第5回デザインスプリント 開催レポート(10月28日開催)

UI開発者 古川

第5回MLCデザインスプリント

皆さんこんにちは!テックラウンジ運営委員会の古川です。

今回は、10月28日(水)に開催された第5回デザインスプリントの様子をご紹介します。

デザインスプリントとは?

MLCデザインスプリントとは、チームに分かれてライブデザイニングを行う様子を、実況解説を交えつつ観覧するイベントです。

2人1組の全3チームに分かれ、制限時間内までにお題に沿ったデザイン制作を行います。

昨年、一昨年の開催の様子は、以下のレポートをご覧ください。

2020年のお題は「ハロウィン商品のバナー制作」

5回目を迎える今年は例年のイベントをアップグレードし、バナー制作の案件を行うという設定で、UIデザイナーとディレクターのペアで入稿からバナー制作までを実演いただきました。

今年のお題は「ハロウィンイベントへ向けた新製品発表に伴うバナー作成」です。以下の画像のような新商品(かぼちゃ味の飲料水)の発売に伴うバナーの作成を、架空のお客さまからメールで依頼されたという設定で行いました。

お客さまからは素材提供のほかに、バナーサイズ、キャッチコピー、デザインテイストのイメージなどの情報が与えられます。

この案件依頼メールをもとに、ディレクターがデザイナーに入稿するところからイベントがスタートしました。

イベントの様子

ディレクターはまず、お客さまからこれらの情報を取りまとめてコミュニケーションツールのBacklogに課題をたてます。その課題の内容をもとに、デザイナーはツールを駆使して20分間でデザインを仕上げていきます。

入稿パートは「ディレクターが普段どのように情報を整理しているか」が大きなポイントですが、3チームそれぞれ、どのように表記していくかについてもこだわりがあるようです。

それでは各チームの入稿を見てみましょう。

入稿のポイント

チームA

最初に案件の要点を書き、後に付随する備考を書くなど、情報の重要度の高いところから記載することを意識したそうです。

運営からのコメントとして、「Backlog課題概要に名前を書くところが好印象」という感想がありました。Backlogの課題概要でいきなり要件から入ると、唐突で冷たいという印象を与えてしまう可能性があるとのことで、このような些細なところにもディレクターは配慮しているんだなという知見を得られました。

チームB

最初に案件の概要を書き、後に詳細を記載していくといった、読み進めるごとに解像度を上げる構成を意識したそうです。

また、課題概要だけでは伝わらないバナーのニュアンスやイメージは、口頭でやりとりをしてデザイナーと認識を統一していったとのことでした。

課題の概要にさりげなくジャック・オ・ランタンの絵文字が使われていてつい和んでしまいました。このような遊び心も、円滑なコミュニケーションを築くためには大切なのかもしれません。

チームC

全体的には、普段案件でよく記述する項目を書きつつ、キャッチコピーやデザインのトンマナなどはデザイナーに一任する形で入稿したそうです。ポイントとしては箇条書きを意識すること、成果物の格納先を明示することの2点に気をつけたそうです。

概要部分については、担当者が代わっても案件概要が把握できる、という粒度で書くことを普段意識しているそうです。

チームの成果物

ディレクターの入稿をそれぞれ見ている間に、制限時間が終わってしまいました。

残り時間を宣言すると「も、もうちょっと時間を...」と毎年声があがるので、制限時間内でデザインをしきるのはやはりとても大変なようです。

ここで、制限時間内に完成したデザインを見ていきましょう。

チームB

デザイン中はどのように商品画像を目立たせようかなど、画像の配置や扱いにかなり悩んだとのことでした。全体的な要素の配置としては、ロゴを中心に置き、それにあわせて周囲の効果などを作成したそうです。ロゴにふんわりかかっている黄色い光彩が、怪しげな空気感を演出していますね。

チームA

バナーを目立たせるためのグラデーションが大きなポイントだそうです。また、提供素材が加工せずともそのまま使えるものが多かったので、素材を多用し世界観を構築していったとのことでした。

商品の色味と相まって、かぼちゃ飲料水のイメージが伝わりますね!ちなみにキャッチコピーにもグラデーションをかけていて、「バナーを目立たせたい」というテーマを表現しているそう。

チームC

味がとても特徴的なので、キャッチコピーと発売日に特に重点を置き、ロゴの重要度を下げた構成になっています。

ロゴをあえて小さくし、「キャッチコピー」を最大限に活かすアプローチはほかのチームとは異なっていますね。スーパーで見たときにロゴより商品のほうが目につくので、商品画像をロゴより大きくしてください、というのはディレクターのオーダーだったそうです。

最終成果物

イベント自体はここで終了となりましたが、ご参加いただいたデザイナーの皆さんに、後日特別に完成形を作成していただきました。

20分間の中で制作された成果物と見比べたときに、ブラッシュアップしたポイントを見つけてみるのもおもしろいですね。

いかがでしたでしょうか。

ディレクターとデザイナーの個々のすばらしいテクニックと、見事な連携プレイを見ることができ、こうして各々のスキルとコミュニケーションを駆使し、成果物を作り出していくのだと感心しました。特にディレクションについては、お客さまが考えているイメージを依頼文から読み取りつつ情報を整理したり、デザイナーに指示を出したりするところを見ることができ勉強になりました。

次回のテックラウンジは1月を予定しています。お楽しみに!