「Global by Design」日本語版

米国Byte Level Research社の許諾を得て、同社が運営するWebサイト「Global by Design」の記事を翻訳してお届けします。翻訳の正確性は保証いたしかねますので、必要に応じ原文を参照ください。

ミツエーリンクスでは、「グローバルWebサイト運用」サービスを提供しています。ガバナンスの強化から多言語対応に至るまで、どんな内容でもお気軽にお問い合わせください

入力フォームで遭遇した皮肉

(この記事は、2024年4月15日に公開された記事「Internet irony」の日本語訳です。)

Webグローバリゼーション・レポートカードを作成するための調査中、以下に示すような入力フォームに遭遇しました。

入力が任意であり、なおかつ必須とは、いかなる状況でしょう?

次のような入力フォームが、まさにそれです。お楽しみいただけたでしょうか......。

入力フォームのスクリーンショット。ラベルに「州(任意)」とある入力項目において、「この項目は必須です」というエラー文言が表示されている

追伸:皆さんは最近、入力フォームをテストしましたか?

翻訳アイコンの本質的な不備

(この記事は、2024年4月8日に公開された記事「The inherent flaw of the translation icon」の日本語訳です。)

国際的に認められた「翻訳」アイコンは、存在しません。

しかし、Webサイトでよく見られるアイコンは、以下に示すようなものです:

Webサイトでよく見られる翻訳アイコンの例

このようなアイコンを、現在では多くのサイトで目にしていることでしょう。Google 翻訳で見られるように、自動翻訳が利用できることを示すために、頻繁に使用されます:

Google 翻訳で使われているアイコン

また、AppleのSafariブラウザでも目にします:

SafariのUIに表示されるアイコン

こちらは、Robloxの自動翻訳機能に見られる例です:

Robloxの自動翻訳機能のアイコン

そしてこちらは、Airbnbのサイトです:

Airbnbのサイトで使われているアイコン

これらのアイコンは、2種類ある言語の一方が他方より選好されていることしか表示していないという単純な理由で、私はいつも物足りなさを感じます。

仮にあなたのWebサイトが中国語やラテン系の言語をサポートしていなかったとすると、この種のアイコンでは不備があるでしょう。

実際、インドの政府機関のWebサイトに見られるアイコンは、よりローカライズされた言語のペアを示しています:

インドの政府機関のWebサイトで使われているアイコン

アイコンを選択すると、次に示す言語選択メニューが表示されます:

私たちが使用すべき、より優れた翻訳アイコンは、存在するのでしょうか?

結局のところ、どのような言語の組み合わせであっても、何らかのバイアスが表示され、最終的には不備になります。

ですから、どんな代替案も、言語は表示しないようにすべきです。では、何を表示すれば良いのでしょう?

地球儀のアイコンは、グローバルゲートウェイのメニューのために予約されているようなものですから、使えません。

本当にそうでしょうか?

Airbnbの事例に話を戻すと、地球儀のアイコンと翻訳アイコンが、次に示すように使われています:

Airbnbのサイトで言語や地域を設定する画面のスクリーンショット

地球儀のアイコンは、グローバルゲートウェイのメニューを示すために、ヘッダーに置かれています。そしてメニューの中に、自動翻訳のアイコンがあります。この場所にアイコンは必要なく、テキストだけで十分ではないかと私は思います。

数年先のことを考えれば、Webサイトのヘッダーにある地球儀のアイコンがロケールや言語、自動翻訳を包括的にあらわすために使用されるのを想像するのは、難しいことではありません。

皆さんはどう思いますか?より良いアイコンの提案などあれば、ぜひお知らせください!

追伸:AIエンジンに翻訳アイコンのデザインを依頼したところ、できあがったのがこちらです:

AIが考案した翻訳アイコン

おそらく、地球儀のアイコンが最良でしょう。

言語は(宣伝されるべき)機能

(この記事は、2024年3月30日に公開された記事「Language is a feature (to be promoted)」の日本語訳です。)

Webグローバリゼーションにおけるベストプラクティスと新たなレンドについてのレポートで得られる知見の1つは、言語とは機能であり、また他の多くの機能と同じくらい重要ということです。

結局のところ、新しいクールな旅行アプリがあっても、その内容を実際に読めなければ、意味がありません。

幸い経営者たちがレポートを入手し、より多くの企業が機能としての言語に投資するのみならず、機能として言語を宣伝しているさまを目にしています。

そのなかには、SamsungのLive Translateに見られるような、自動翻訳も含まれます:

