2004年12月 継続的改善活動のご報告
各システムの要約
- ISO14001
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文書・様式・記録を他マネジメントシステムと統合開始
- ISO9001
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マニュアルの定期的な見直しを実施
- ISO10002
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「お客様の声」の収集強化のために
- BS7799
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社内ネットワークシステム変更に着手
- JIS Q 15001
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お問い合わせからの改善
- ECS2000
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緊急対応テストの結果をフォローアップ
- OHSAS18001
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運用開始後初の内部監査実施
ISO14001(環境マネジメントシステム)
12月は、今までマネジメントシステムごとに違っていた文書・様式・記録を、複数のマネジメントシステムで同様に使用できるようにするための改訂作業をおこないました。
弊社は、多くのマネジメントシステムを持っていますが、各マネジメントシステムでそれぞれ多様な文書の形式を持っているため、使用する側にとって分かりづらいという難点がありました。
この問題を徐々に解消していくために、まずISO14001で使用する様式を、他のマネジメントシステムでもそのまま使えるように改訂し、現在実際に使い始めています。浸透するにつれ、徐々にその効果は上がってくると思いますし、文書が多くなりすぎた状況を改善する第一歩として、地味ですが意義の大きい活動でした。
12月の作業は、主に内部監査に関する書類が主でしたが、内部監査では非常に多くの書類が作成されるため、短期的にも効果が上がるのではないかと思っています。
改訂の作業結果は、複数のマネジメントシステムで使用する文書になりますので、それぞれの整合性の確保はもちろん、規格の要求事項も満たせるように調整をおこなっています。
1月以降も、引き続き文書の統合を進めていきますが、法規制・緊急事態などに関する文書が比較的統合しやすいと考えており、順次取りかかっていきたいと思っています。
1月の予定
- 内部監査結果への対応
- 文書・様式・記録の統合推進
ISO9001(品質マネジメントシステム)
12月は、マニュアルの定期的な見直しをおこないました。12月から統合マネジメントシステムでの運用を始めています。マニュアルの見直しでは、統合後の文書管理番号の修正や統合により不要になったマニュアルの廃止などをおこないました。
このほか、トラブルの是正として、システム案件を構築するときに必要な『サーバー環境調査書』という書式を改訂しました。この書式は数年前に運用を開始し、いつの間にか陳腐化して運用されなくなったという経緯があります。今回は運用を再開すると共に、書式を使用せずにシステム案件が進行した場合には、開発担当者から管理責任者に報告が上がってくるように予防線もはっています。この『サーバー環境調査書』の運用を定着させ、システム案件における仕様の把握と情報の共有の仕組みを強化していきます。
1月は外部審査機関による審査を受けます。弊社ではマネジメントシステムの統合を2003年6月から推進してきました。1月の審査が統合マネジメントシステムで受ける最初の審査となるため、これまでの成果を発揮できるという期待と大きな見落としがないかどうかの不安が混ざった複雑な心境です。このような機会を最大限に活かし、2005年をISO9001だけでなく、統合マネジメントシステム全体を発展させる1年にしたいと思います。
1月の予定
- 外部審査機関による審査への対応
ISO10002(苦情対応マネジメントシステム)
12月は弊社のWebサイトから直接お客様の声を収集できるページの構築作業とCSアンケートのWeb化を進めました。
ミツエーリンクスでは営業やディレクターがお客様の声を社内にフィードバックする方法と、案件とは全く関連のない第三者的立場のCSインテグレーターがお客様先に訪問し声を集める方法、納品物評価(CSアンケート)の、主に3つの方法があります。今後は弊社からのアプローチに対応していただくだけではなく、お客様が自由に声を寄せることができる仕組みとして新たに問い合わせページを作成しました。お叱りの声、励ましの声、お褒めのコメント、ご相談等々自由にご利用いただきお寄せいただいたご意見を有効的に活用できるようにしていきたいと思います。
CSアンケートはこれまでメールでおこなっていましたが最近ではWebで回答できるようにしてほしいというご要望に応えるため、従来のメール方式に加えWeb(フォーム)での対応ができるよう構築作業を進めました。それに伴い、2004年7月に英国のThe Leadership FACTOR社で学んだ顧客満足測定手法(CSM)を取り入れこれまでの評価基準を10段階の数値尺度から5段階の言語尺度に変更し、お客様の満足度をよりわかりやすくまた統計しやすい方式に変更しました。
