ビジネスを成功へつなげるWebサイト運用構築のポイント(2025年11月11日開催)
2025年11月11日、「ビジネスを成功へつなげるWebサイト運用体制構築のポイント」をオンラインで開催しました。
Webサイト運用体制の改善を検討する企業の担当者を対象に、オンラインセミナーを開催しました。テーマは「エンジニアリングを活用した、効率的で高品質な運用体制の構築方法」です。Web人材の希少性や運用現場で起こりやすい課題を踏まえ、リソース確保やルール整備といった体制づくりの要点を解説。さらに、実践的なアプローチや事例を交え、持続的に競争力を保つための運用のポイントも紹介しました。

矢野の講演の様子
はじめに、Webサイトが情報発信の場から顧客接点の基盤へ役割が拡大する中、運用スピードや品質の低下はビジネス全体の競争力の低下に直結すると説明。Webサイト運用の品質を左右するエンジニアをサポートするエンジニアリングの強化が重要であると強調しました。
次に、Webサイト運用の現場で起きている課題として、UI改善やSEO対策が進まない、ナレッジが属人化している、業務特性に応じた適切なリソース配置ができていないといった問題を紹介。こうした問題に対し、制作効率化やA/Bテスト環境の準備、更新フローの標準化など、エンジニアリングの強化が運用サイクルの効率化に貢献すると説明しました。さらに、RPAとエンジニアリングを組み合わせることで、日々の繰り返し業務を自動化し、運用効率を向上できることを、実際のRPAデモを交えて説明しました。
最後に、競争力のあるWebサイト運用体制を構築するためのアプローチを整理しました。Webサイトには制作や解析、UI改善など多様なタスクが存在する一方で、限られたリソースの中で効率的に進める体制づくりが求められています。そこで、社内外のリソースを適切に配分し、専門性の高い業務はパートナー企業と連携して進めること。さらにテンプレート導入やワークフロー整備によって、運用スピードを高める仕組みを構築する重要性を解説しました。また、短期的な改善にとどまらず、中長期的な視点で運用体制を見直すことが、競争力のあるWebサイト運用につながるとまとめ、セミナーを締めくくりました。
オペレーションセンター 副センター長 矢野からのコメント
セミナーへのご参加、誠にありがとうございました。Webサイト運用は、日々の更新作業だけでなく、組織体制・技術活用・業務設計といった複数の要素が複雑に絡み合った結晶体です。本セミナーでは、そうした運用の裏側に潜む構造的な課題を整理しながら、現場がより戦略的に動ける環境づくりについてお話しさせていただきました。運用改善に「これをやれば終わり」というゴールはなく、むしろ変化する環境に合わせて柔軟に更新していくことこそが、企業の競争力を支える基盤となります。今回の内容が、みなさまの現場での気づきや、次の一歩を考えるきっかけにつながれば幸いです。
ご質問への回答
ウェブ更新を担当する者に更新方法や手法を引き継いでいく必要があると思いますが、他社はどのようにされていますか?
お客様によってさまざまではございますが、以下のようなケースがよく見られます。
- 1.すでに他社ベンダーに制作委託されている場合
- 1~3カ月ほど現制作会社様とMLCの並走期間を設け、現制作会社様より制作ルール・サイト仕様をインプットいただきつつ、実制作対応を行い知見を蓄積
- 2.自社内で制作作業を完結されている場合
- 自社内の制作をご担当されている方より1.と同様に当社スタッフにインプットいただく
いずれにせよ下準備として、例えばBacklogなどプロジェクト管理ツールを導入されていれば過去のタスクをエクスポートいただくことで、作業内容の全体像を弊社にて分析することも可能です。そのうえで作業ボリュームや難易度、またタイム感を言語化しつつすり合わせを行い、貴社にあった最適な進め方をご提案いたします。
SEO施策の提案や分析はある程度外注したいと考えているが、依頼者となる企業が負担する作業内容はどういうものになるのか?
