アメリカのIT大手Amazonは、率直な言葉と確かなデータを使用して、社会的な問題に対する自社の見解を、企業サイトで明確に示しています。

(この記事は、2020年6月2日に公開された記事「Amazon : Clear positions on contentious topics」の日本語訳です。)

Amazonのサイトの画面キャプチャ

The Site(実際に行われたこと)

巨大IT企業Amazonは、企業情報を掲載する「About Amazon」というサイトを設置していて、その「Our Company」カテゴリー内に「Our Positions(当社の見解)」というページを設けています。このページでは、冒頭で次のような文章を掲載しています。

「さまざまな社会問題に対する当社の見解を、お客様や投資家、政策立案者や従業員などの皆様に提示するため、このページを作成しました。当社の見解は慎重に考慮した上で発表していますが、健全な議論や意見の相違を受け入れる余地はあります。当社の見解を明確にすることが、何かのお役に立つのであれば幸いです」。

このリード文の下には11の段落があります。各段落では、まず社会問題に対するAmazonの見解を太字で示し、その後に説明文を掲載しています。

この説明文には、専門用語や頭字語がありません。ほとんどの見解を複数の事実と数字で補足しています。

The Takeaway(ここから得られる知識)

「当社の見解」というページは多くの企業サイトに存在しますが、Amazonのページはさまざまな理由から独特といえます。

理由の1つ目は、このページが典型的な企業責任の範疇を超えて、関心度が高い社会問題に正面から向き合っていること。しかも、国内外のコンセンサスが取れていない問題ばかりを取り上げています。

2つ目は、平易な英語を使用することで、一般的なユーザーと専門家が等しく、Amazonの見解を簡単に理解できるようにしていることです。

3つ目は、見解が明確であることです。それは、一部の企業サイトで見られるような、当たり障りのない「見解」や「約束」とは一線を画します。次の例には、それがよく表れています。「アメリカの連邦最低賃金は低すぎるため、引き上げる必要がある」。「連邦法に基づいて、偽造者にはより重い刑罰を科す必要がある」。

4つ目は、確かな事実と数値で、1つ1つの見解を手厚く補足していることです。

これらすべての理由から、Amazonの「当社の見解」は求職者やジャーナリスト、顧客をはじめとする幅広い訪問者にとって、有益で魅力的なページになっています。

このページには、見解を補足するような画像やその他のイメージ要素が使用されていません。これは意図的な判断であると思われます。しかし、議論されているテーマやデータの中には、図解が役立つものがあるかもしれません。

https://www.aboutamazon.com/our-company/our-positions

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