トライデント コンピュータ専門学校で、Webアクセシビリティの出張授業を行いました
エグゼクティブエディター 上原ミツエーリンクスは社会貢献活動の一環として、日本全国の専門学校向けにWebアクセシビリティの出張授業を無償で提供しています。今回の学校法人河合塾学園 トライデント コンピュータ専門学校(以下、トライデント コンピュータ専門学校)が7校目となります。
実施内容について
当社エグゼクティブ・フェローの木達が、Webデザイン学科の1年生19名のみなさまに向けて、特別授業「これからはじめるWebアクセシビリティ」をおこないました。当日は、60分の講義と30分のグループディスカッションという構成で実施しました。
講義パートでは、そもそもWebアクセシビリティとは何か、という基礎部分をわかりやすく解説。Webアクセシビリティに取り組むべき理由を含めて、学生のみなさまに簡潔に伝えました。また、Web制作者の界隈でよくあるWebアクセシビリティに関する誤解についても、具体的に紹介しました。
そして、アクセシビリティは障害者や高齢者のためだけのものではなく、誰もが事故や病気、加齢などを機にWebへのアクセスが困難になる可能性があること。そして、アクセシビリティは誰もが自立し、完全かつ平等に社会に参加するための基盤であることを伝え、講義を終えました。

木達の講演の様子
グループディスカッションでは、3~4人ごとのグループに分かれて、講義を受けてどのような考えを持ったのかを話し合いました。木達が提示した「アクセシビリティは障害者や高齢者のためだけのものだと考えていたか」「Webアクセシビリティに対する見方は変化したか」「将来Web業界に進んだら、アクセシビリティにどう取り組みたいか」などのテーマについて、グループ内で学生のみなさまがお互いの意見を交わしていました。

学生のみなさまによるグループディスカッションの様子
授業の内容は、トライデント コンピュータ専門学校の記事で詳しくご紹介いただいていますので、こちらもぜひご覧ください。
参加された学生のみなさまの感想
当日参加された学生のみなさまから寄せられたコメントを、一部抜粋・編集して紹介します。
障害の有無にかかわらず、使いにくさを感じる状況は誰にでも起こりうる、という指摘が印象的でした。多様な利用者に寄り添う姿勢を大切にし、今後の制作に役立てていきたいと感じました。また、アクセシビリティの向上には、継続的な見直しが不可欠だという点を心にとどめておきたいと思います。
今回の特別授業で印象に残ったことの1つが、誰も取り残さないという考え方です。これまでアクセシビリティは、高齢者や障害のある方のためのものだと考えていました。しかし、どんなサイトであっても、全ての人が利用できる状態にすることが重要であり、制作者として責任を持って取り組む必要がある、と強く感じました。
特別授業を受けて、Webアクセシビリティが特別な取り組みではなく、全てのユーザーにとって必要な、基本的品質であることを学びました。また、適切なHTMLの構造化や代替テキストの記述といった基本的な作業が、アクセシビリティに加えて機械可読性の向上につながり、SEOにも貢献するという点は新しい発見でした。
私はこれまで、Webサイトのデザインとアクセシビリティを両立するのは、かなり難しいことだと考えていました。しかし、木達様の話を聞いて、その考えは完璧を追い求め過ぎていたことによるものだとわかりました。これからWebサイトの制作に関わるときは、完璧を追い求め過ぎず、デザインとアクセシビリティを両立する努力をしたいと思います。
アクセシビリティは、サイトを制作する人だけではなく、文章を書く人など関わる全員の協力が必要だという点は、新しい気づきでした。将来Web制作に関わる立場になったときには、小さな配慮でも継続していくことを意識し、誰も取り残さないサイト作りを目指したいと思いました。
トライデント コンピュータ専門学校 河口先生のコメント
本校は創立後の早い段階から、アクセシビリティという考え方を授業の中に取り入れてきました。HTMLやCSSが書ける、デザインができるというだけではなく、学生一人ひとりが「何か一つ、専門性を持ってほしい」という思いがあったからです。アクセシビリティは、他校との差別化にもつながる重要な分野だと考えていて、毎年アクセシビリティをテーマに、業界の方をお招きして特別授業を実施しています。
今回、ミツエーリンクス様の授業を通して、学生にはアクセシビリティという分野に少しでも興味を持ってもらいたいです。全員がWebの道に進む必要はありませんが、社会に出たときに「あの話を聞いておいてよかった」と思ってもらえることが大切だと思います。そして、誰か一人でも「これが自分の武器になるかもしれない」と感じてくれたらうれしいですね。
普段から、代替テキストを入れることや、セマンティックにコードを書くよう指導しています。ただ、それが「作業」になってしまっている学生も少なくありません。生成AIで簡単にコードが書ける時代だからこそ、人として一手間かけて考えられるかどうかが大事です。今日の授業をきっかけに、なぜその手間が必要なのかを自分で考え、頭を使ってWebサイトを作れる制作者になってくれたら、とてもうれしく思います。
最後に
当社では今後もこの出張授業を通じて、学生のみなさまがWebアクセシビリティについて学ぶ機会を提供していきたいと考えています。ご関心のある教育機関のご担当者がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。