SEO×GEO/LLMOの基本と実践(2026年5月21日開催)
2026年5月21日、当社アナリストの小熊が登壇し、企業のWeb担当者やSEO / LLMO対策を検討する方を対象に、『「SEO×GEO / LLMOの基本と実践」』をオンラインで開催しました。本セミナーでは、検索エンジン最適化(SEO)に加え、生成AIに推奨・参照されることを目指すGEO / LLMOの基本概念と両者の関係性を整理し、AI時代におけるWeb集客戦略について解説しました。

小熊の講演の様子
講演ではまず、Webサイトにおける集客の前提として、ユーザーに「見つけてもらう」ことの重要性を示しました。従来は検索エンジンを中心とした流入設計が主流でしたが、近年はSNSや口コミ、生成AIなど複数のチャネルが併存する状況となっており、ユーザーはそれらを横断的に活用しながら意思決定を行うようになっています。そのため、単一チャネルに依存するのではなく、トリプルメディアを意識した情報発信が重要であると述べました。
続いて検索エンジンの進化について取り上げ、キーワード一致を中心とした評価から、検索意図や文脈理解を重視する方向へ変化してきた経緯を解説しました。さらに、検索結果上で直接回答が提示される構造が普及している現状に触れ、単なる上位表示にとどまらず、回答として採用される情報であることの重要性について言及しました。
また、信頼できる情報の評価指標としてE-E-A-Tの考え方を紹介し、経験・専門性・権威性を備えた情報発信の必要性を示しました。SEOとGEO / LLMOの違いについても整理し、SEOを基盤としつつ、AIに理解される情報設計へと拡張していく重要性を示しました。
アナリスト小熊からのコメント
セミナーにご参加いただき、誠にありがとうございました。2026年1月末のセミナーに引き続き、多くの方にご参加いただき、大変嬉しく思っております。
今回のセミナーでは、GEO / LLMOとSEOとの関係性に焦点を当てて、お話をさせていただきました。生成AIの普及によって、ユーザーの情報接点や検索行動は大きく変化していますが、従来通り情報発信を行うことが必要と考えています。
本セミナーが、今後のサイト運営や情報設計を見直す一助となっていたら幸いです。今後も、実務に活かしていただける情報をお届けできるよう努めてまいります。改めまして、この度はご参加いただきありがとうございました。
ご質問への回答
GEO / LLMO対策における多言語対応について、どのように考えればよいでしょうか。 日本語と英語を同一ページ内に併記する方法、サイトに翻訳機能を実装する方法、英語版などの姉妹サイトに同一コンテンツを掲載する方法がありますが、それぞれの有効性や優先順位はどのように異なりますか。 また、多言語対応はGEO / LLMOにおいてどの程度の効果がある施策と捉えるべきでしょうか。
多言語対応についてですが、LLMO単体での効果は中程度のものと考えています。
多言語化対応のメリットとしては、生成AI / LLMの学習効率が向上し、引用・参照される機会が増加することですが、セマンティックHTML・構造化データ・コンテンツ品質の整備を優先的に行う方が本施策においては有効です。
多言語対応は、LLMOにおいて良い影響があることは間違いないのですが、海外ユーザーへの情報提供が主目的となります。
また同一コンテンツが姉妹サイトに掲載されていることは有効な施策となります。
- 「コンテンツ内に別言語を併記する形式」:ユーザーにとって読みにくいコンテンツとなる可能性が高く、またSEOの観点からも推奨できません。
- 「サイトに翻訳機能を持たせること」:翻訳機能を持たせることは問題ありませんが、機械翻訳の品質を確認する必要があります(前述した質問と同様に主目的は海外ユーザーへの情報提供となります)。
- 「同一コンテンツがインバウンド向け姉妹サイトに掲載されていること」:最も有効な施策となり、評価の対象となりますが、生成AIに対して同一コンテンツであることを認識させる必要があります。具体的にはhreflangタグの設定や、構造化データ Schema.orgのsameAsプロパティを実装することなどが挙げられます。
AIの参照メディアとして「YouTube」が1位となっている点について、どのように捉えるべきでしょうか。自社で運営するチャンネルでの発信よりも、他者が運営するチャンネルで言及されることの方が重要と考えられますか。
