総務省様 情報アクセシビリティポータルサイト構築

- ※ 2025年6月に取得した画面データです。
総務省様は、行政運営の改善、地方行財政、選挙、消防、情報通信など、国家の基本的仕組みに関わる制度や、国民の経済・社会活動を支える基本的システムを所管し、国民生活の基盤に関わる行政機能を担う省です。その中で、誰もが情報にアクセスできる社会を目指して、情報バリアフリー・情報アクセシビリティ確保の普及啓発を行っているのが、情報活用支援室です。2024年、情報アクセシビリティに係る情報提供・普及啓発を目的として、ポータルサイトの新規構築を計画。ミツエーリンクスは、そのサイト構築・デザイン・実装を担当いたしました。
お客さまの声
- お話を伺った方
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- 情報流通行政局 情報流通振興課 情報活用支援室 課長補佐 輿石 美和 様
- 情報流通行政局 情報流通振興課 情報活用支援室 係員 田中 嘉之助 様
- ※ 所属・肩書は取材時点のものです
情報アクセシビリティの普及啓発のため、理解しやすいサイトを作りたい
どのような経緯で、新規ポータルサイトの構築を検討されたのでしょうか?
2022年の障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法の成立施行。2024年の改正障害者差別解消法施行。2025年6月の手話施策推進法の成立といった法整備のほか、バリアフリーを意識した大阪・関西万博、東京2025デフリンピックの開催などを機に、誰でも支障なく情報にアクセスできる社会を目指す動きが加速しています。
総務省情報活用支援室では、情報通信技術(ICT)を活用して、誰もが等しく情報にアクセスできる社会の実現に向けて取り組んでいます。障害者・高齢者が便利に活用できる技術や製品の研究開発への支援、電話リレーサービスの制度整備、民間企業等による情報アクセシビリティ好事例の紹介、地方公共団体や国の行政機関向けウェブアクセシビリティガイドラインの策定・啓発など。広く国民に知ってもらう周知啓発が主な業務になっています。

こうした情報アクセシビリティの周知啓発のためには、WebサイトでのPRも重要な手段の一つです。しかし、私たちの取り組みを既存のWebサイトでわかりやすく表現することには、限界を感じていました。なぜなら、総務省のWebサイトは、その性質上デザイン・文章などが堅くなりがちで、多くの人にとって理解しにくい印象があったからです。新しくページを作るにしても、既存CMSが規定するフォントやデザインによる制限があり、自由な表現ができません。
そこで、soumu.go.jpのドメイン内で、情報アクセシビリティに関する情報を発信するポータルサイトを構築して、そこから効果的に情報を発信していくことにしました。そして、雰囲気の柔らかさ、レイアウトのわかりやすさを実現することで、高い訴求力を実現しつつ、いろいろな人々に見てもらいやすいサイトを構築したいと考えたのです。
パートナーはどのように選定されたのでしょうか?
今回構築するのは、情報バリアフリー・情報アクセシビリティ確保の普及啓発を目的としたポータルサイトですから、レイアウトやコンテンツは、必ずアクセシビリティに配慮したものにしたいと考えていました。そのため、制作パートナーの条件には、ウェブアクセシビリティに必要な知見を有していることを必須とした総合評価落札方式の入札を実施しました。そこで決定したパートナーが、ミツエーリンクスだったのです。
ミツエーリンクスは、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)の会員組織として、日ごろからウェブアクセシビリティの活動に尽力されており、ウェブアクセシビリティへの配慮を最重視していた私たちにとっては安心感がありました。また、初めて総務省で顔合わせをしたときに、ポータルサイトの構築体制をしっかりと組み、公開までの綿密なスケジュールを共有いただいたことから、堅実で計画性のある会社だという印象を受けました。

柔らかく見やすいデザインで、わかりやすく情報を発信できるようになった
制作プロジェクトは、どのように進められたのでしょうか?
総務省が担っている事業は、単年度会計で管理されているため、ポータルサイトは次年の3月までに完成させる必要がありました。ミツエーリンクスと契約したのは2024年の秋ですから、約半年というタイトなスケジュールです。他の業務との兼ね合いもあり、調整を図りつつ作業を進めていくことには、苦労もありました。
その中で、ミツエーリンクスは課題管理表を用いて、掲載ページごと、事業ごとにそれぞれ作業指針を提示してくれました。私たちはそれに沿う形で、確認作業や修正作業を進めることができました。こうした進行から、丁寧にサイトを構築していく会社だという印象を受けました。
ポータルサイトを作成するにあたって、柔らかい印象や、内容のわかりやすさの実現にもこだわりました。例えば、一つの施策を文章だけで説明しようとすると、理解の難易度が高まるため、文章だけでなくイラストや図を用いて説明することで、内容についてイメージしやすくなります。そのため、柔らかさを感じさせるデザインや、わかりやすさを高めるイラストのテイストなど、ミツエーリンクスと綿密な会議を重ねました。おかげで、見やすくわかりやすい、ウェブアクセシビリティに配慮したポータルサイトが完成し、非常に満足しています。

ポータルサイトの公開によって、どのような効果を期待していますか?
まだ公開から間もないため、明確な効果はこれから出てくるものと考えています。ただ、当省内の職員に、完成したポータルサイトを見せたところ、従来の省庁のWebサイトとは異なり、柔らかい印象や情報のわかりやすさがあって見やすい、という感想をもらいました。カラーバリエーションや余白にまでこだわった結果、こうしたうれしいコメントを聞くことができ、とても満足しています。
また、このポータルサイトが今後当室の業務を広く周知していくための重要な手段の一つになることを願っています。情報活用支援室が実施している情報アクセシビリティに関する施策を講演などで説明する際、資料を基に行うことが多かったのですが、このポータルサイトを活用する新たなアクションを加えることができました。このサイトに来れば、情報アクセシビリティ施策や関連情報について網羅的に知ることができますから。
今後のポータルサイトに関する展望を教えていただけますか?
もちろん、このポータルサイトは今の状態で100%ではありません。運用を通じて今後もアップデートしていく予定です。例えば、総務省が行っている補助事業の採択結果、公募説明会の開催といった情報提供、情報アクセシビリティ好事例の紹介などについても掲載していきます。こうした掲載情報のアップデートを通じて閲覧数が増え、情報アクセシビリティについて理解を深める人が今よりも少しでも増えて、デジタル共生社会が進んでいくことを期待しています。

お客さま情報
総務省様は、国の基本的な行政制度の管理・運営から地方自治制度の企画、消防・防災への対応や、情報通信技術(ICT)を活用したさまざまな政策の推進など、多岐にわたる行政機能を担っています。その中でも、情報活用支援室では情報通信技術(ICT)を活用し、高齢者や障害者を含むすべての人が、求める情報へ自由にアクセスできる環境の実現に向けて取り組んでいます。

- お客さま名
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総務省
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