(この記事は、2021年9月2日に公開された記事「Website performance is like the weather」の日本語訳です。)

皆が話題にしながらも、それについて何かを実践している人は少ない点で、Webサイトのパフォーマンスは天気に似ています。

2021年版Webグローバリゼーション・レポートカードに掲載した、モバイル向けホームページの「重さ」を示した以下のグラフをご覧ください。

2016年以降のモバイル向けホームページの重さの変遷。2016年は3.1MB、2017年は5.3MB、2018年は6MB、2019年は7.1MB、2020年は8.3MB、2021年は9.4MBと、右肩上がりの傾向を示している

今年になって、その平均直は9MBを超えています

ネットワークの接続状況によりますが、それだけ重いWebサイトは読み込みに5〜10秒(あるいはそれ以上)を要する可能性があります。

GoogleはCore Web Vitalsを通じて、Webサイトの読み込みや応答の速さを追求しています。同社いわく、「良好なユーザー体験を提供するには、LCP(Largest Contentful Paint)は、ページの読み込みを開始してから2.5秒以内に発生すべきとのこと」。言い換えれば、Webページは3秒以内、理想的にはもっと短時間で表示する必要があります。

CNNのサイトを見ますと、完全に表示されるまで7秒以上かかる可能性があります。幸い、CNNは非常に読み込みの速い「ライト」版も提供しています。

cnn.comのファイル容量は7.2MB(読み込みに7.3秒かかる)に対し、lite.cnn.comのファイル容量は122KB、読み込みに0.3秒しかかからない

CNNが、両バージョンの中ぐらいを目指してくれたら、もっと良いのにと思いませんか?

ファイルの総容量に上限を

私はいつも、割り当てられた「ヒーロー」枠(訳註:ページ最上部に存在する、面積の比較的大きなエリアのこと)を埋めるためだけに掲載される、余計なビジュアルの多さに驚かされます。広告やトラッキングコードの存在もまた、CNNのページを肥大化させた主な要因です。

読み込む必要のあるファイルの総容量に上限を定めて、それを守りましょう。

表示パフォーマンスは競争上の優位性であり、またSEO上の優位性にもなります。

そして、何よりも重要なこととして、表示パフォーマンスは私たちインターネット・ユーザーの望んでいる品質なのです。

追伸:この問題の技術的な詳細については、モバイルパフォーマンスの不平等な格差について記したAlex Russell氏の記事をご覧ください。

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書籍「グローバルWebサイト&アプリのススメ」

米国Byte Level Research社の許諾を得て、同社が運営するWebサイト「Global by Design」より、グローバルサイトWebサイト運用に関する記事を翻訳してお届けします。

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