重要なのは、YouTubeというドメイン自体がAIに参照されやすい点です。そのため、YouTube上の自身の運営チャンネルの発信で十分効果があります。同様の理由で、noteなどのメディアでの発信・投稿も効果が期待できます。
アーンドメディアが生成AIに引用されやすいとのことですが、自社サイトに掲載している口コミ(レビュー)は、AIO / LLMOにおいてどのような意味がありますか。また、検索評価(SEO)に悪影響が生じる可能性はありますか。
レビューが自社サイトに掲載されている点は全く問題ありません。あらゆるユーザークエリに対応できるため掲載は行うべきです。ただし、自社サイトではなく、他社サイトに掲載されているレビューの方が、より正確と判断されると考えられます。
クローラーのログは調べることができるのでしょうか。また、GA4で検索することで確認することは可能でしょうか。あわせて、確認する際のコツがあれば教えてください。
Webサイトへアクセスされた場合に限り、GA4上で確認が可能です。 手順としては、下記の流れになります。
- 空白の探索レポートを開く
- ディメンションに「セッションの参照元」を設定
- 指標に「セッション」を設定
- フィルタで「セッションの参照元」が、次の正規表現と一致するように設定(perplexity.ai|gemini.google.com|perplexity|copilot.*|claude.*)
詳細について、当社マーケティングBlogの記事でご紹介しています。お手隙でご確認ください。
「LLMO対策とは?具体的な対策方法や効果測定の方法を解説 | AI検索からのサイト流入の確認方法」
またサーバーログを用いた計測方法については、CDNの利用状況など制約がありますが、計測・閲覧は可能です。計測時の経緯や考察については、以下のブログ記事でまとめています。お手隙でご確認ください。
「自社サイトのサーバーログから見るLLMO効果測定 | AIはどのようなページを読んでいるか」
「あなたは20歳以上ですか」や「あなたは医療従事者ですか」といった認証(属性確認)があるサイトについて、AIクローラは認証を越えてその先のページ内容に到達することはあるのでしょうか。
認証を適切に実装しているページであれば、通常のAIクローラはその先まで到達しない、という理解で概ね問題ありません。 具体例としては、ログイン必須ページ、パスワード保護されたページ、HTTP認証で保護されたページなどが該当します。
2030年ごろには、AIOにおいてどのような対応が主流になると考えられますか。また、それを見据えて、今後のサイトリニューアルではどのような対応を行うべきでしょうか。
基本的には、現在と同じくコンテンツの制作やリライトの重要性は変わらないと考えられます。
今はAIが読んで「情報収集」が代替されている状態ですが、今後はAIが操作して「CV完了」が代替される状態になると考えています。製品・サービスの認知度を高めること、第三者から評価されている状況を作り出すことが必要ですし、EFO(エントリーフォーム最適化)なども重要です。
加えて、AIがよりユーザーを高精度に理解するという状況も考えられます。サイト上などでしっかりターゲットを明示することも必要になるかもしれません。
官公庁などの公的機関におけるLLMO対策は、どのように進めていくべきでしょうか。
公的機関でGEO / LLMOを進めていく場合、「引用数を増やす」よりも「正しく引用されること」を重視して進めます。既に情報の発信者としての信頼性は担保されているため、出典をきちんと明示すること、可能な限り数値で表現できる情報を示すことや、コンテンツ投稿日など記載しておくことが重要です。
またコンテンツを作成する際は、引用や検索エンジン上でのクリック数を意識した結論ファーストな構成よりも、背景や前提情報をしっかりと記入することが必要と考えています。
編集されにくく、印刷レイアウトが崩れないPDFファイルでのプレスリリースについて、どのように考えるべきでしょうか。HTMLファイルとの二重掲載が望ましいことやPDFのデメリットは理解していますが、近年のAI技術の進展によりPDFファイルの内容も正確に理解されるように見受けられます。このような状況でも、HTMLと二重掲載する必要はありますか。
もしPDFファイルを用いて、引用数増加を狙う場合は以下2点の対応が必要と考えています。
- PDFファイルを文字レイヤーで構成する(対義として、文字が画像として埋め込まれているPDFがあり、これはテキスト検索やコピーができない。スキャンや画像書き出しで作成されたものなどが該当する)。
