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IMCとは?(古くて新しいインターネット活用のキーワード)

2003年7月11日

代表取締役
髙橋 仁

私の好きな言葉に、「IMC」があります。5年以上前、事業部の名前まで「IMC」を使った経験がありますので、当時から本当に好きだったんだと思います。さて、今日はこの言葉について触れてみたいと思います。

IMCとは?

マーケティング担当者であれば誰もが知るところでありますが、IMCは、「Integrated Marketing Communication」の略語であり、「統合型マーケティング・コミュニケーション」を意味します。時代的背景を調べてみますと、もともとMC(Marketing Communication) という言葉は、1950年代から存在していたようです。今までの手法(マスマーケティング)では、物が売れなくなった1980年代の後半、米国で考え出された広告の方法論がIMCというわけです。日本でも、1990年のバブル崩壊とともに盛んに言われるようになってきました。

業界によって多少捉え方は異なると思いますが、私達の業界風に言えばIMCとは下記のように解釈できると思っています。

企業が効果的なマーケティング活動を行うためには、単なるマスメディア(TV・ラジオ・雑誌・新聞等)での広告だけでなく、音声や、FAX、インターネット、ブロードバンド等の新しいメディアやツールを含めて全体として捉え、対顧客とのコミュニケーションの手段を、状況や場によってそれらを最適に組み合わせ、そこに相乗効果を生み出すような展開をすべきである、ということだと認識しています。

融合することで 10+1=100 に!

消費者の購買心理をアイドマに当てはめて見ますと、「注意(注目)」→「興味」→「欲求」→「記憶」→「行動(購買)」と流れていきます。例えば新しい商品の場合、限られた時間の中での市場浸透が重要なポイントになりますので、「注意」を引くためにマスメディアは非常に効果的です。しかし、テレビCMに毎日1時間を使用するというのは現実的に不可能ですし、第一コストパフォーマンスが合いません。しかし、インターネットをはじめ新しいメディアに「興味」→「欲求」→「記憶」部分を担当させると、非常に効果的であり、費用対効果は抜群です。「行動(つまり購買)」部分は、インターネットを使おうが、リアルの世界であろうが、その業界特性に合わせれば問題はないはずです。

インターネットという狭い世界でも同じことが言えます。Webを中心におき、メール、音声、動画、さらにECという機能もあります。例えば、 「注意」をメールが担当し、「興味」を音声や動画が担当し、「欲求」「記憶」をWeb上の画像、テキストが担当し、「行動」をECが担当するという具合です。

このように、それぞれの得意分野を効果的に組み合わせること、さらに、それぞれのツールが単独的に機能しないように接続部分をしっかりすること(つまり、前の機能が果たした成果を後の機能にしっかり受け継ぐ)によって、大きな成果が期待できます。メディアとメディアの融合、ツールとツールの融合、機能と機能の効果的融合によって、まさに10+1=100という結果を生み出す可能性が生まれるわけです。

大切なことは、コアビジネスの成功

上記の例は、マーケティングや販促を想定した解説でしたが、企業活動全般おいてインターネットは使い方次第では非常に効果的に機能します。最近、インターネットやこの関連分野に対して、過大評価や過少評価があるようですが、大切なことは、各企業のコアビジネスの成功です。インターネットはツールでしかありません。存在自体には価値はなく、使い方で価値が創造できるものだと思っています。

弊社のスタッフが提案書に「インターネットでできること」などと書く場合がありますが、「やめておきなさい!」と一喝する場合があります。インターネットというツールの視点から企業のソリューションを考えても有効な解決策が見つかるわけがないからです。インターネットを使用すること自体がコアビジネスという特殊なモデルを除き、ほとんどの企業はリアルの世界でコアビジネスをもっており、存続している以上その企業特有のビジネスプロセスをもっています。このビジネスプロセスを分解し、強み弱みを明確にし、インターネットに何のミッションを持たせ、どのような結果を期待するかを明確にしたとき、組み合わせや融合の仕方が明解になり、さらに特殊性が生まれ、結果的に大きな効果が生まれるものと考えています。

IMCは、古くて新しいインターネット活用のキーワードだと認識しています。むしろ、これからが本番を迎える段階ではないかとも思えます。