今後はこのCSM手法を元に統計学に基づいた重要性測定値、回帰分析、相関と分散などを駆使し、お客様が何を求めているかを推定し、その結果を改善活動に強く結びつけていきたいと思います。
1月の予定
- パフォーマンス評価基準の見直し
- 「お客様の声」収集強化第2弾を実施
BS7799(情報セキュリティマネジメントシステム)
12月は、BS7799の維持審査がおこなわれました。審査結果としては、
- 是正処置要求(メジャー)
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0件
- 是正処置要求(マイナー)
-
0件
- 観察事項
-
3件(うち1件は、Good Point)
という結果になりました。
結果の内訳としては、内部監査で発見された不適合や運用上の不適合事項などへの是正対応スケジュールに変更があった場合の管理方法などが現状曖昧であった点や、情報資産の分類の際に従業員間で情報資産の重要度に関する意識に温度差があるなどのご指摘と、社外からの協力要請や質問などに対して、現状実施していない項目などを積極的に改善する仕組みが取られている点に関して評価をいただきました。これら3件の観察事項を今後のBS7799の改善に役立てて行きたいと思います。
また、12月は、11月から引き続き社内ネットワークシステムの変更をおこないました。これにより、弊社で作成した納品物などをお客様に確認いただけるシステムが今まで以上に確実におこなうことができるようになりました。引き続き1月には、ホスティングサービスやハウジングサービスなどの発展のため、サービスの運用をおこなっている最重要施設の拡張をおこないます。これは、サービスをご利用のお客様にも、影響を及ぼす大規模な変更になるため、今まで以上に準備を入念におこない、迅速に作業がおこなえるよう関係者一同で緊張感をもって作業にあたりたいと思います。
1月の予定
- BS7799 Part 2の指摘事項への対応
- BS7799 Part 2の内部監査
- BS7799 Part 2の定期の従業員教育
- 社内ネットワークシステムの変更
JIS Q 15001(プライバシーマーク)
12月は、1月に実施を予定している勉強会の準備と社外からの問い合わせへの対応をおこないました。特に社外からの問い合わせに関しては、個人情報保護法の完全施行が目前となり、問い合わせ件数が増えてきました。弊社では昨年7月にプライバシーマークを取得し、個人情報管理体制の構築等をおこなってきました結果、自信をもって回答できました。
また、お問い合わせいただいた内容の中には、弊社ではまだ管理が弱い点などが発見できるものなども多数あり、今後の改善につなげていきたいと思います。
1月の予定
- 個人情報管理の定期勉強会
ECS2000(倫理法令遵守マネジメントシステム)
12月は、統合マネジメントシステムでの運用をはじめました。ECS2000単独でのマネジメントマニュアルは廃止し、統合版のマネジメントマニュアルでの運用にきりかえました。
ほかには、緊急対応手順テストでの是正指摘の進捗確認をおこないました。弊社のECS2000では、法令だけでなく、社内ルールも遵守管理の対象としています。11月の緊急事態テストでは、JIS Q 15001の運用状況チェックのために個人情報漏洩事故が発生したときの対応手順をテーマにしました。テストの結果、緊急対応策の強化のために、緊急連絡先の明確化と共有、お客様サポートのためのフリーダイヤルの開設準備、弊社Webサイトでの事故情報の速報体制の確立が決定されました。緊急連絡先の明確化と共有は、マニュアルの更新中です。フリーダイヤルの開設は準備が完了し、必要時にいつでも開設できる準備が整いました。事故情報の速報体制の確立については、事故情報の記載場所と作業担当者が決定し、事故発生から情報開示までの手順が整えられました。速報用ページのテンプレートの整備を含め、1月には対応が完了する予定です。
1月は、2004年8月に実施された内部監査の結果への対応を終了させます。このほか、フロアごとの倫理責任者、従業員への倫理教育を実施する予定です。前回の勉強会実施から長時間が経過しており、今回の勉強会は社内の認識を底上げするチャンスです。2月に計画しているフロア向け内部監査の準備とあわせて、漏れのないように対応していきます。
1月の予定
- 内部監査の結果への対応を終了
- フロア倫理責任者、従業員への倫理教育を実施
OHSAS18001(労働安全衛生マネジメントシステム)
12月15日に初の内部監査が実施されました。今回の目的は主に規格とマニュアルの整合性のチェックです。運用開始まで規格を何度も読み込んで、解釈し、マニュアルを作成してきました。しかし、運用開始後から運用することで精一杯になっていて、なかなか規格とマニュアルの整合性に目を向けることができませんでした。その中、おこなわれた内部監査はいい刺激になりました。内部監査責任者から出る質問は今までの解釈とは違った細かな視点です。質問のたび、うなってしまうほど、良い視点でした。結果、マニュアルの記載があやふやだったり、現状おこなっていることがマニュアルに明記されていなかったりと何点か指摘事項があがりました。これをきっかけにマニュアルの修正を徹底的におこないたいと思います。
その他、12月は11月に引き続きフロア危険箇所の改善をおこないました。むき出しになっていたLANケーブルをモールでまとめたり、キャビネットの上に置かれていた重い荷物を移動したりと改善が終了していっています。何点か1月に持ち越すことになりそうですが、ひとつひとつ確実に終了させていきます。
1月の予定
- 内部監査結果対応
- リスクアセスメント準備開始