デジタルアナリティクスやデジタルマーケティングの推進に役立つ話題をご紹介します。

多言語サイトにおけるhreflangの注意点について

SEOコンサルタント 大原

hreflangとは

海外のユーザー向けに国や地域ごとの言語でコンテンツを展開するケースは多くあると思います。その際に、重要なSEO対策となってくるのがhreflangの記載です。Googleなどの検索エンジン向けに、ページで使用している言語、対象地域となるユーザーを伝える役割を果たすものになります。

今回は、実装の際に気を付けていただきたいhreflangの注意点を紹介します。

地域名は使用せず、国単位で設定する

hreflangでは、言語コードと地域コードの指定が可能です。サイトで使用している言語と対象の地域を指定できるわけですが、地域コードは国コードでの指定となるため、APACなどの地域名が使えないことにご注意ください。

多言語サイトやグローバルサイトにおいては、APACなどの特定の地域に向けたコンテンツ作成をする機会もあるかと思いますが、US(アメリカ合衆国)やCA(カナダ)などの国コードを使用した記述を行ってください。

対象となる全てのページにhreflangの情報を設定する

例えば、日本語で書かれたページと英語で書かれたページを用意する場合、両方のページに日本語と英語のhreflangの記述をする必要があります。日本語ページに、日本語のhreflangの記述のみを書くのではなく、英語のhreflangの記述も必要な点に注意してください。

対象となるページを紐づける

hreflangで指定するURLは、同じ内容を表す多言語のページを指定するようにしてください。例えば、複数の言語で展開している商品詳細のページなどの場合、hreflangの記述には、他の言語の商品詳細のページのURLもhreflangに記載します。

よくあるミスとしては、全ページにTOPページのURLが記載されていたというケースなどがあります。必ず対象となるページと同じ内容の多言語ページをそれぞれに記載するようにしましょう。

まとめ

今回あげた注意点は、特にhreflangで気を付けていただきたいところです。実装の際にお役立ていただけますと幸いです。

Google公式のhreflangに関するページは下記となりますのでご参照ください。

ページのローカライズ版について Google に知らせる | Google 検索セントラル

ユニバーサル アナリティクス、データ閲覧の期限日について

アナリスト 深堀

ユニバーサル アナリティクス(旧GA)のデータ処理が停止されてしばらくたちましたが、データの閲覧についての今後の流れについて、公式情報が更新されていたためお知らせします。

※データ処理については下記の記事も併せてご参照ください。
ユニバーサルアナリティクスの計測が2023年7月1日に停止

Googleの公式情報(前回まで)

最終更新日が「2023 年 10 月 19 日」となる前の同記事では、下記のようにアナウンスされていました。

2023 年 7 月 1 日以降は、この日よりも前にユニバーサル アナリティクス プロパティで処理されたデータに、少なくとも 6 か月間アクセスできます。Google は、お客様のデータが重要であることを認識しております。この機会に過去のレポートをエクスポートすることを強くおすすめします。

数か月以内に、既存のユニバーサル アナリティクス プロパティのサポート終了日についてお知らせする予定です。サポート終了日を過ぎると、ユニバーサル アナリティクスのレポートをアナリティクスの管理画面で確認したり、API を介してユニバーサル アナリティクスのデータにアクセスしたりできなくなります。

そのため、ユニバーサルアナリティクス上に必要なデータがあり、データが消える前に確実に集計を行っておきたい場合、2023年末までに対応を行うようスケジュールを立てる必要があったかと思います。

Googleの公式情報(2023年10月19日更新)

現在は下記の通り「アクセスできなくなり、データが削除される期限日」が明記されています。

2024 年 7 月 1 日の週以降: すべてのユニバーサル アナリティクス プロパティおよび API(読み取り専用権限の場合も含む)にアクセスできなくなり、すべてのデータが削除されます。標準のプロパティの廃止には数週間を要しましたが、ユニバーサル アナリティクス全体の廃止は 1 週間以内にすべて完了します。Google は、お客様のデータが重要であることを認識しております。つきましてはこの日までに、以前に処理されたデータをエクスポートすることをおすすめします。

ユニバーサル アナリティクスは Google アナリティクス 4 に置き換わりました

今までアナウンスされていた表現ですと、停止から半年以内が実質期限となっていたかと思います。
直近でデータのバックアップを取らなければいけないことに変わりはないのですが、これで少し計画が立てやすくなったのではないでしょうか?