- PDFファイルのタイトル・サブタイトル(≒メタディスクリプション)をプロパティから編集、最適化する。
ご認識の通り、HTMLファイルにてまとめることが最も良い対応とはなりますが、対応工数やリソースの関係で実施が難しい場合は上記2点を意識していただけると幸いです。
AEOとGEO / LLMOの関係性はどのように整理すればよいでしょうか。また、GEOとLLMOでの対策に差はないという認識でよいのでしょうか。あわせて、AIO・GEO・LLMOの違いについても教えてください。
呼び方によって、細かい定義がそれぞれ異なりますが、いずれも生成AIによって情報が引用・参照される状態を指します。
GEO / LLMOに関しては、大きな違いはないと考えています。
- SEO:Googleの検索結果で上位に表示されるための施策
- AEO:ユーザーの質問に対して、自社コンテンツが「答え/回答」として直接表示されることを目的とした施策(強調スニペット表示や、PAA(People Also Ask)、FAQ構造化データによるAI回答がゴール)
- GEO:ChatGPTやPerplexityなどの生成AIが回答を生成する際に、自社の情報が引用・参照されることを目指す施策
- LLMO:LLMが学習・参照するデータ内に自社情報が組み込まれることを目指す施策
- AIO:AIを活用した検索・回答全般での露出を目指す施策(上記施策の上位概念として扱われる)
Googleが公式に「AI対策は存在せず、SEO対策がすべてであり、世の中のAI対策サービスは不要である」との見解を示したという情報が話題になっていました。この情報は正しいのでしょうか。
その情報は、技術的な施策においては正しいと思います。
特に、Google公式が「『AI対策ハック』のようなものは不要」と明示している点がそれに合致します(例:llms.txtなど)。
ただし、LLMOにおけるコンテンツ作成は、AIに送信されるユーザークエリを考慮した施策を行う必要があるため「AI対策」といえるかもしれません。
以下、参考情報として2026年5月15日時点で更新されたGoogle公式のガイドラインを記載いたします。
「Google 検索の生成 AI 機能向けに最適化するための Google のガイド | Google 検索セントラル | Documentation | Google for Developers」
セミナーでお話に出ていたGA4におけるChatGPTのフィルタリングについて、対象となるのはブラウザ経由のアクセスのみという認識でよいのでしょうか。また、ChatGPTアプリ経由の流入については特定が難しいという理解で問題ないでしょうか。あわせて、サーバーログからクローラーが英語サイトへアクセスしていたことを確認されたとのことですが、これはApacheのアクセスログなどから調査されたものなのでしょうか。GA4などの解析ツールでも確認可能でしょうか。
基本的にはブラウザ経由でのアクセスと認識していただけると幸いです。
スマートフォンなどのアプリから流入している場合も含まれると思いますが、アプリ内ブラウザ(WebView)で表示されるケースが多いと推測しています。この場合には、正しく計測ができない可能性が高いためです(リファラー情報が正しく渡されず、direct(直接流入)という扱いになる)。
サーバーログを用いた計測方法については、ご認識の通りApache(アパッチ)のアクセスログより調査を行いました。
またGA4などの解析ツールでは確認ができません。これは、GA4がサーバーのアクセスログを直接読む仕組みではなく、Webページに設置した JavaScript の計測コードや、Measurement Protocol で送信されたイベントデータを集計・表示する仕組みだからです。
セミナー時にお話ししたサーバーログは、下記のブログ記事よりご確認いただけます。
「自社サイトのサーバーログから見るLLMO効果測定|AIはどのようなページを読んでいるか」
アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)
- 前回のLLMO対策セミナーに引き続き今回の説明も分かりやすかったです。また今回に引き続く内容のセミナーがあれば是非受講したいです。
- 私自身初心者に近いですが、非常にわかりやすく有意義な1時間でした。SEOとLLMOの関係性の解像度が上がり有益なセミナーでした。ありがとうございました。
- 最新の動向を知ることができて大変助かります。定期的な開催を希望します。