2026年4月時点のWCAG3のコントラスト
アクセシビリティ・エンジニア 中村(直)Adrian Roselli氏のWCAG3 Contrast as of April 2026を読んで改めて認識したのですが、今年3月に発行されたWCAG 3.0の草案では、Glossaryにcontrast ratio testが定義されています。引用しますと、
contrast ratio test Exploratory
meeting a sufficient level of contrast between two colors using the relationship of hue, saturation, and lightness valuesEditor's note
The contrast algorithm used in WCAG 3 is yet to be determined.
編集者注として、「WCAG 3で使用されるコントラストアルゴリズムはまだ決定されていない。」ことが明記されています。一時期、WCAG 2の(相対輝度の)コントラスト比に代わって、これからは新しいAPCAになっていくんだ、というような論調が一部に見られました。
たしかにAPCAが初期のWCAG 3では含まれていたことがありました(実際、2021年12月のWCAG 3草案の3.5 Visual contrast of textにAPCAが見られました)。しかし、執筆時点ではそうなっておらず、現在はAPCAはWCAG 3の一部ではありません。また、将来のWCAG 3で(将来のバージョンの)APCAが復帰するかどうかもわかりません。
WCAG 3の議論が進めば、おのずと決まってくるのではないかという見方もできますが、現時点でWCAG 3のスケジュールが宙に浮いている状態です。(WCAG 3 IntroductionのTimelineでは「AG WG plans to develop a projected WCAG 3 timeline by April 2026.」とあります。)また、APCA自体もベータ版という理解でいます。WCAG 2のコントラスト比への批判はありますが、当面はWCAG 2のコントラスト比に頼ることになるのではないかと考えます。