2021年6月25日 DX&SXの時代

取締役(CTO)
木達 一仁

先だって、メールニュースに連載しているコラム「運用ファーストでいきましょう」の第65回で予告していた通り、DXとSX、これら2つの言葉について思うところを書いておきたいと思います。

DX、つまりデジタルトランスフォーメーションについては、おそらく皆さん見聞きしたことがおありでしょう。当社のサービスでもDXというカテゴリを設けていますし、IT業界やその周辺においては特に昨年来、この2文字を目にしない日はないというくらい、バズワードと化している印象があります。

その意味するところや定義はさまざまあるようですが、原義としてよく引き合いに出されるのは、『Information Technology and The Good Life』という2004年に発表された論文です。17年も前ですから、決して最近になって生み出された言葉というわけではないのですね。

その論文において、著者のErik Stolterman教授らは、デジタル技術の応用が私たちの生活にもたらす変化を論じています。転じて、情報技術が社会をより良くする……といった意味合いで使われることが多いように感じますが、個人的に原義で注目したいのは美的体験(aesthetic experience)への言及です。

美的体験については、表示パフォーマンス改善で当社が協業しておりますSpelldata社の記事、『デジタルトランスフォーメーションとは』に詳しく解説されています。デジタル技術で社会がどう変貌していくかを捉えるのに、その美的体験という視点が有効とされていた点は、私がこのところ注目しているSXに通じる部分を感じます。

SX、つまりサステナビリティ・トランスフォーメーションとは私が知る限り、経済産業省の設置したサステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会の取り組みから知られるようになった言葉です。同検討会の中間とりまとめでは、SXの実現を「企業のサステナビリティ(稼ぐ力)と社会のサステナビリティ(社会課題、将来マーケット)の同期化」と位置付けています。

加速するSDGsへの取り組みとWebデザイン」でも書きましたように、SDGsに積極的に取り組む企業は増えています。目まぐるしく変化し続ける社会において、本業を通じ社会課題の解決に取り組む姿勢なり文脈を明示することが、その企業自体のサステナビリティに直結する以上、SXの重要性は今後ますます高まるでしょう。

DXよりSXが重要だとか、そういうことを主張するつもりはありません。両者は美的体験という点で通底しており、今後の企業活動をデザインするうえではどちらも欠かせない概念になる、と私は考えています。どちらか一方ではなく、これからはDX&SXの時代を迎える予感がするのです。

折しも先日、改訂コーポレートガバナンス・コードが公表されました。改訂のポイントの一つに「サステナビリティを巡る課題への取組み」があるのは、まさにそういう時代の到来を感じさせます。当社としては、サステナブルWebデザイン ソリューションを筆頭に、企業におけるDX&SXの推進をご支援していきたいと思います。

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