2022年4月22日 PWAのQ&A

UI開発者
加藤

新たな年度が始まり、2022年度Webサイトをどう改善しようか…と考えている方も多いと思います。Webサイトのフルリニューアルは時間と予算がかかるし、かといってコンテンツの更新だけでは味気ない…そんな方にはぜひPWAをご検討いただきたいと思います。今回は社内外からよくお問い合わせいただく質問をいくつかピックアップし、Q&A形式でお届けします。

PWAとはどのようなものですか?

抽象的に言えば、Webサイトでありながら、ネイティブアプリのようなUXを部分的に提供できる、Webサイトとネイティブアプリの良さを併せ持った技術です。具体的には以下のような付加価値を提供できます。

  • Webサイトをインストールすることで、パソコンのデスクトップやスマートフォンのホーム画面にアイコンが設置され、Webサイトへのアクセスがよりシンプルになる
  • Webサイトの閲覧に必要なファイルを端末にキャッシュすることで、オフラインでも動作する
  • お知らせをプッシュ通知することで、最新の情報をユーザーに届けられる

細かい機能を取り上げればさらにたくさんありますが、上記の3つはどんなWebサイトでも共通して提供できる価値であり、これまでのWebサイトの使い方を変えるものでもあるため、特に注目されています。

今どきオフライン対応は必要ですか?

オフライン対応について考える際は「自分たちのコンテンツがオフラインで使われるかどうか」という視点ではなく「オフラインで自分たちが提供できる価値は何か?」という視点で考えると可能性が見えてきます。

たとえば、登山中に持ち歩いていたカメラの使い方を知りたくなったという状況を想像してみましょう。通常であればスマートフォンで製品ページを開いて使い方を検索できるかもしれません。しかし山の上など、場所によってはオフラインになる状況もあります。そんなときに製品ページがオフラインでも閲覧できれば、期待通りの写真を撮ることができ、よりよいユーザー体験につながるはずです。

UXという考え方が当たり前になった今、Webサイトを通して良いユーザー体験を提供することは当たり前品質として捉えられてもおかしくありません。これからは、日常的に使いやすいことは前提のもと、様々な状況に最適化したユーザー体験も提供することが魅力的品質につながるのではと考えます。

また、オフライン対応は端末にファイルをキャッシュすることで実現しているため、オンラインであってもそのキャッシュデータを使用するように設計すれば、ネットワーク通信が減り、消費電力の低減や表示速度の向上にもつながります。オフライン対応だけではなく、サステナビリティや表示パフォーマンス向上施策の一環としても捉えられます。

PWAとネイティブアプリはどのように違いますか?

1つは利用するまでのプロセスが違う点です。ネイティブアプリの場合はApp StoreやGoogle Playなどのアプリストアからアプリをインストールするまで利用できませんが、PWAの実体はWebサイトですので、インストールしなくても利用できます。

もう1つはWebサイトの良さをそのまま活かせる点です。たとえばWebサイトでは特定のページの特定の部分をリンクとして周りに共有できますが、ネイティブアプリの場合はスクリーンショットをとって画像を共有することしかできません。また、ファイルをアップすれば即時反映され、ユーザーが明示的にアップデートせずとも常に最新版のアプリを使えることも大きな違いです。

さらに具体的な情報を知りたい方がいれば、当社が公開しているPodcast「ミツエーテックラジオ」で「誰でも分かるPWA」というエピソードを公開していますので、そちらもご視聴ください。

iOSはプッシュ通知をサポートしていないのではないですか?

Webサイトでプッシュ通知機能を提供できる「Webプッシュ通知」はiOSが未だサポートしていないことが知られており、多くのお客さまからお問い合わせをいただきます。日本ではiPhoneユーザーが多いこともあり、iOSでのWebプッシュ通知が実現できないことが理由で、プッシュ通知機能の提供自体を諦めてしまうケースも少なくありません。

PWAの「P」が指すプログレッシブは「プログレッシブエンハンスメント」を指します。プログレッシブエンハンスメントとは、一般的なOSやブラウザでは基本的な機能が動作するように作りつつ、最新の機能に対応しているOSやブラウザでは一歩進んだ機能・UXを提供するという考え方です。

プッシュ通知について言えば、Androidユーザー向けにWebプッシュ通知機能を先行して提供し、プッシュ通知に関するデータや知見を溜めながら、iOSでもWebプッシュ通知ができるようになったタイミングですぐに導入できるような準備を進めておくという戦略をとることもできます。

ミツエーリンクスにおけるPWA対応

先述のとおり、PWAの実体はあくまでWebサイトですので、当社がこれまで培ってきたWebサイト構築・運用のナレッジがそのまま活かせます。

一口にPWA対応と言っても、一度に全ての機能を盛り込まないといけないわけではありません。まずはインストール機能から実装し、次はオフライン対応…といったように少しずつ機能追加し、継続的に改善していくことも可能です。また、サイト全体ではなくサイトの一部分、特定のページやディレクトリのみをPWAにすることもできます。

PWAではプログレッシブエンハンスメントの考え方に基づいており、PWAとしてインストールされたWebアプリでのみ使える機能も存在します。皆さまの抱えている課題を解決するご提案ができることもあると思いますので、お気軽にお問い合わせください。