セミナー開催レポート

ミツエーリンクスでは、各種サービスに精通した当社スタッフが講師をつとめ、時には外部講師をお招きし、セミナーを開催しています。開催したセミナーの様子は、当Blogにてご紹介しています。

参加者募集中のセミナーは開催予定セミナーの一覧よりご確認いただけます。ご参加をお待ちしています。

Web担当者のためのピンポイント講座 / 入力フォームのベストプラクティス(2020年12月11日開催)

2020年12月11日、「Web担当者のためのピンポイント講座 / 入力フォームのベストプラクティス」をオンラインで開催しました。本セミナーは、Web担当者の皆さまの業務に関連性が高い情報を伝えることを目的とした、45分間のセミナーです。

お問い合わせや各種お申し込み、会員登録、サイト内検索など、ユーザーが何かしら情報を入力し送信するうえで必要となるのが、入力フォームです。今回は、UIデザインとUI開発の両側面から、使いやすい入力フォームを実現するためのベストプラクティスについてお伝えしました。



木達の講演の様子

入力フォームとは、コンバージョンを発生させる場として、Webサイトにおいて重要な役割を果たしていると強調。フォームを使いやすくすることで入力完了率を向上させる意義やその費用対効果の高さについて説明しました。また、入力フォーム最適化に必要となる大前提を取り上げたうえで、個別具体的なベストプラクティス25項目を3つのカテゴリに大別して解説しました。

最後に木達は、「今回紹介したベストプラクティスを参考に、既存の入力フォームの見直しを行い、潜在的なコンバージョンの取りこぼしを減らしていきましょう」と話し、セミナーを終えました。

取締役(CTO)木達からのコメント

改めてセミナーへのご参加、誠にありがとうございました。またアンケートを通じ、複数の方からご指摘をいただきましたが、後半がだいぶ駆け足の進行となった点、深くおわび申し上げます。

冒頭と最後に強調しましたように、入力フォームの改善は、コンバージョンの向上には比較的コストパフォーマンスが良い、とされています。導入されているシステムの制約によっては、採用の難しいものもあるかもしれませんが、ぜひ本セミナーでご紹介した25のベストプラクティスを参考にしていただければと思います。

なお、セミナー時間中にお答えできなかったご質問に対し、この場をお借りして回答させていただきます。

逆に失敗例があればぜひききたいです。

個別具体的な例示は難しいのですが、入力フォームが設置されているページに到達したにも関わらず、入力を完了することなくユーザーがそのページから去ってしまうケースは、入力フォームが最適化されていないがゆえの失敗例と言って良いかもしれません。その理由を明確にするには、仮説を立て改修を加えてはその前後比較を行うといった取り組みが必要になるでしょう。

申し込みページでの個人情報取り扱いの記載方法に悩んでいます。ページに文面を記載すると申し込みフォームが長すぎるので、別ページに掲載した方が良いのでしょうか?

セミナー時間中にご説明した内容と重複しますが、途中でやめたまま入力に復帰せずそのまま離脱してしまう可能性を生むという点で、別ページへのリンク導線はお勧めしません。従い、ご質問にある文章については、入力フォームが設置されているのと同一ページ上で提示するほうが望ましいと考えます。

アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)

  • ポイントがまとめられていて、大変勉強になりました。
  • フォームについてのユーザビリティ向上のために必要な基本的要素について、分かりやすく説明していただけて、参考になりました。
  • 多くのセミナーは、注意喚起ばかりで「結局どうするの?」という点で毎回セミナー後に調査する時間をさいていたのですが、貴社では具体的なHTMLまで教えてくださったので、親切な講師だと思いました。
  • 事例が織り交ぜてあったため、イメージがわきやすくて良かったです。

ミツエーカンファレンス2020「ウィズコロナ時代のミカタ」(2020年11月20日開催)