Google の公式情報は、公開された後も不定期に更新されているようです。
本記事でお伝えした内容から、実施される内容や期日が変更される可能性もございますので、ご参考程度にとどめていただき、公式情報を定期的に確認するようにしていただければ幸いです。

ユニバーサルアナリティクスの計測が2023年7月1日に停止

アナリスト 深堀

旧バージョン(ユニバーサルアナリティクス)のGA計測が停止します

長年親しんできたユニバーサルアナリティクスが、とうとう2023年7月1日を持ってサポートが終了、計測の処理も停止となります。

公式情報:ユニバーサル アナリティクスのサポートは終了します

さみしい限りですが、悲しんでばかりもいられません。サイト運用のご担当者様はこの来たる日のためにGA4への移行や代替手段をさまざまに検討されてきたのではないかと思います。

しかし、移行作業から検証までを実施するのはなかなかの労力が伴うため、優先度やリソースの関係で、まだ対応できていないというご担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

現在お使いのGAが旧バージョン(ユニバーサルアナリティクス)かチェックする方法

まずは、現在ご利用いただいているGAが旧バージョン(ユニバーサルアナリティクス)のみの導入かどうかのチェックを行ってみてください。簡易的にチェックできる方法をいくつかご紹介します。

  1. プロパティを開いた瞬間に、カウントダウン表示がされる
    旧GA停止までのカウントダウン

    旧GA停止までのカウントダウン

  2. アナリティクス画面上部に、常にアラートが表示される
    移行を促すアラート

    移行を促すアラート

  3. レポート群の並び方
    • 左側のレポートメニュー内の並びが「ユーザー」「集客」「行動」「コンバージョン」となっている。
    • 「行動」レポート群内に「すべてのページ」レポートが存在する(ユニバーサルアナリティクスでよく利用されているレポートです)

上記のような状態であれば、GA4の導入は行われていない可能性が高く、GA4が導入されていないままですと、2023年7月1日に計測そのものが停止してしまいます。

計測を継続したい場合、6月30日までに代替のツールを導入するか、GA4の導入を行う必要がありますので、急ぎご検討を開始されることをおすすめします。

ミツエーリンクスでは、GA4の実装対応から検証まで幅広く導入のサポートを行っております。

  • GA4の導入を駆け込みで行いたい....
  • 現在の設定が妥当なものなのか判断できない...
  • ご自身で設定してみたものの、正しい設定となっているか不安...
  • 自動移行実施の際に対応したものの計測が開始されていない...

上記のようなケースなど、お困りのことがございましたらぜひお気軽にご相談ください。

Google オプティマイズ終了のアナウンス

アナリスト 深堀

2023年1月下旬、Googleが提供するA/BテストツールであるGoogle オプティマイズが終了するとのアナウンスがありました。オプティマイズ本体では今のところアラートやメッセージが出ていない状態のようですので、お気づきでないユーザーの方もいらっしゃるかと思います。

概要

アナウンスの概要は以下の通りです。

  • サポート終了日は2023年9月30日
  • ログデータの参照も上記日程以降は行えない

まとめ

突然の発表ですし、代替機能となるものもGA4上やほかのところで稼働していないという状況かと思います。今現在はっきりしていることとして、期日以降過去のデータも参照できなくなることがあげられます。オプティマイズ上でのテストデータを、今のうちに出力しておき、終了日に備えましょう。

代替となるツールや手段、GA4上でのアップデートなどがあり次第、また記事を投稿致します。

Google オプティマイズのサポート終了(Google 公式のOptimizeヘルプ)
https://support.google.com/optimize/answer/12979939?hl=ja

検索順位のランキングを決める2大要素

SEOコンサルタント 大原

検索順位のランキングはどう決まる?

検索順位のランキングを決めるアルゴリズムは200数個あり、その中で特に最重要とされているのが「コンテンツの質」と「被リンク」の2つと言われています。もう少し細かく言えば検索したキーワードによってアルゴリズムの優先順位は変わります。コンテンツの質については比較的イメージしやすいと思います。

例えば、「SDGs」というキーワードで検索すると、検索順位の1位にユニセフのページがあります。そのページの掲載コンテンツを項目別で分解すると、「SDGsって何だろう?」「SDGsの前文・宣言」「映像で知るSDGs」「SDGsができるまで」「SDGs 17の目標を詳しく見てみる」といった項目が出てきます。

これらの項目が検索エンジン(Google)が判断する「コンテンツの質」の部分となるので、「SDGs」というキーワードを検索するユーザーは こういった情報を求めているはずという判断をしてるから検索順位の1位にしているという訳です(あくまでコンテンツの質に絞った考えとして)。

被リンクとリンク階層について

もう1つの最重要の要素として君臨するのが「被リンク」です。

被リンクには、外部のドメインから張られた外部リンクと同サイト内から張られた内部リンクの2種類存在します。

外部リンクは別ドメインからのリンクのため、SEOというマーケティング手法ができた当初は、自作自演で対応する取り組みも横行していたこともありました。しかし、現在はあくまで自然に張られたリンク(ナチュラルリンク)のみが評価されるようになってきており、前述した質の高いコンテンツを用意して、外部サイトからのリンクを多く獲得する取り組みが主流となっています。

