WCAG 2.2 達成基準 2.4.1「ブロックスキップ」の検品について
品質管理部スタッフ 坂下今回は、WCAG 2.2の「2.4.1 ブロックスキップ」について、その確認方法をご紹介します。
詳細についてはSuccess Criterion 2.4.1 Bypass Blocksをご参照ください。
達成基準の概要
以下は達成基準の日本語訳を引用したものです。
複数のウェブページ上で繰り返されているコンテンツのブロックをスキップするメカニズムが利用できる。
この基準は、スクリーンリーダー利用者やキーボードでページを閲覧しているユーザーが、ヘッダーやナビゲーションなどの共通部分をスキップし、主要なコンテンツに迅速にアクセスできるようにすることを目的としています。これにより、特に視覚的または物理的な制約があるユーザーが、余計な情報を繰り返し読み取ることなく、効率的にコンテンツにアクセスできるようになります。
検品の方法
適切な文書構造の確認
コンテンツの各セクションの開始位置に適切な見出し要素が設定され、文書全体が論理的に構造化されていることを確認します。これにより、ユーザーはコンテンツの流れを自然に追い、主要な情報に迅速にアクセスできます。
ARIAランドマークの活用
header、nav、main、asideなどのHTMLタグやランドマークロール（role="main" など）が適切に設定されているかを確認します。
これにより、スクリーンリーダー利用者がページ内のセクションを素早く識別し、主要なコンテンツへ移動できるようになります。
フレーム要素の対応
Webページ内にフレーム（frame）やインラインフレーム（iframe）が使用されている場合、そのコンテンツに関する情報をユーザーに提供するために、適切にtitle属性が設定されていることを確認します。
設定したtitle属性は、フレームの内容が何であるかをスクリーンリーダーなどで伝えるために使用され、ユーザーがそのコンテンツにスキップするかどうかを判断できる手助けとなります。
確認時に気を付けるポイント
見出し構造やランドマークが適切に活用されているか、スクリーンリーダー利用者にとってわかりやすい文書構造になっているかを確認します。
快適で効率的にWebサイトを利用できるよう、見出し要素やランドマークロールなどを適切に実装してより多くのユーザーにとって使いやすいWebサイトを提供しましょう。