2020年11月20日、『ミツエーカンファレンス2020「ウィズコロナ時代のミカタ」』を開催しました。第2回となる今年は、UX、動画、アクセシビリティ、MA、システム開発、Webデザインという6つのテーマを1日に集約。それぞれの専門家が、ウィズコロナ時代のWebサイト運用に役立つ情報を30分という短い時間に凝縮してお届けしました。なお、今回も新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、オンラインで開催いたしました。

以下にセミナータイトルを表記します。

  • セッション1:再考 Webサイトを通じた機会・価値・信頼の最大化
  • セッション2:実践!リモート・ユーザー調査
  • セッション3:非対面コミュニケーションを「味方」にする動画活用
  • セッション4:アクセシビリティチェックツールの結果の「見方」
  • セッション5:ウィズコロナ時代のMAツールを用いたナーチャリング施策
  • セッション6:頑張らない、割とモダンな「システム」としてのWebサイト

各セッション概要

木達は、アフターコロナにおける組織の機会、価値、信頼を高めるWebデザインについて講演。SDGs(Sustainable Development Goals)への取り組みが1つの鍵になると強調しながら、また「サステナブルWebデザイン」という考え方を紹介しました。

潮田からは、対面でのユーザー調査が難しいコロナ禍において、「リモート・ユーザー調査」を紹介。実際の調査のデモンストレーション映像を提示しながらその活用法について説明しました。

宮野は、ウィズコロナ時代における動画需要の活発化について解説。最新の企業様の制作傾向を取り上げつつ、コミュニケーションツールとして動画をどう使うべきかなどについて
当社の事例とともに紹介しました。

中村からは、「Alt Attribute Viewer」「カラー・コントラスト・アナライザー」「axe」の3つのアクセシビリティチェックツールの紹介と使用方法を説明。「慣れればいつでも気軽にチェックできるので、検収作業に使ってみてください」と話しました。

荒木は、MAツールを用いたナーチャリング施策について言及。企業が陥りがちなMA運用の課題をピックアップし、その改善方法について説明しました。

最後に榛葉からは、WebサイトとWebアプリ2つの良さを兼ね備えた「モダンWeb」について解説。注目のプラットフォームとしてAWSの提供する「静的ウェブホスティング」を紹介し、その有用性について取り上げました。

取締役(CTO)木達からのコメント

木達の講演の様子

セッション1「再考 Webサイトを通じた機会・価値・信頼の最大化」を担当した、取締役(CTO)の木達です。総勢6名の講師を代表して、当日参加してくださった皆様に、改めて御礼申し上げます。ミツエーカンファレンス2020へのご参加、誠にありがとうございました。

コロナ禍により、2回目にしてオンライン形式への変更を余儀なくされた、今年のカンファレンス。当然、オンライン形式に固有のメリットがあれば、逆にデメリットもあります。複数のテーマを扱うオンラインイベントとしては、個々のセッション時間を短くし、全体をコンパクトにしたほうが良いと考えたうえで、時間配分を決定しました。

その結果、「どのセッションも非常に密度が濃くてよかった」「時間は短いが内容が凝縮されていてよかった」といったご意見をいただけた反面、「いちセッション30分では少しあわただしい感じがある」「少し駆け足気味だったのでセッション時間は長くしてもよい」といったご意見もいただきました。

企画・運営する側として、この辺りのバランスは非常に悩ましいのですが、仮に3回目となるカンファレンスを再びオンラインで開催する際には、一層充実したイベントとなるよう工夫したいと思います。また時間配分のほかにも、大変参考になるご意見をアンケートを通じお寄せいただきましたので、可能な改善に取り組んでまいります。

形式はさておき、また来年、ミツエーカンファレンスで皆様のお目にかかれれば幸いです。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)

  • 中身の濃いセッションを短時間で受講することができ、とてもよかったです。
  • オンラインで入退室自由だったので、タイトルだけでは内容がよくわからない講義も、冒頭の概要を聞いて受講するか判断することができ、通常業務と並行して受講できたので、効率的でした。
  • コロナ禍での実際の活動事例、工夫点を聞くことができ、とても参考になりました。
  • いろいろな切り口での有用なお話がたくさん聞けて大変勉強になりました。1つ30分は短くて物足りないかと心配しましたが、どのセッションも非常に密度が濃くてよかったです。

