「AIO・LLMOカンファレンス」に当社スタッフが登壇しました
エグゼクティブエディター 上原2026年7月15日、株式会社宣伝会議が主催する「AIO・LLMOカンファレンス」が、東京都港区の宣伝会議セミナールームで開催されました。当社からはソリューション事業部マーケティングユニット データアナリストの小熊隼人が、「AIに選ばれるWebの条件とは?AIO/LLMO時代の技術基盤設計と実装ポイント」というテーマで講演しました。
AIO・LLMOカンファレンスとは?
生成AIや対話型AIの普及により、ユーザーの検索行動は「回答を直接受け取る」ゼロクリック検索へ変化しています。これに伴い「流入減少」「AI回答に反映されない」という課題に直面する企業も増加しています。今求められるのは、LLMに情報を正しく認識させて、検索するユーザーに自社の情報を推奨してもらう最適化戦略(AIO/LLMO)です。
このカンファレンスでは各社のトップランナーが登壇し、AIを新たな顧客接点として活用し、「AIに選ばれ、ユーザーに届く」ための仕組みづくりについて講演しました。
AI検索の普及が変える、ユーザー行動とWebサイトの役割
前述の通り、当社・小熊は「AIに選ばれるWebの条件とは?AIO/LLMO時代の技術基盤設計と実装ポイント」というテーマで講演をおこないました。
AI回答機能の普及により、ユーザーの情報収集方法が変化したことで、企業Webサイトにも影響が現れています。小熊は、Google AI Overviewsの提供開始後から1年で自然検索流入が約30%減少したケースがあるほか、AIが認知から意思決定まで利用され始めている調査結果を紹介しました。
こうした変化のなかで注目されているのが、AIの回答内でWebサイトの情報を引用・言及されやすくする取り組み、「LLMO」です。小熊は、LLMO施策にはコンテンツ・技術・外部施策があると説明。本講演ではAIがWebサイトの情報を発見し、取得し、理解するための土台となる技術施策について、多くの時間を使って解説しました。

「LLMOとは」スライド
AIに情報を利用してもらうための4段階の施策
AIに情報を適切に利用してもらうために、企業はどのような施策に取り組むべきでしょうか?
小熊は以下の4段階の流れを意識して、順番に対策することを提唱しました。

「AIクローラーによる情報取得の流れ」スライド
- 発見:サイトマップの整備
- XMLサイトマップは、サイト内に存在するURLリストをクローラーに伝えるためのファイルです。SEOでも有効なこの施策について、小熊は「lastmodタグの活用」、「サイトマップの細分化」という2つの施策を紹介しました。
- 取得:ページ表示速度の改善・JavaScript無効時の情報表示
- 生成AIは大量の情報を処理するため、取得・解析しやすい軽量なページほど扱いやすいと考えられます。講演では、LCP、TTFB、ページサイズの3つを指標として紹介しました。また、ミツエーリンクスの制作案件では、dtghthouseでのスコア70以上を品質基準・検証項目として設定していることを紹介しました。
- 構造理解:セマンティックHTML
- AIは、文章の内容・見出し・段落・リスト・表・ナビゲーションなどの構造を手がかりに情報を理解するため、セマンティックHTMLは、ページ内の情報関係を伝えるための技術基盤となります。ミツエーリンクスでは、WCAG 2.2レベルAへの標準対応を通じて、見た目だけではなくHTML上の意味や関係性まで正しく設計することを重視していると説明しました。
- 意味理解:構造化データの実装
- 構造化データは、ページ内の情報を機械可読な形式で明示し、文字列に意味を与える仕組みです。例えば「ミツエーリンクス」という文字列だけでは、会社名かサービス名かを判断するには文脈の解釈が必要になりますが、Organizationとして定義することで、会社名・説明・URL・関連SNSなどの詳細情報を、AIや検索エンジンに明示できます。本文とセマンティックHTMLと構造化データを組み合わせることで、AIがページ内容をより正確に理解しやすくなります。

小熊の講演の様子
自社サイトでの構造化データ実装の検証結果
次に、ミツエーリンクスの自社サイトの一部ページに構造化データを追加し、AIクローラーによるアクセス状況をサーバーログから検証した結果を共有しました。
サービスカテゴリー配下の約550ページに「Service」、マーケティングBlog配下の約230ページに「Article」という情報をそれぞれ追加。計測期間は2026年5月下旬から6月末までで、サーバーログを用いてAIクローラーによるアクセス数を集計しました。
その結果、サービスカテゴリー配下では4月と比較して、6月はAIクローラーによるアクセス数が大きく増加し、約10倍となりました。さらに、AI経由で流入したユーザーにより、サービスページで複数件のコンバージョンが発生しました。また、マーケティングBlog配下についても、AIクローラーによるアクセスが過去月次平均を上回りました。
しかし、構造化データの実装がきっかけとなり、アクセスが増えたと断定するのは難しい、と小熊は説明しました。構造化データの役割は、ページ内情報に意味を補足する仕組みであるためです。ミツエーリンクスの見解としては、構造化データの追加が多数のHTML更新のきっかけとなり、AIクローラーが再学習や再取得のために訪問してきたことが、今回のアクセス数増加につながったと考えています。
一方で、構造化データを実装することで期待できる効果についても、併せて言及しました。

「実装後の効果について」スライド
最後に小熊は、LLMO対応の技術施策について、自社のWebサイトをAI時代の情報接点として見直す上で重要度な取り組みだと述べました。そして、まずコンバージョンへの関与度が高いページから、優先的に整備することを推奨してセミナーを終えました。

なお、株式会社宣伝会議のWebサイトでも、本講演についての記事が掲載されています。ご関心のあるの方は、こちらも併せてご覧ください。
「AI検索で引用されるサイトへ ミツエーリンクスが示すLLMO実装」
この「AIO・LLMOカンファレンス」は、注目度の高いテーマを扱っていたこともあり、多くの方々が参加し、1つひとつの講演を熱心に聞き入っている様子が印象的でした。多くの登壇者が講演するスケジュールだったため、小熊の講演時間は30分と普段のセミナーより短かったのですが、そのぶん内容の濃い講演だった印象です。参加者の皆さまも、最後まで熱心に耳を傾けてくださいました。
また、ミツエーリンクスでは生成AIに選ばれるための設計と改善を、戦略から運用までトータルに支援するサービス「GEO / LLMOコンサルティング」を展開しています。サービスの詳細は、以下のURLよりご覧ください。
https://www.mitsue.co.jp/service/production/geo_llmo_consulting.html