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日本発の民間月面探査チーム「HAKUTO」への協賛について

2017年1月27日

取締役社長
木達 一仁

当社は、株式会社ispaceの運営する日本発の民間月面探査チーム「HAKUTO」のサポーティングカンパニーに参加することを、本日発表しました。

HAKUTOは、米国Xプライズ財団が運営する、世界初のロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE(グーグル・ルナ・エックスプライズ)」に、日本から唯一参加しているチームです。民間の資金だけで月面に探査車(ローバー)を着陸のうえ500m以上を走行、また高解像度の写真/動画を撮影して地上に送信させる……その挑戦は非常に夢のあるもので、当社スタッフ一同はもちろんのこと、ステークホルダーの皆様とも一緒になってこれを応援したい、と考えたのが協賛を決めた第一の理由になります。

第二に、HAKUTOを運営する株式会社ispaceのベンチャー精神への共感があります。そもそもベンチャー精神とは何か? 一律の定義はないかもしれません。私は、リスクを取りながらも創造的・革新的な事業に取り組み、それを通じて社会をより豊かに、より良い姿にしていこうという気概こそがベンチャー精神と考えています。当社も創業から四半世紀以上がたち、従業員数が360名あまりを数えてなお、そのようなスタンスなりベンチャー精神を大切にしていきたいと考えており、それはおそらくispaceの皆様も同じでいらっしゃることと信じます。

第三の理由、というより協賛の背景の一つといえますが、宇宙開発業界とIT業界とは元来近しい間柄にあります。Google Lunar XPRIZEは、その名前からもお分かりの通り、Googleがスポンサーとなっています。他にも象徴的な例を2つ挙げると、オンライン決済サービス大手であるPayPalの前身を創業したElon Musk氏は、米国の民間宇宙開発をリードするSpaceXのCEOであり、またEC大手のAmazonのCEOを務めるJeffrey Bezos氏も、Blue Originを興して独自にロケット開発を進めています。宇宙開発にしろITにしろ、新たな可能性に魅せられた人々が集い、開拓者精神に似た思いを抱きながら社会を変え続けている点で、共通しているのでしょう。

最後に、当社の手がけるコミュニケーションデザインにおいて重視する分野の一つ、アクセシビリティが第四の理由です。HAKUTOの挑戦やispaceの取り組みは、月へ、そしてまたその先の宇宙空間に対するアクセスの拡大を目指すものです。そして当社は、Webサイトの構築・運用にあたってはアクセシビリティを確保し、誰でも、どのようなデバイスからでも、アクセス可能なデザインを目指しています。双方には領域こそ違えど、アクセシビリティの最大化という共通のミッションがあるわけです。これを踏まえ、サポーティングカンパニーとしての活動の一環として、HAKUTOのWebサイトのアクセシビリティ向上に当社の技術や知見を提供の予定です。

既に一つ前の段落で「最後に」と書いたものの、実はもう一つ、理由・背景があります。何を隠そう私自身、かつて「White Label Space」というチーム名で活動していた当時のHAKUTOに、ボランティア(今でいう「プロボノ」)の一人として参加していた時期があったのです。まだ新宿スクエアタワーに入居していた頃のことですが、会社の許可を得て、週末になると当社の会議室をお貸しし、そこで一緒にミーティングに参加していたものです。私がWhite Label Spaceに参加した動機については、書き始めると長くなるので割愛しますが、とにかくそのような経緯が過去にあった中で、昨年末に新たなご縁をいただき、今回の協賛に至りました。

さて、長々と当社がサポーティングカンパニーに名乗りを上げたわけを書かせていただきましたが、果たしてHAKUTOに勝算はあるのでしょうか? もちろん、私は十分にあると思います。確かにレースで優勝するには、まだこれからも数多くのハードルを乗り越えなければならないでしょう。しかし、こと技術的な側面でいえば、HAKUTOの製作しているローバーの性能は、他のどのチームにも引けを取らないものであることを私は知っています。無事に月面までたどり着けさえすれば、必ずやGoogle Lunar XPRIZEのミッションを達成するはずです。

夜空に月を見上げるたび、私たちが応援し、またミッションに協力したローバーがそこにある……そんな風に思える日々が訪れることを強く期待して、サポーティングカンパニーとしての役割を、今後果たしていきたいと思います。