Web担当者向けRFP作成講座(2020月11月13日開催)

2020年2020月11月13日、「Web担当者向けRFP作成講座」を開催しました。なお、今回も新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、オンラインで開催いたしました。

Webサイトのリニューアルを成功させるためには、課題を明確にし、最適な解決策を提案してもらうためのRFP(提案依頼書)の作成が必要不可欠です。本セミナーでは、今まで多くの企業様へ提案経験のある当社プランナーの湯浅、松川、吉川より、RFP作成時の課題抽出から作成方法、依頼の行い方、ベンダー選定時のポイントまで詳しく解説しました。

湯浅の講演の様子

はじめに湯浅は、当社の案件の規模やトレンドの変遷について紹介。2017年から2019年にかけて規模の大型化、ツールの導入などにより、要件の複雑化が進んできていると解説しました。またマーケティングテクノロジーカオスマップ(セールス、マーケティング領域におけるさまざまなテクノロジーを、業界別などにカテゴライズしたもの)を提示しながら、2019年までの8年間で世界のマーケティングツールが50倍にも増えていることを説明。年々マーケティング領域の高度化が進むなか、それらのツールを使いこなすことも制作会社では必須になってきているとし「当社ではさまざまな分野の専門スタッフが所属しているので、安心してお任せください」と話しました。

松川の講演の様子

松川は、RFPの作成時に押さえておくべきポイントについて紹介。リニューアルを成功させるために、自社のビジネス課題を起点にサイトが果たす役割をゴールに設定すること、課題抽出にあたりゴールに向けたサイトの理想の姿(仮説)を持つことが重要であると説明。さらに課題抽出にあたって行うべきポイントをご紹介しました。

吉川の講演の様子

吉川は、RFPの作成からパートナー選定までのTIPSを紹介。制作会社から優れた提案を引き出すためには要望を正しく伝えることが重要であるとし、要望の伝え方を4つのポイントにわけて説明。また、パートナー選定においては、制作会社探しから選定まで1カ月程度が一般的であると説明。コンペをスムーズに進めるためのポイントもあわせてご紹介しました。

質疑応答(一部抜粋)

質疑応答やセミナー後のアンケートでは、多くの質問をお寄せいただきました。こちらに質疑応答の一部をご紹介します。

Q:RFPの依頼をする際に、どの粒度でインプットを行えば良いかわからないのですが、RFPを作る場合に、これだけは押さえておいてほしいという情報はありますか?

A:リニューアルに至った背景と、リニューアル後に達成したいゴールを最低限押さえていただければ幸いです。どの粒度でインプットを行うべきかという質問に対しましては、弊社でヒアリングをさせていただく他、RFPを作成する際にヒアリングシートをお渡しさせていただくなど、フォローアップもしておりますのでご安心ください。

執行役員 シニアプランナー 湯浅からのコメント

セミナーにご参加いただき誠にありがとうございました。
開催後、「専門知識を持たないWeb担当者はどのようにリニューアルを進めるべきか?」というご質問をいただきました。一例ですが、弊社プランナーがWeb担当者様と伴走し、ともに要件を決める、選定のご支援やセカンドオピニオンのようにご相談をお伺いするなどのサービスもございますので、お困りごとがあればぜひお声がけください。

弊社常務取締役(CCO)森崎のコラム「急なリニューアルにも焦らない!Web担当者がプロジェクト開始までにやっておくべきこと」もあわせてごらんください。

ビジネスプロデュース部 プランナー 松川からのコメント

本セミナーでは、前半パートにてRFPひいてはサイトリニューアルにあたり重要となるリニューアルのゴール設定・課題の洗い出しについてご紹介いたしました。ゴール設定については、"ビジネス課題の解決"を起点として考えていくことの重要性をお伝えできたかと思います。また、課題の洗い出し方については、まず理想の姿を描くこと、それを多角的な視点で分析することお伝えしました。

