WCAG 2.2 達成基準 3.2.2 「入力時」の検品について

今回は、WCAG 2.2の3.2.2「入力時」について、その確認方法をご紹介します。
詳しい内容はSuccess Criterion 3.2.2 On Inputをご参照ください。

達成基準の概要

以下は達成基準の日本語訳を引用したものです。

ユーザインタフェース コンポーネントの設定を変更することが、コンテキストの変化を自動的に引き起こさない。ただし、利用者が使用する前にその挙動を知らせてある場合を除く。

この基準はフォーム入力やメニュー、ラジオボタンの選択時に、ユーザーが予期しない形でページ更新や動作が発生しないようにすることを目的としています。
例えば、フォームに入力中にページが自動的にリロードされたり、ドロップダウンメニューの選択後に意図しない動作が行われると、特にスクリーンリーダーを使用するユーザーやキーボード操作でWebサイトを閲覧しているユーザーに混乱を引き起こす可能性があります。

検品の方法

フォーム入力の確認

フォームに入力し、予期せぬページ更新や自動送信が発生しないことを確認します。例えば、ユーザインタフェース コンポーネントを操作した際にページが勝手にリロードされないことが重要です。

選択操作の確認

ドロップダウンメニューやラジオボタンを選択し、その動作後に予期しないページ遷移や動作が発生しないことを確認します。例えば、Enterキーやスペースキー、矢印キーなどで選択を確定した際に、フォームが自動的に送信されないことを確認します。

確認時に気を付けるポイント

入力内容に応じたページ更新が必要な場合、更新時の挙動をユーザーへ事前に通知することが求められます。
例えば、ドロップダウンメニューの選択肢に応じて新しいオプションが表示される場合は、「選択すると新しいオプションが表示されます」といった明確な通知が必要です。

また、視覚的に動作が分かりやすいUI設計や、スクリーンリーダー向けに十分な説明を行うことで、特に支援技術を使用するユーザーが操作に迷うことなく進められるようこなります。

ユーザーのフォーム入力中にデータが消えたり操作が中断されることを防ぎ、また、変化が起こる場合は事前に通知することで多くのユーザーにとって快適な操作環境を提供できます。

予期しない形でのページ更新や動作が発生しないよう確認し、より多くのユーザーにとって使いやすいWebサイトを提供しましょう。