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動画マーケティングBlog

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テレビにおける「笑いの構成要素」について

映像ディレクター 緒方

若者のテレビ離れが進んでいるといわれてからずいぶん経ちます。そのせいもあってか、先日も数十年続いた、長寿お笑い番組の終了発表が相次ぎました。

テレビ離れが起こっている背景には、制作側の資金繰りやデバイスの多様化による視聴環境の変化など、たくさんの要素があるかと思います。

ただ、視聴者目線からでは、そもそもテレビがつまらなくなったという人達がとても多いようです。ここ数年でモンスター級のお笑い番組が相次いで打ち切られているのは笑いの質が変わってきている証左なのでしょうか。いや、もっと言えば「笑い」ってどういうメカニズムなのか考えたことも無い人のほうがほとんどではないでしょうか。

そこで今回は、私がテレビマン時代に、先人たちから伝授してもらった「笑いの構成要素」について、少しお話したいと思います。

まず、笑いには大きく分けて3つあると言われています。

それぞれ実際のシチュエーションや使用されているケースを交えて解説したいと思います。

差別(差分)

これは単純に目の前で人が転んだだけで起きる笑いです。なぜ、ここに笑いが生まれるかといいますと、まず転んだ本人より自分が優位にいるからなんです。そこには人間の底意地の悪さや、優越感、立ち場(文化)の違いに対する差分があります。

たとえば、外国人がカタコトでお経を唱えたりするオカシサも同様ですね。

緊張と緩和

吉本新喜劇でいうところの、ヤクザ役の島木譲二がまさにそれです。島木譲二は登場するとき、あの怖い風体とドスの利いた声でまくし立てます。そして緊張感がピークに達したときに「ごめりんこ」などの一発芸でそれまでの緊張を瞬時に緩和し、笑いを誘発するのです。

ぼんち・おさむの「おさむちゃんでーーす!!」は緊張からさらなる爆発へと一気にシフトアップする高等芸であると自分は考えます。(若い人すみません。YouTubeでしらべてみてください)

ま、簡単にいうとギャップですね。

駄洒落

これは皆さんが馴染み深いところでは「笑点」ですね。これについては説明の必要はないかと思います。

お笑い番組などではこれらに加えて、天丼(同じことを3回繰り返すこと)やボケツッコミ(のりツッコミ)、フリとオチ(落語でいう下げ)(出オチ、三段オチ)スカシなど多様な要素を折り混ぜ、計算し尽くされて笑いは作られています。

テレビでふざけているだけに見える芸人も、かなり緻密にこれらを駆使しています。

さて、これまで取り上げた芸風なりが面白いかどうかは別として「笑いの構成要素」について少しは参考になったでしょうか。時代が変われど、上記の基本構造は大きく変わらないと思います。ただ、テレビが面白くないと離れている人たちは、こういったテレビルールに、潜在的に飽きてしまっているのかもしれません。今もてはやされているYouTuberなどとの差異についても、考えてみると面白そうです。

日本総一億人が批評家のような時代です。広く受け入れられる笑いはもう無理なのでしょうか。

テレビはこうした大きな番組の改編によって、また新しい時代に突入しようとしています。