それぞれを通して必要なことは、自社のビジネスやお客さまの目的達成に貢献するために何をすべきかを考えることに尽きると思います。ご紹介した内容をふまえ、みなさまのサイトリニューアルにお役立ちいただければ幸いです。

ビジネスプロデュース部 プランナー 吉川からからのコメント

私のパートでは具体的な事例を用いて、RFP作成やコンペにおけるコツをご紹介いたしました。特に初めてリニューアルをされる担当者の方にとっては、要件の取りまとめから業者選定までの一連の流れを実施するにあたって、不安に感じられることもあるかと存じます。

そういった場合でも、ご説明させていただいたように「要件を明確にし、正しく伝える」「比較しやすいように基準を設けておく」といったポイントを押さえることで、リニューアルの最初のステップをよりよい形でスタートすることができるはずです。

みなさまのリニューアルにおけるパートナー選定のお役に立てたようでしたら幸いです。

アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)

  • どのような観点でRFPを作成すれば良いかを制作会社側からの視点で説明していただき、大変参考になりました。
  • 自社Webサイトのリニューアルを行うにあたり、必要なことがまとめられていて非常に分かりやすく、勉強になりました。
  • 作成にあたっての注意すべき点や、数値分析はどういった数値で分析すべきか、ターゲットの設定はどうするかなど、押さえておくべき点の解説がわかりやすく参考になりました。

事例で学ぶ RPAによる業務効率化 解説セミナー(2020月11月10開催)

2020年11月10日、「事例で学ぶ RPAによる業務効率化 解説セミナー」を開催しました。なお、今回も新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、オンラインで開催いたしました。

RPAとは「Robotic Process Automation」の略語で、人間がコンピューター上で行っている定型作業をロボットで自動化するなど、業務効率化に大きく役立つツールとして注目されています。
本セミナーでは、最新のRPAのトレンドについて解説しながら、RPAをWeb制作の現場でどのように活用し、どのような成果を挙げているのかなど、実際の事例を中心に紹介しました。

山下の講演の様子

はじめに、日本国内でのRPA導入状況を紹介。2019年時点でRPAの導入企業は38%だが導入企業の80%が今後利用の拡大を検討しているという調査結果を挙げ、RPAの有用性について訴えました。また、RPA化に向いている業務として以下の4つをとりあげ、身近な業務との関連性を話しました。

  1. コピーアンドペーストを3回以上繰り返す作業
  2. 誰かから引き継いだ業務
  3. 誰かに引き継ぎたい業務
  4. ストレスフルな業務(クリティカルな業務)

さらにRPA業界動向として、速度面のメリットや安定性から、インターフェースの干渉を受けないAPI連携への需要の高まりや、人工知能(AI)を使って文字や画像の情報を取得するAI-OCR×RPA、画像認識AI×RPAがトレンドと紹介しました。

セミナーの最後に、RPAの応用範囲は広いため業界や職種に関わらずどのような仕事にも活用できると強調。事例で紹介したように、一連の業務すべてをRPA化せずとも一部を変えるだけで十分に効果を出せるのがRPAの最大の武器である、と訴えセミナーを終えました。


当社におけるRPAの活用事例

事例1:Webサイト調査をRPAで効率化

お客様Webサイトの現状調査作業にRPAを導入。均一でミスなくデータ作成ができるようになり、作業時間が 6分の1に短縮できました。空いた時間を他の調査に充てられるようになっただけでなく、作業者が変わっても引き継ぎやマニュアルが不要となり、作業の標準化に成功しました。

事例2:Webサイト制作業務の自動化

テキスト原稿を指定の場所にコピーアンドペーストで流し込む作業にRPAを導入。同時に原稿をRPAに適した形にテンプレート化したことで、ロボットを実行するだけでHTMLの自動生成されるようになりました。作業時間が約半日から1分程度でき、制作コスト削減に成功。コンテンツを増やすなど別のことに予算を活用できるようになりました。

質疑応答(一部抜粋)

