企業サイトのコミュニケーショントレンド2026(2026年1月22日開催)
2026年1月22日、『企業サイトのコミュニケーショントレンド2026』をオンラインで開催しました。
イギリスのWebコンサルティング会社 Bowen Craggs 社が発表した「Index Snapshot 2025」は、世界中のグローバル企業におけるWebサイトコミュニケーションのベストプラクティスをまとめたレポートで、企業サイトのあり方を考えるうえで有効な示唆が含まれています。本セミナーでは、そのレポートをもとに、優れたアクションやベストであり続けるための施策について、当社 執行役員・エクゼクティブプランナーの湯浅が登壇し、Bowen Craggs 社のScott Payton氏とCaterina Sorenti氏とともに紹介しました。

湯浅の講演の様子
第1部では、当社 執行役員・エグゼクティブプランナーの湯浅が企業サイト(SNSを含む)の価値を改めて見直す必要性について解説しました。企業サイトはすべてのステークホルダーが情報を得て、企業の信頼を判断する「唯一の場」であり、その役割は情報接点が多様化した現在でも変わりません。さらに近年は、AIが企業サイトの情報を読み取り、第三者へ伝える存在となっていることから企業サイトは「人に伝える」だけでなく「AIにも正しく理解される」構造と質が求められています。こうした背景から企業サイト(SNS含む)は、ステークホルダーとAI双方からの信頼を積み重ねる重要な接点として再認識すべきだと示されました。
第2部では、「AIが世界を変える中で企業はどう変わるべきか」をテーマに、Bowen Craggs社のScott Payton氏とCaterina Sorenti氏が、AIが企業サイトの情報をどのように読み取り、評価しているのかを企業事例を交えて解説しました。AIが企業サイトを公式情報源として参照する時代において、情報の正確性や透明性はブランド評価や投資・採用の判断基準に直結します。もし企業が、ある領域や出来事に対して自ら情報を発信していない場合、AIが第三者の文脈で補完してしまい、誤った情報をもとに回答が作成される恐れがあります。そのため、企業自らが情報を公表する重要性が強調されました。
また、AI生成コンテンツが増えるほど、現場で働く人の声や実体験、ストーリーといった「人間らしさ」が、より強い企業価値として浮かび上がることも示されました。企業サイトやSNSを通じて、興味喚起や理解を生む"企業の人格"を一貫して示せるブランドこそが、求職者・顧客・世論から選ばれやすくなると述べ、セミナーを締めくくりました。
執行役員・エクゼクティブプランナー 湯浅からのコメント
このたびは、セミナーへご参加いただき、誠にありがとうございました。AIの進化が加速し、不確実性の高い現代において、企業サイトの価値はこれまで以上に重要性を増しています。皆さまからいただいた「グローバル事例が参考になった」「AI時代に備える具体的なヒントを得られた」といった声は、私たちにとって大きな励みとなりました。企業サイトは、情報提供だけでなく、企業の「人格」を世界に示す存在へと進化しています。今回の内容が、皆さまのこれからの取り組みを考える上で少しでもお役に立っていれば幸いです。これからも 企業 Web マスターの皆さまのお役に立てる情報 をいち早くお届けできるよう努めてまいります。次回のセミナーにもぜひご期待ください。
ご質問への回答
企業サイトの担当者は、AI検索対策として、どのような取り組みをするべきですか。
AI検索対策として重要なのは、情報の透明性を高め、批判的なテーマに対して裏付けとなる明確なデータを継続的に公開することです。スイスの食品・飲料会社であるNestleでは公式サイトFAQの「Ask Nestle」を通じて、企業に関する質問に公式サイト上で回答し続けることで、AIにとっても有用で信頼できる情報源として位置づけられています。
その企業らしさを表現するために留意するポイントを教えてください。
まず「企業の人格」をどのように定義するのかを明確にし、それをWebサイトやSNS、採用コンテンツなど、すべての接点で一貫して表現しているのかを見直すことが重要です。AI時代においては、企業のアイデンティティをどこに置くのかを意識し、他社の事例も参考にしながら、自社らしい表現を設計していくことが大切です。
日本語サイトを自動翻訳して多言語サイトとして表示させるサービスがありますが、翻訳の精度はどの程度信頼できるものでしょうか。
自動翻訳技術は年々精度が向上していますが、一方で、人の目を介さずに公開してしまうことは注意が必要です。ユーザー側でブラウザ翻訳が行われるケースも含め、重要な情報については事前に確認することをお勧めします。
多言語サイト制作にあたり、ベースになる日本語サイトの制作段階であらかじめデザインで考慮しておく必要はあるのでしょうか。また何に注意しておくべきでしょうか。
過去のグローバル調査では、日本語版と同じメッセージをそのまま海外向けに伝えようとするケースが多く見られましたが、国内外では企業を見る視点が異なります。そのため実際に海外のユーザーに閲覧してもらい、どのような印象を持たれるのかをアンケートなどで検証することが有効です。なお弊社には、グローバルユーザー調査というサービスもございます。
Webサイト以外にも、オムニチャネルでどう顧客とデジタルコミュニケーションを図っていくのでしょうか。(メール・アプリ通知・SMS・SNS等)
一概にこれという回答はございませんが、弊社サイトのBlogで、BrownCraggs社のコラムを掲載しています。企業のSNS活用やマーケティング事例を取り扱っていますので、ぜひ一度ご覧ください。
グローバルサイトというウェブサイトの立ち位置はどういったものになるのでしょうか。
グローバルサイトは"ブランドの中心と共通基盤"、ローカルサイトは"市場と向き合う実践の場"というのが一つのカタチだと思いますが、それがすべて当てはまるわけではないとも思います。それぞれ役割を分けつつ、同じガイドラインとテクノロジー基盤の上で運用することがベストプラクティスです。
アンケートにお寄せいただいたコメント(一部)
- 貴重なグローバル企業の好事例の情報を得ることができて有益でした。AIに選ばれるサイトになるためのヒントが理解できてためになりました。
- ウェブサイトがコミュニケーションツールとして機能するために、「人格」が重要ということに思い至ることができました。AIへの対処についても示唆が多く、とても参考になりました。
- AI時代において、正しい情報をしっかり発信していくことの重要性を改めて認識しました。