当社のアクセス解析におけるご支援可能な領域は、以下をご覧ください。
サービス:アクセス解析
https://www.mitsue.co.jp/service/analytics/
導入から設定支援はもちろん、定期的なレポーティングをはじめ、ご要望に応じてABテスト支援なども可能です。
RPAの説明で触れていた、HTMLファイルはどういうものですか?実物(ウェブページ)を見てみたい。画面の表示に何かしらの制限があるのか等聞いてみたい。
「自分たちのサイトのケースにおいてもRPAは使えるのか?」という問いに対しての回答となりますが、「特に制限らしい制限」はありません。デモでお見せしたRPAはあくまでも「静的htmlファイル」前提のものなので、当然CMS上で動的に出力しているようなサイトはまた別の話になります。やりたいことによって変わるので、「100%実現できます」とも言えません。基本的にRPAは、一定のルールに基づいて繰り返し行う作業との親和性が高い一方で、人間の判断が多く入る作業では開発コストがかさみ、最悪の場合RPA化できない可能性があります。そのため、本当にRPAで実現したいことが可能なのか、「作る前」に検討するフェーズを設けることが重要です。
リニューアルしたはいいものの、社内的な事情(ドメイン統合や新CMS導入など)が大きな目的だったため、社外への情報発信の観点で何をKPIとして設定すべきか、コーポレートサイトとしての役割や目標をどうするべきか悩んでいる。
リニューアルの第一目的が「社内事情の解決」だった場合、その後あらためて「コーポレートサイトで、誰に、何を、どのように届けたいか」を整理し直す必要が出てきます。コーポレートサイトの役割を、企業ブランドの理解促進、投資家やステークホルダー向けの情報開示などの観点から分解し、「役割」ひとつひとつに対して、どのような行動が起きたら成功といえるのか。またその行動を測る指標は何か、という形でKPIを紐づけていくと整理しやすくなります。KPIの例としては、サービスページからの問い合わせ数・資料請求数、セミナー/イベント申込数などになりますが、「ビジネス目標→コーポレートサイトの役割→ユーザー行動→KPI」という目標ツリーを作ることがセオリーになります。
来年度から新中期経営計画がスタートするため、企業ブランドをどうサイト・ページで表現するかを検討中である。
新しい中期経営計画をWebで表現する際は、「中計そのものの要点」と「企業として伝えたい価値」を整理し、誰にどう理解してほしいかを明確にすることが重要です。PDFを掲載するだけでなく、社会課題への向き合い方や価値創造ストーリーなどを、分かりやすい言葉と構成で再編集して発信する企業が増えています。あわせて、中計の重点テーマをデザインやトーン&マナーに反映し、事業紹介・IR・サステナビリティ・採用など主要ページにも一貫性を持って落とし込むことがポイントです。当社では、中計の理解促進を目的とした特設ページ設計やメッセージ整理、主要ページの再構成などを支援し、ブランドと経営メッセージを統合したWebサイト制作をご提案することも可能です。
一般的な他社運営状況や貴社サポートサービスについて、お伺いできれば幸いです。(Webサイト運営全般[事務局と担当部門との役割分担や進め方、リスクマネジメント、法規、セキュリティなどの対応など])
多くの企業様にて、コーポレートサイト運営を「事務局(広報・コーポレート部門)」と「担当部門(事業部・人事など)」の協働で行っているケースがよく見られます。事務局は、ガイドライン整備、更新フロー管理、法務・セキュリティ・ブランドの最終チェックといった品質・ガバナンス領域を統括します。一方、担当部門は、原稿作成や一次情報の提供など「内容の責任」を担う体制が多く、リスク管理としては、個人情報・薬機法などの法規対応、CMS権限管理、リンク切れ・タグ不具合などの定期監査を重視する企業が増えています。当社では、運用ガイドライン策定、更新代行、アクセス解析、アクセシビリティ評価などを組み合わせ、各社の体制に合わせた運用支援をご提供しています。
アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)
- エンジニアリング的な思考から運用を改善する視点と事例が新鮮でした。業務フローの見直し、制作手順の言語化は耳が痛いところでしたが、手をつければこそ見えてくるものがあると感じました。
- RPAのデモンストレーションが興味深かったです。
- Web担当者の役割が明確に理解できました。