質疑応答では多くの質問をお寄せいただきました。こちらに質疑応答の一部をご紹介します。

Q:定型業務効率化のためRPAを社内へ導入していきたいのですが、RPA導入の理解がなかなか得られません。このような社内の課題の解決法について事例等はございますでしょうか。

A:1つサンプルを作って、動いているところを見せるということが一番良いと思います。実際にロボットの処理能力の速さや正確さを目にすることで、導入後のイメージがつくとRPAに前向きになってもらえる傾向があります。実際に簡単なものでしたら、サンプルを無償でお作りすることも可能ですので、ご要望ございましたらぜひお声かけください。

常務取締役 山下からのコメント

オンラインセミナーのご視聴ありがとうございました。

今回は事例紹介セミナーということで、調査業務、制作業務、大規模Web制作、トラブル再発防止、競合調査などのさまざまな業務が、RPAを組み込んだことでどのような効果をもたらしたのかをご説明いたしました。いわゆる反復作業や、大量処理において手作業と比較して圧倒的な処理速度と正確性を発揮することをご理解いただけたと思います。

本当は動くロボットを見ていただいたくことでよりイメージを確かにしていただければよかったのですが、残念ながらセキュリティーの問題でご覧いただくことはできませんでした。もしデモをご希望される方がいらっしゃいましたらご連絡いただけますと幸いです。

また、こんなことはRPAにさせることができるのか、という具体的な業務をお持ちの方は、お気軽に当社にお問い合わせください。即時回答いたします。

アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)

  • Web制作工程内でのRPA活用事例があり、RPAの可能性について非常によく理解できました。
  • 自動化できなかった事例や、RPAツールライセンスがミニマムでどのくらいかかるかご提示いただけた点が良かったです。
  • コンパクトかつ要点がはっきりしていてよく理解できました。

Webアクセシビリティ入門セミナー 2020(2020月10月27開催)

2020年10月27日、「Webアクセシビリティ入門セミナー 2020」を開催しました。なお、今回も新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、オンラインで開催いたしました。

さまざまな人がWebへアクセスできるようになった今日、「アクセシビリティ」という考え方が非常に重要になってきています。その一方で、いざアクセシビリティに取り組もうと考えても、何から手をつければ良いかわからない、といった声が多く聞かれます。本セミナーでは、今すぐにでも始められるアクセシビリティチェック方法から、どのように継続して取り組んでいけば良いかまで詳しく解説しました。

本セミナーは2020年6月に開催したセミナーをアップデートした内容で行いました。内容に関して「Webアクセシビリティ入門セミナー 2020(2020年6月26日開催)開催レポート」をご参照ください。

木達の講演の様子

質疑応答(一部抜粋)

質疑応答では多くの質問をお寄せいただきました。こちらに質疑応答の一部をご紹介します。

Q:日本でアクセシビリティ関連訴訟はあるのでしょうか。
A:現在、私の知る限りではございません。ただし、今後起こりえると思っています。また、訴訟を起こされないために取り組むという後ろ向きな動機ではなく、ぜひアクセシビリティ対応について前向きな理由からご検討いただければ幸いです。

Q:動画のアクセシビリティ対応は何をすれば良いでしょうか。
A:プレーヤー部分のアクセシビリティと、動画の中身についてのアクセシビリティの2つに分けて考えることができます。まず前者は、キーボードのみの操作で閲覧できるようにすることです。この場合「再生」などのボタンについてスクリーン・リーダーで操作できるように作られているかがポイントとなります。後者は、例えば字幕を提供する(音声部分の全文書き起こしとその埋め込み)ことが必要になってきます。ほかにも、耳の聞こえない方に対して補足情報を文字で提供することが必要になる場面があります(ドアの開閉の音といった音声解説)。この場合、音声解説も書き起こして動画の上に重ねて表示することが求められます。今あげたことなどを、どこまで対応するかというのはケースバイケースです。

