WCAG 2.2 達成基準 3.3.2 「ラベル又は説明」の検品について

今回は、WCAG 2.2の3.3.2「ラベル又は説明」について、その確認方法をご紹介します。
詳しい内容はSuccess Criterion 3.3.2 Labels or Instructionsをご参照ください。

達成基準の概要

以下は達成基準の日本語訳を引用したものです。

コンテンツが利用者の入力を要求する場合は、ラベル又は説明文が提供されている。

フォームなどの要素では、ユーザーがどのような情報を入力すればよいかを明確に伝えるためにラベルや説明文の提示が必要です。特に支援技術を利用するユーザーに期待される入力内容が伝わらず、入力ミスや操作が困難になる可能性があります。
入力内容の意図を正しく伝えるには、適切なラベルや説明文が提供されている必要があります。

検品の方法

フォームの要素を確認

Webページを表示し、フォームの要素に対してラベルや説明が提供されていることを確認します。特に、入力内容の種類や形式が分かるよう利用者に期待される入力データを明示するラベルや説明文があるかを確認します。
また、入力例（例：メールアドレスの形式など）が見た目やソース上でも入力欄より前に配置され、視覚的に認識しやすい位置にあるかを目視で確認します。

プレースホルダーテキストの確認

プレースホルダーテキストが、ラベルの代わりに使用されていないかを確認します。プレースホルダーテキストは、入力フィールド内に一時的に表示されるテキストです。入力のヒントとして役立つことはありますが、適切なラベルの代わりにはなりません。
プレースホルダーテキストは入力が始まると消えてしまうため、支援技術では十分な説明が得られず、操作が困難になる可能性があります。

確認時に気を付けるポイント

確認を行う際には、以下の点に注意します。

• ラベルや説明（文）が視覚的にわかりやすく提供されていること
• プレースホルダーテキストをラベルの代わりに使用していないこと
• 入力例、入力形式、「必須」などの補足情報が、見た目やソース上のどちらでも入力欄より前にあること

正しいラベルと説明が設定されていることを確認し、より多くのユーザーにとって使いやすいWebサイトを提供しましょう。