そして、SEOマーケターとして、特に重要視して対策を図りたいのが内部リンクの仕組みづくりです。SEOは検索エンジンにサイトをどう評価させるかという考えのもと、全ての施策が動きます。評価を上げたいディレクトリ、キーワード群、ページは評価が集まる設定に内部リンクの仕組みを変える必要があり、反対にサイト内であまり検索流入は期待していないページ群は内部リンクを集めないようにする、といった視点で組み直していきます。

まとめ

上記2点がアルゴリズムの中で重要視されていると言われる要素ですが、コンテンツの質も被リンクも考えることは膨大にあり、経験を積んでいく必要がありますので、サイトを見直しながら、頭に知見を蓄えていくことが肝要です。

検索結果の順位にあまり一喜一憂し過ぎずに、全体を見る視点で取り組んでいただければと思います。

【GA4】探索レポートをほかのユーザーに共有し、編集可能な状態にする方法

アナリスト 深堀

GA4の探索機能は、標準レポート群と異なり、柔軟にレポートを作成することが可能なため使用頻度の高い機能です。ただし、共有を行っても、作成したGoogleアカウント以外のユーザーは日付すら変更できないという困った仕様になっています。

今回は、上記の状況を解消する方法をお伝えします。

1.作成した探索レポートを「共有」状態に変更する

「探索」にて、作成した探索レポートが一覧で表示されます。対象のレポートの右側オプションボタンを押下し、「共有」を選択します。

「探索」画面のオプションより共有をクリック

2.共有状態にしたレポートを、共有された側のユーザーに「複製」する

共有状態にした対象のレポートの右側オプションボタンを押下し、「複製」を選択します。

「探索」画面のオプションより複製をクリック

3.複製されたレポートのタイトルを任意に修正

複製を行った探索レポートは、複製を行ったGoogle アカウントがオーナーとなります。共有をされただけのレポートに対しては、日付指定すらできませんでしたが、複製することにより、あらゆる変更が行えるようになりました。

複製後のレポート画面

複製後のレポートは変更ができるようになりました

共有されたオリジナルの探索レポートは、共有された側は修正することができませんが、共有を行った側が変更さえしなければ、オリジナルをバックアップとして使用し続けることができます。

最後に

まだまだGA4は発展途上で、標準のレポートで集計対応やレポートを作成するとなると不都合が出るシーンがあるかもしれません。探索レポートはディメンションや指標を自由に配置でき、さらにセグメントも利用可能で、エクスポートができるという利点があります。チーム内や他者への共有を行うべきシーンも多いかと思いますので、「共有したあと複製してもらう」案内を行えるとよいかもしれません。

上記のような操作をせずとも、共有する際にレベルを指定できると便利だなと誰もが思うのではないかと思いますし、ユニバーサルアナリティクスのカスタムレポートは、アセットの共有をはじめとした、共有を行うにあたり便利な機能がありました。
今後このような箇所も使いやすくアップデートされていくことかと思います。

【Looker Studio】棒グラフのデータラベルが自動調整され読みづらい

アナリスト 深堀

Looker Studio(旧名称:データポータル) にて、時系列での視聴回数やセッションを表現したい場合など時系列グラフを使用するシーンは非常に多いと思います。

私はデイリーでのPVを確認したい場合、視覚的に「棒グラフ+データラベル表示」で指定するとわかりやすく、この組み合わせを使用することが多いのですが、棒グラフを選択した場合、「グラフ本体」と「データラベル」の色は個別に指定ができません。

高さとグラフの長さがうまくかみ合っていて、データラベルが上部に表示される場合は問題ないのですが、高さが際まで達する棒がある場合、データラベルがグラフにかぶさるように自動調整がなされます。

そこで今回は時系列グラフを棒グラフで配置した場合、データラベルがグラフと同系色なのに重なって配置されてしまい、文字が読みづらくて困っている方へ解決策を見つけたのと、何度も同じ問題に直面するたびに解決策を忘れてしまうのでこちらに投稿させていただきます。

データラベルが読めないケース

棒グラフの上部にデータラベルが表示される分には問題ないのですが、自動調整された箇所は数字が読めない...

1.[スタイル] → [系列1] を一度折れ線に変えます

スタイルを一度「棒グラフ」から「折れ線へ」

折れ線変更後イメージ

2.棒グラフでは表示されなかった「グリッド」というメニューが出てきます

「グリッド」メニュー

3.「グラフの背景」というカラーパレットが選択できますので、こちらでコントラストを調整します

デフォルトで透過となっています。ほとんどの場合、こちらを「白」に指定するとデータラベルのふちが白抜きになり、マウスオーバーしていない状態でもはっきり読めるようになるかと思います。

グラフの背景

4.設定が完了したので、1.で行った[スタイル] → [系列1] を棒グラフに戻します

完成です(面倒ですね...!)

データラベルがふちどりされました

アップデートは頻繁に行われていますし、ディメンションの追加やセグメントの有効化など期待したい機能は山ほどあるのですが、スタイルを調整する機能に関してもまだまだ課題は多いのかなという印象です。今後のアップデートに期待したいですね。