取締役(CTO)木達からのコメント

改めてセミナーへのご参加、誠にありがとうございました。前回、同じアクセシビリティ入門セミナーを6月に開催した際には、Zoomを使ってのオンライン形式にまだ不慣れで若干の不手際もあったのですが、個人的には今回はうまくできたように思います。

「これから」Webアクセシビリティの改善に取り組もうとお考えの皆さまに復習をおすすめしたいのは、セミナー前半でお伝えした内容です。つまり、なぜWebアクセシビリティは大事なのか、それが具体的にどのような価値を皆さまの運用されているサイトで期待できるかという点です。

日本国内では、私の知る限りWebアクセシビリティを巡る訴訟というのは起きていません。しかしWebが社会に浸透すればするほど、障害の有無や利用状況の違いにかかわらず利用できることが、どんなサイトにも求められます。訴訟を起こされないまでも、使えない・使いにくいサイトは次第にユーザーから忌避され、最終的にビジネスが立ち行かなくなる可能性すらあります。

本セミナーでお伝えした内容が、皆さまの今後のアクセシビリティ向上のお役に少しでも立てましたら幸いです。

アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)

  • アクセシビリティの必要性が理論的に理解できました。また、障害者の方がどのようにWebを利用しているのか、今まで意識していなかったことに気づかされた良い機会となりました。ありがとうございました。
  • 世界状況の中での統計的データや事例がなかなか自分では入手できないので、とても説得力があると思いました。
  • 展開するにあたり、敷居が高いと感じていましたが、自分たちでできる範囲からスタートしようと思いました。

ブランディング強化のためのデザインガイドライン 解説セミナー(2020月10月23開催)

2020年10月23日、「ブランディング強化のためのデザインガイドライン 解説セミナー」を開催しました。なお、今回も新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、オンラインで開催いたしました。

Webコンテンツの設計と実装に関するサイト固有のルールを取りまとめた「デザインガイドライン」は、Webサイトの運用上欠かせない項目の1つです。デザインガイドラインを作成することで、ユーザーインターフェース(UI)の一貫性につながり、結果としてブランディング強化にも役立ちます。本セミナーでは、そもそもデザインガイドラインを作る意義とはという基本から、どう活用すればよいのかまで詳しく解説しました。

本セミナーは2019年度に開催したセミナーをアップデートした内容で行いました。内容に関して「ガバナンス強化のためのデザインガイドライン 解説セミナー(2019年10月11日開催)開催レポート」をご参照ください。

木達の講演の様子

質疑応答(一部抜粋)

質疑応答の時間では、事前に講師へいただいていた質問への回答や、その他にも直接質問をお寄せいただきました。こちらのレポートより質問と回答を一部公開させていただきます。

Q:アプリとWebのデザインガイドラインの違いはありますか?
A:本質的には違いはありません。アプリやWebにおいて、現在、デジタル接点が多様化してきており、一気通貫でデザインをルール化していくシステムとしてドキュメント化をすることが多くあります。そのためアプリとWebを分ける必要は全くなく、むしろ一元的に管理をしたほうが望ましいと考えています。もちろん2つには固有に違うルールがありますが、そこはしっかり切り替える必要があります。同じ1つのブランドとしてどちらにおいても守るべきルールを抽象化し、ドキュメント化することが必要です。

Q: アプリはほぼ8の倍数でアイコンなどのコンポーネントが作成されていますが、Webもそれに則ったほうがよいのでしょうか。
A: デザインの世界では、実態として8の倍数を使って余白の量を決めていくことがあります。調整がしやすいのも確かですが、必ずしも8の倍数でなければならないということはありません。ケースバイケースです。

Q:デザインガイドラインをPCとスマートフォンで、どう使い分けているのかお伺いしたいです。
A:Webに関しては、レスポンシブデザインのようにPCとスマートフォンでリソースを分けず、1つのデザインとして取り扱うというデザイン手法が一般的となってきています。そのため、PC向けとスマートフォン向けで作りを変えなければいけないものでなければ、同じ1つのデザインガイドラインとして取り扱うことが望ましく、一般的であると考えています。

