「Global by Design」日本語版
米国Byte Level Research社の許諾を得て、同社が運営するWebサイト「Global by Design」の記事を翻訳してお届けします。翻訳の正確性は保証いたしかねますので、必要に応じ原文を参照ください。
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普段と変わり映えのしなかった今年の「独身の日」
(この記事は、2023年11月11日に公開された記事「This year, Singles Day is looking like just another day」の日本語訳です。)
中国が経済的に苦境に立たされているのは、周知の事実です。そのため、独身の日にWeb上で行われているプロモーションを見て回ったところで、例年より軽めの印象を受けたとしても不思議ではないでしょう。2021年に比べれば、今年の独身の日は、普段と変わりありません。
ともあれ、アメリカのブランドがこの経済的に意義ある祝日をどのように祝ったか、スクリーンショットでいくつか紹介します。
Nike

Puma

Microsoft

Amazon

GEICOのスペイン語版Webサイト:15分で可能な改善とは
(この記事は、2023年10月21日に公開された記事「GEICO's Spanish-language website: 15 minutes could make it better」の日本語訳です。)
グローバルナビゲーションのベストプラクティスに関する2つの講演の準備をするなかで、GEICOのスペイン語版Webサイトを目にしました。そこで私は、ちょっとした、しかし重要な誤りに気づきました。
あなたもそれに気づけるでしょうか?
GEICOは、米国内にいる5,000万人以上のスペイン語の話者に向け、ローカリゼーションの多くを非常にうまくこなしています。
GEICOのホームページを見てみましょう:

スペイン語版へのリンクがしっかりとヘッダーに配置されており、またそのラベルは適切にEspañolと表記されていることにお気づきでしょう。
そのリンクをたどると、ローカライズされたスペイン語版が表示されます:

さて、何が問題なのでしょう?
それが些細な点であることは認めますが、対象読者に対する理解不足を示すものです。
Inglés(訳注:スペイン語で「英語」の意味)?
そのとおり。リンクラベルはInglésではなくEnglishであるべきです。

私はこの種のエラーを過剰なローカリゼーションないし過剰翻訳と呼んでいます。このリンクを必要とするユーザーはスペイン語に堪能ではない、または単に英語版へのリンクを探している人です。
ユニバーサルなグローバルゲートウェイがあれば、こうした状況はうまく回避できるものの、しかし多くのグローバル組織において採用されていません。全体的にみれば、導入は進んでいるのですが。
グローバルないしローカルのナビゲーションについて、さらに詳しく学びたい方は、1週間以内または少し先に予定されている以下の機会にご参加ください:
Mailchimpが再び犯した初歩的な過ち
(この記事は、2023年10月3日に公開された記事「Mailchimp keeps making rookie mistakes」の日本語訳です。)
初めてMailchimpの犯した初歩的な過ちを指摘したのは2021年まで遡るので、私がMailchimpを懲らしめようとしているように映ってしまうのは、わかっています。私は有償ユーザーの1人として、少なくともそうする権利を有していると思います。
私が本記事で指摘するのは、初歩的な過ちのなかでもよく目にするものであり、他の新興グローバル企業にとっては学びの機会となることを期待しています。
まず、グローバルゲートウェイから見ていきましょう。以下に示すように、Mailchimpはヘッダーにグローバルゲートウェイをうまく配置しています(アイコンは改善の余地がありますが)。

ここで、あなたがスペイン語を話すユーザーだったとしましょう。言語を変更すると、Webページはうまくローカライズされているように見えます。
少し下にスクロールして、以下の画面を目にするまでは......。

再度、上に掲載したスクリーンショットを見てください。何が問題か、お気づきでしょうか。
スクリーンショットにある文言は、すべて英語で書かれています。なぜでしょう?
初歩的な過ちのせいです。
確認のため、言語をドイツ語に変更すると、次に示す画面を目にしました:

企業がWebページと一致しない言語のサンプル画面を掲載しているのは、実際にはまだ製品をローカライズしていないから、というのが一般的です。しかし、Mailchimpはそうではありません。Mailchimpは6言語にローカライズされていますが、期待に応えるほどではないようです。
以下に示すとおり、アシスタントアプリ(訳註:オンラインチャット)も、まだローカライズされていません。

まだローカライズしていないのであれば、期待値をコントロールするべく、アシスタントアプリのインターフェイスにスペイン語でメッセージを加えるべきです。
完全にローカライズされた体験を提供するなら、ユーザーはそれを好むでしょう。そうでない場合、英語版のコンテンツなり機能へ誘導するリンクをユーザーがクリックする前に、少なくとも注意を喚起する必要があります。
そして、最も重要なことは、ローカライズしたソフトウェアを宣伝するのであれば、そのローカライズ版のスクリーンショットを掲載することです。
初歩的な過ちは、簡単に修正できます。
これがMailchimpの過ちを指摘する最後の記事となり、また将来、劇的な改善を紹介する記事を書くことを願っています!
追伸:グローバルナビゲーションのベストプラクティスについて、10月27日に2時間のオンライン講座を開きますので、チェックしてください!
Mailchimpのグローバルゲートウェイの奇妙な失策
(この記事は、2023年7月30日に公開された記事「Mailchimp's curious global gateway misstep」の日本語訳です。)
1年以上前に、Mailchimpのグローバルゲートウェイの改善について書きました(Mailchimpのグローバルサイトにおけるささやかな、しかし重要な改善)。
当時のヘッダーのデザインは、以下に示すものでした:

そして次に示すのが、現在のヘッダーです:

