2007年1月〜3月 継続的改善活動のご報告
各システムの要約
- ISO14001
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経営層による見直しを実施
- ISO9001
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検品ツールの導入
- ISO10002
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パフォーマンス評価を実施
- ISO27001
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社内ネットワークシステムの変更
- JIS Q 15001
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副責任者の任命
ISO14001(環境マネジメントシステム)
3月に経営層による見直しをおこないました。2006年度の反省点として、「紙の使用量の増加」と「消灯チェックの目標未達成」が挙げられました。2007年度はこの2点を改善することに重点を置き、活動をおこないます。
特に消灯については、2006年度のデータから残業時間と電気使用量が比例していることが分かったため、残業時間短縮の施策を検討するとともに、確実に消灯が実行される方法を検討しています。具体的には「消灯の責任者を任命し、責任の所在を明確にする」予定です。
また、紙の使用量の具体的な削減案は「社内会議での紙資料の出力を控え、モニターを活用する」ことを考えています。
いずれも2007年度の早い段階に実行する予定です。
そのほかには、来客用の使い捨てカップの使用をやめる、受付に花を生けるなど、社内の環境を考慮した活動や、地域社会に密着した活動もおこないたいと考えています。
4月〜6月の予定
- 環境影響評価の実施
- 2007年度マネジメントプログラム設定
ISO9001(品質マネジメントシステム)
2月中旬に、ISO9001の維持審査がおこなわれました。指摘事項(メジャー)0件、(マイナー)1件、観察事項7件という結果でした。責任者が変更になってからすぐの審査だったため、準備不足という面もあり、指摘事項が出てしまいました。指摘事項として、提案書などが、職務権限に応じたレビューがおこなわれていない点を指摘されました。また、観察事項として、スケジュールが短いご依頼で、正式な受注前にWeb制作を開始する場合の対応方法などを明確にした方がよいのではないかなどのご指摘をいただきました。今後指摘事項への対応とともに、観察事項についても検討をおこない改善に役立てていきます。
3月末に、マネジメントレビューをおこないました。次回審査からISO9001、ISO14001の統合審査をするため、レビューを合同で実施しました。経営層からは品質方針の一部変更を含め、さまざまな指示がありましたので、今後の改善活動に盛り込んでいく予定です。
ISO9001の体制変更の狙いでもあった「現場に近いマネジメントシステム運用」を目指し改善活動を開始しました。まずは、以前からお客さまからのご意見・クレームで多かった、社内検品体制の整備を始めました。弊社では、訓練を受けたスタッフが目視で検査をおこなっていましたが、制作ページが大規模化するにつれ、検品漏れがやや多くなってきました。そこで、部分的に検査ツールを導入し、検品漏れの削減をおこなう予定で、ツールの選定、関係者などへの説明を開始しました。4月の中旬ごろに開始の予定です。
4月〜6月の予定
- 検品ツールの導入
- 品質方針の変更
- 品質目標の設定
ISO10002(苦情対応マネジメントシステム)
弊社では、苦情対応マネジメントシステムの有効性を向上するために、年に一度パフォーマンス評価を実施しています。パフォーマンス評価とは、9つの評価項目(公開性、アクセスの容易性、応答性、客観性、料金、機密保持、顧客重視のアプローチ、説明責任、継続的改善)について、ISO10002のパフォーマンス要求をどのレベルで満たしているかを評価する制度です。今年度は、苦情対応責任者と品質管理責任者を含む3名で2月に実施しました。
評価が上昇した項目は、「アクセスの容易性」と「説明責任」でした。弊社Webサイトの苦情受付窓口は、視覚障害などにより、音から情報を入手する方のためのテキスト読み上げソフトに対応しており、比較的容易にお問い合わせ窓口を利用することが可能であることが評価のポイントとなりました。また、「説明責任」では、苦情申し出のお客さまにトラブルの経緯や改善策を説明する際に、スタッフ個人の見解ではなく、組織としての決定事項として報告できるような仕組みを整備し、運用している点が評価されました。
残念ながら評価が下がってしまった項目は「機密保持」と「応答性」でした。「機密保持」では情報の開示基準や、責任権限、譲渡権限を組織の規模の拡大に合わせて定義しなおすことを指摘されました。「応答性」は重大なクレームが発生した場合の、お客さまへの進捗報告のプロセスの問題でした。緊急対応プロセスは確立されていますが、トラブルの初期対応中に、お客さまへの進捗報告に遅れが生じているケースが見受けられるといった指摘を受けました。これは対応しているスタッフに、マニュアルで定義されている対応の目標時間と責任範囲が正確に伝わっていなかったことが原因として考えられます。
改善策としては、クレーム対応の進捗時間の重要性をクレーム対応研修へ盛り込むことを考えています。
2007年は、これらの課題点を中心に規格要求事項のパフォーマンスを向上していくことで、より高い顧客満足を得られるよう活動を推進してまいります。
4月〜6月の予定
- 2007年度計画の策定
ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)
2月より社内ネットワークシステムの改善計画および実施をおこなっています。今までの社内ネットワークシステムは、スタッフ数が200人程度を想定した、比較的小規模のネットワークでした。しかし、2005年8月に新宿に移転後、現在250名程度となりました。そのため、社内のネットワークサーバーのスペック、ストレージの容量などが耐え切れなくなってきました。今後もしばらくはスタッフが増加するため、2年後を見据えた社内ネットワークシステムへの変更を計画し、既に着手しています。6月ごろまでに作業を完了させる予定です。
また、内部統制の観点から、社内にセキュリティツールの導入を予定しております。今まで見落としがちだったセキュリティ上の盲点や違反などの発見が容易になります。このツールを有効に活用し、さらにセキュリティの高い社内環境を構築していきたいと思います。
4月〜6月の予定
- 社内ネットワークシステムの変更
- リスクアセスメント
- 経営層による見直し
JIS Q 15001(プライバシーマーク)
2月に、個人情報管理体制を一部変更しました。今回の変更では、個人情報の管理を強化するために、新たに副責任者を任命しました。
7月には、プライバシーマークの審査があります。審査では、2006年度版への移行審査になるため、パートナー企業管理のための契約書の変更やマニュアルの変更などを現在実施しています。また、ISO27001でも触れられていますが、内部統制の観点から導入するセキュリティツールは、個人情報の管理上たいへん有効なツールです。今まではアクセス制限をおこない、個人情報の不正利用や情報漏えいを防止してきましたが、今後は許可されていない操作を実施した場合、すぐに管理者に連絡が入るため、情報漏えいを未然に防ぐことが可能になります。
4月〜6月の予定
- 7月のプライバシーマーク審査の申請
- マニュアルの更新
- 経営層による見直し