取締役(CTO)木達からのコメント

改めてセミナーへのご参加、誠にありがとうございました。

Web担当者の皆さまの中には、ブランディングの重要性についてじっくり考えたり、デザインにおける一貫性の大切さに思いをはせたりすることが、難しい方もいらっしゃるかと思います。それだけ、日々のサイト運用に大変お忙しくされている方が大勢いらっしゃる、と認識しています。

2時間という、オンライン形式にしては長丁場のセミナーではありましたが、そうした日頃ご多忙の方々にとってこそ、本セミナーのコンテンツが何かしらお役に立てていることを願います。どのような品質にどれだけの一貫性を求めるべきか、に一律の正解はありませんが、デザインの「あるべき姿」から導かれるガイドラインの必要性をご理解いただければ幸いです。

アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)

  • デザインガイドライン、デザインシステムの構築、管理、浸透方法について、わかりやすく体系立ててご説明いただき、理解しやすかったです。
  • 講師の説明には無駄がなく要点が凝縮されており、素人でもわかりやすい説明でした。スピードもちょうどよく、聞きとりやすかったです。
  • 具体的な流れや、例をあげていただきデザインシステム構築の全体図が見えた気がしました。デザインシステムを作って終わりではなく、関係者への周知や運用が大切なこともわかり、とても参考になりました。

スクリーン・リーダーで学ぶWebアクセシビリティ(2020月10月16開催)

スクリーン・リーダーで学ぶWebアクセシビリティ(2020月10月16開催)

2020年10月16日、「スクリーン・リーダーで学ぶWebアクセシビリティ」を開催しました。なお、今回も新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、オンラインで開催いたしました。

Webアクセシビリティは、障害者のためだけに必要な品質というわけではありません。改善することで、どんな状況下でもだれもが使いやすくWebを利用することができます。その一方で、障害者の方々こそWebアクセシビリティをより切実に必要としているという事実もあります。

本セミナーでは、多様な障害の中でも視覚障害に焦点をあて、スクリーン・リーダーを日常的に使用している全盲のエンジニアが、その基本的な使用方法からWebサイトの閲覧方法まで、デモンストレーションを行いながら解説しました。

木達の講演の様子

前半、木達からスクリーン・リーダーの基礎知識について紹介。スクリーン・リーダーとは、音声合成により画面の内容を読み上げるソフトウエアで、主に視覚障害(全盲、弱視など)当事者が利用するツールであると説明しました。また、さまざまな種類のスクリーン・リーダーをとりあげながら、それぞれの特徴について説明しました。

大塚の講演の様子

後半、大塚のパートでは実際に使用しているPCとスマートフォンを用いて、スクリーン・リーダーのデモンストレーションを実演。主に、Webサイトで閲覧しやすいポイントやしづらいポイントを紹介しました。アクセシビリティの対応について、誤読の回避を目的とした読み仮名の提供など、視覚障害者への過剰な親切はかえってその他のユーザーの可読性が下がるリスクがあると訴え、音声での利用に過剰に偏った視点や対応は控えるよう呼びかけました。

当日は、予定していた質疑応答の時間を設けることができず申し訳ありませんでした。セミナー終了後のアンケートでは多くの質問をお寄せいただきました。こちらのレポート上で質問と回答を一部公開させていただきます。

質疑応答(一部抜粋)

Q:代替テキストの内容は状況によるとのことでしたが、もう少し具体的な事例があれば教えてください。
A:例えば画像内にテキスト情報が含まれる場合は、テキスト情報はできるだけ書きだすのがよいでしょう。テキスト情報があまりにも多かったり、重要な情報を含む場合は、画像内ではなく本文への掲載も検討されるとよいかと思います。また、スクリーン・リーダーは画像にフォーカスが当たると、「画像(画像の代替テキスト)」などと読み上げるため、画像の種類(写真、グラフなど)についても記載があるとよいでしょう。セミナーでもお話ししたように、代替テキストのみを確認し、画像によって伝えたい情報が伝わるかというのが代替テキストを検討する際のポイントの1つになると考えています。