明らかに多くの点で変化していますが、私が注目していただきたいのはグローバルゲートウェイのアイコンです。
一般的な地球のアイコン(私が以前から推奨しているものであり、2022年当時のデザインでは採用されていました)は、「机上に置くタイプの地球儀」のアイコンに取って代わられました。正直なところ、なぜこのような変更を行ったのか、想像がつきません。地球の図柄は少し小さくなっており、ユーザビリティの観点では理想的ではありません。
このアイコンは、一般的な「グローバル」ではなく、地理的であることを明確に意図しているのでしょうか?
しかしアイコンをクリックすると、まったく地理的ではないメニューが表示されます:

このメニューは、単なる言語のリストです(この点については、別の記事でコメントしましょう)。英語にしろスペイン語にしろフランス語にしろ、それは「言語」の種類を意味しているに過ぎないのではないでしょうか?
私が伝えたいのは、企業には放っておくべきではないこともある、ということです。
以前の地球のアイコンは、現在のものよりはるかに優れていました。よりクリーンで、より意義深く、そしてより標準的だったのです。過去5年間に一般的な地球アイコンを採用し、非公式ながらそれをデザイン上のスタンダードにしたグローバルブランドを、私は何十と挙げることができます。
私が間違っている可能性もありますが、「机上に置くタイプの地球儀」のアイコンが、短期的に世界標準になるとはとても思えません。
今後数カ月のうちに、Mailchimpが以前のアイコンに戻すことを期待したいと思います。
成功するグローバルゲートウェイの作り方
(この記事は、2023年7月11日に公開された記事「How to create a successful global gateway」の日本語訳です。)
アメリカ以外の国からの訪問者が、アメリカ中心の.comサイトにアクセスした際、第一印象はどうなるでしょう?
もし彼らが英語を話せないとしたら? ローカライズされたWebサイトやコンテンツを検索するとき、どのような視覚的、あるいは文字ベースの手がかりを探すでしょうか? グローバルゲートウェイはありますか? また、そのメニューは(賢くも)国旗の掲載を回避していますか?

驚くべきことに、ローカライズされたWebサイトを50以上サポートする企業であっても、何百万人という訪問者の体験について深く考えることは稀です。
それこそは、私がオンライン講座を用意した理由です:
2時間のオンライン講座で学ぶことができるのは、次のような内容です:
- 成功するグローバルゲートウェイ戦略において核となる4つの要素
- 国別コードやブランド固有のトップレベルドメインについて、またそれらがローカルサイトへのアクセスをどのように促すか
- ローカライズしたWebサイトをグローバルSEOとうまく連携させる方法
- 国旗を使用することに伴い生ずる数多くのリスク(加えて、国旗の掲載をやめたWebサイト)
この講座ではAmazon、Apple、IKEA、MicrosoftなどのWebサイトが採用しているグローバルゲートウェイを分析します。
以下の動画は、講座の手短な紹介です:
Preview Of The ReadySetGo Class on Global Navigation, from The Localization Institute
このオンライン講座は、2023年10月27日に行われます。
より詳しい情報やお申し込みは、How to create a successful global gateway - Global by Designにアクセスしてください。
ジオロケーションを使う理由
(この記事は、2023年7月7日に公開された記事「Why use geolocation?」の日本語訳です。)
Wimbledonのサイトでは、ジオロケーションを使う理由が次のように表示されます。

(訳注:理由として「お使いの通貨で買い物ができます」「お得な国際配送料金を利用できます」「すべての税金はチェックアウト時に計算され、金額に含まれます」の3項目が記載されています。)
Webグローバリゼーションのベストプラクティスについて詳しく知りたい方は、10月27日に開催されるLead the World to Your Websiteにご登録ください。
グローバルゲートウェイで国旗を避けるべき理由:Fliteの場合
(この記事は、2023年5月10日に公開された記事「Taking Flite: Another reason to avoid flags on your global gateway」の日本語訳です。)
まずはじめに、このデバイスはとても格好良く見えます。海もまた、ちょうど今まさに私を誘っているかのようです。

しかし、FliteのWebサイトを見ていると、右上にあるアメリカ国旗が気になって仕方ありません。グローバルゲートウェイの設置場所としては、完璧なのですが。

それにしても、北米(North America)にも国旗があったとは知りませんでした。果たしてこの見せ方に、カナダ人は納得するでしょうか。
もし私がカナダに住んでいたとして、南に隣接するアメリカと同じ送料が適用されるでしょうか?私が調べた限り、そうではありません。
ではなぜ、北米というラベルにアメリカ国旗を並べているのでしょう?
正直なところ、わかりません。ゲートウェイをクリックしメニューを展開したところ、以下のように表示されました:

これを見れば、グローバルゲートウェイのメニューにおいて国旗の表示に拡張性がない理由を、よくご理解いただけると思います。要するに、地域に特化したサイトを作るとき、ありもしない国旗が必要となることが少なくないのです。例えば「North America」や「Americas」、あるいは私の一番嫌いな「Rest of the World(その他の地域)」がこれに該当します。
こうした難問を回避する簡単な方法は、完全に国旗を削除することです。
これは、あなたが思うよりずっと簡単なことです。Appleはそれを実行しました。過去5年間のあいだに、多くの企業が国旗の掲載を取り下げています。
もし、あなたの勤務先でUI要素から国旗をなくさせるのにもっと情報が必要なら、5月26日に開催される私のオンライン授業、Lead the World to Your Websiteをチェックしてみてください。
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書籍「グローバルWebサイト&アプリのススメ」
米国Byte Level Research社の許諾を得て、同社が運営するWebサイト「Global by Design」より、グローバルサイトWebサイト運用に関する記事を翻訳してお届けします。

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