2020年11月13日 誰がためのコア ウェブ バイタル?

取締役(CTO)
木達 一仁

Googleが運営するWeb担当者向けのBlog、Official Google Webmaster Central Blogにおいて、11月10日付けで「Timing for bringing page experience to Google Search」という記事が公開されました。同記事において、2021年5月よりコア ウェブ バイタル(ご存知ない方は先にコラム「Web担当者がコア ウェブ バイタルに注目すべき理由」をご覧ください)を含めたかたちで、ページ エクスペリエンス シグナルの運用を開始することが発表されています。

Today we’re announcing that the page experience signals in ranking will roll out in May 2021. The new page experience signals combine Core Web Vitals with our existing search signals including mobile-friendliness, safe-browsing, HTTPS-security, and intrusive interstitial guidelines.

開始まで半年ほど間があるのは、今年5月の同Blogの記事「Evaluating page experience for a better web(日本語訳:より快適なウェブの実現に向けたページ エクスペリエンスの評価)」の中で、ロールアウトの少なくとも6カ月前に通知すると予告されていた通りです。

ページ エクスペリエンス シグナルとは、平たくいうとWebページの操作体験の良し悪し(コンテンツ自体の価値に由来するものは除く)を測るうえで、Googleが有効と考えるところの指標群であり、検索結果の順位に影響を与えるものです。

モバイル フレンドリーかどうか、つまりモバイルデバイスに対応できているかや、HTTPSを用いて配信されているかといった指標に加え、来年5月以降はコア ウェブ バイタルも検索順位に影響することになります。

ここまで読んで何かしら焦りを感じた方、どうかご安心ください。ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について | Google 検索デベロッパー ガイドには、以下に引用するくだりがあります。

ページ エクスペリエンスは重要ですが、それでも Google は、ページ エクスペリエンスが劣っていても、全体的に価値の高い情報を含むページを上位にランキングするようにしています。つまり、いくらページ エクスペリエンスが優れていても、コンテンツが優れたページを上回ることはありません。

日頃、SEOに熱心に取り組まれている方であればあるほど、同じ文脈でコア ウェブ バイタルの改善に取り組まなければとお考えかも知れません。実際、先に引用したくだりに続いて

ただし、関連性が同程度のページが多数存在する場合の検索ランキングにおいては、このページ エクスペリエンスが一段と重要になります。

とありますから、コア ウェブ バイタルがSEO的に重要でないとまでは申しません。とはいえ、コア ウェブ バイタルを改善したらしただけ検索順位が上がるかといえば、そのようなことはまず起こらないでしょう。コア ウェブ バイタルの数値より、コンテンツがユーザーの課題解決に貢献するかどうかのほうが、重要なはずだからです。

私としてはSEOのため、Google検索結果のためというよりユーザーのため、ユーザー体験をより良いものとするために、コア ウェブ バイタルの活用をおすすめしたいと思います。検索順位や検索結果ページ上の表示と強く紐付けてコア ウェブ バイタルを捉えてしまうと、サイト運営本来の目的やゴールを見誤る懸念があります。

さて、コア ウェブ バイタルの良し悪しを確認する方法は複数ありますが、おそらく一番お手軽なのは、Google ChromeにWeb Vitals拡張機能を追加することでしょう。追加後に確認したいページにアクセスして、良好を示す緑色の表示ではなく、もしも赤色の表示が確認されたら、そのページのコア ウェブ バイタルには改善の余地があるということです。

当社は、制作物の当たり前品質として表示パフォーマンスを捉え、またその改善に取り組んでいます(コラム「続・Webコンテンツの「当たり前品質」に表示パフォーマンスを追加」参照)。その取り組みにはもちろん、コア ウェブ バイタルの改善も含めています。表示パフォーマンス改善にお悩みの方、課題をお持ちの方はぜひ、お気軽にご相談ください。