Q:スクリーンリーダーユーザーは、サイトのチャットによる質問受付のサービスにどのようにして気づくのでしょう。また、別ウィンドウで展開されるサービスを使って一度サイトを離れた場合、元に戻るのは簡単ですか?
A:チャット機能の存在にどう気づくか、またチャット機能から元のサイトに戻る方法については、各サービス固有のつくりのお話になってきますので、一概にご説明することは難しいのですが、一般的なWeb技術でモーダルウィンドウとして制作されたものであれば、スクリーン・リーダーのユーザーでも利用できるようにすることは可能と考えます。
なお、当社のサイトで導入しているオンラインチャットは、残念ながら現時点ではアクセシブルなものではありません。スクリーン・リーダーではチャット機能の存在に気づけない状況のため、代替手段としてお問い合わせフォームから連絡をいただくことになります。

Q:ロゴは、ハイパーリンクになっていない限り、代替テキストは不要ですか?
A:代替テキストが不要か、つまり空の代替テキストを指定(alt="")すべきかどうかは、画像にハイパーリンクが設定されているかどうかで一義的に決まるものではありません。その点は、画像がロゴである場合も同様であり、ロゴ画像の前後の文脈、とりわけハイパーリンクが設定されている場合、そのa要素がimg要素のみを含むのか否かを踏まえ、代替テキストを考える必要があります。

取締役(CTO)木達からのコメント

本セミナーで、視覚障害者がWebを利用するうえで直面し得る困難を知るには、やはりデモンストレーションをご覧いただくのが一番だな、という思いを新たにしました。

スクリーン・リーダーのユーザーである大塚があくまで主役、私は脇役という役割でお届けした今回のセミナー。個人的には、大塚との「掛け合い」にあまり時間を割けなかった点が残念でありました。

しかし、アンケートでお答えいただいた内容を拝見した限り、音声を通じたWeb利用について理解を深めていただくと同時に、アクセシビリティの必要性や重要性を体感していただくという、本セミナーの企画趣旨は達成できたように思います。

皆さまの運用されているWebサイトの、今後のアクセシビリティ改善のお役に立てたようでしたら、幸いです。

アクセシビリティ・エンジニア 大塚からのコメント

セミナーへのご参加、誠にありがとうございました。

本セミナーでは、多くの時間をいただきスクリーン・リーダーの基本的な使用方法やWebサイトの閲覧などのデモを行いました。デモを通じ、より実際に近いスクリーン・リーダーの利用方法や、スクリーン・リーダー利用者がWebサイトを閲覧する際に直面する課題についてお伝えできたかと思います。

一方で、こちらの不手際で質疑応答の時間をとることができず申し訳ありませんでした。
セミナーでもお伝えしましたが、Webページ上での要素ジャンプや画像の代替テキストの読み上げなど、スクリーン・リーダーには聴覚のみから、できる限り効率よく、またより多くの情報を取得するためのさまざまな機能が組み込まれています。
こうした機能を最大限利用するためには、Webページを適切に見出しでマークアップする、画像に代替テキストを設定するといった取り組みが非常に重要なものになると考えています。

近年では、さまざまな基本ソフト(OS)に日本語で利用できるスクリーン・リーダーが標準で組み込まれるようになりつつあります。まずは、今回のセミナーの内容を思い出していただきつつ、ぜひ運用しているサイトをスクリーン・リーダーがどのように読み上げるのかを確かめていただけたら幸いです。

アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)

  • 全盲の方がどういったソフトや使い方をされているのか実際に見ることができ、とても参考になりました。今後のサイト制作に役立てられそうです。
  • 普段、どのようなことに気をつけてマークアップしていけばよいかがわかりました。
  • 資料も詳しく具体的で、NVDAなど実際のソフト名を出して紹介してくださり、説得力がありました。
  • 実際の操作画面を共有していただけて、バーチャル開催だからこそ、全員がクローズアップで操作を見られたのは、とても素晴らしいと感じました。