SamsungがWebサイト上でLive Translateを宣伝している箇所

オンライン広告やテレビ広告でも、Live Translateが宣伝されているのを見たことがあります。

Samsungがスマートフォンのページ上でLive Translateを宣伝している箇所
SamsungがWebサイト上でLive Translateの機能を紹介しているページ

翻訳やローカリゼーション、自動翻訳への投資を単なるコストセンターではなく、むしろプロフィットセンターとして捉える企業が増えるのに伴い、このトレンドが勢いを増すのを私は見てみたいと思います。

スピードが命:Webグローバリゼーションで投資するポイント

(この記事は、2024年3月18日に公開された記事「Speed Kills: Your web globalization investment」の日本語訳です。)

Webサイトの表示パフォーマンスは、ちょうど天気みたいなもので、誰もがそれを話題にするけれど、実際にそれに取り組んでいる人は、まるで存在しないかのようです。

最近、表示パフォーマンスについて素晴らしい記事を読みました。ぜひ皆さんもお読みください。そのなかで、Tammy Evertsは「表示が遅いページはブランド全体の健全性を損なう」と記しています。

にもかかわらず、多くのグローバルブランドがWebサイト、特にグローバルサイトに関しては、ほとんど表示パフォーマンスに注意を払っていないことを知ったら、ショックを受けることでしょう。

過去8年間、Webグローバリゼーション・レポートカードでは、調査対象すべてのグローバルサイトでトップページの「重さ」を調査してきました。毎年、重さをキロバイト単位で測定しているのです。コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)の影響を考慮し、Webページが読み込むファイルの総容量とキャッシュの重さを平均しています。2022年の時点では、正しい方向に向かっているかもしれないと楽観視していましたが、明らかに間違った方向に向かっていることが、以下のグラフからわかるでしょう。

2016年から2024年にかけて、モバイル向けWebサイトの重さの変化を折線グラフであらわしたもの。2016年は3.1MBであり、以後2021年の9.4MBまで単調増加を示したのち、2022年には8.1MBへ減少した。しかし2023年には8.6MB、2024年には9.1MBと、再び増加傾向に転じている。

どのようなCDNを使おうとも、9MBの重さのWebページは世界中の多くの市場で、またアメリカを含むほとんどの先進国のモバイルユーザーにとって、遅く表示されるでしょう。

最も読み込みの遅いWebサイトを取り上げるつもりはありませんが、最も質素なのはWikipediaで、その重さは1MB以下です。これは、Webグローバリゼーション・レポートカードでWikipediaが総合1位になった数ある理由の1つです。

すぐさまWebサイトの多くが1MB以下に軽量化できるとは思いませんが、3MBを目標にすることを勧めます。これは、社内で制限を設けることで実現できます。私は、そのような企業と仕事をしたことがあり、制限を設けることや、さらには制限を遵守することがいかに難しいか理解しています。しかし、その結果は非常に前向きなものであり、読み込みの遅い他社に対して、当該ブランドは競争上の明白な優位性を得ることができました。

全150サイトの重さ順のリストは、レポートカードの最新版をご覧ください。

2024年版Webグローバリゼーション・レポートカード

追記:地球環境への影響を軽減すべくWebページの重さを軽くすることには、非常に強い論拠があります。1キロバイトごとに環境負荷がかかりますので。その話題はいずれ、別の記事で取り上げましょう......。

もはやロシア語はグローバルブランドにとってトップ10言語ではない

(この記事は、2024年3月11日に公開された記事「For global brands, Russian is no longer a "top 10" language」の日本語訳です。)

ロシア語はかつて「トップ10」言語の1つとみなされ、グローバルな成長を真剣に考えている企業であれば、必ずサポートする言語と考えられていました。しかし、プーチン大統領の恐ろしい行動が、それに終止符を打ちました。

過去2年間、グローバルブランドはロシアから相次いで撤退、その一環でWebサイトを閉鎖しました。ロシア語のサポートを打ち切ったWebサイトから、ほんの数例を挙げるならHertzIntelOracleStarbucksなどがあります。

私は2年前、ロシア向けにローカライズされたWebサイトを擁するグローバルサイトが大幅に減少していることに、初めて気づきました。その減少は今年も続いていますが、ペースは鈍化しています。

一方、小規模ながら注目に値するグループ企業がウクライナ語をサポートし始めた結果、次のグラフに示すような傾向が生じました(2024年版Webグローバリゼーション・レポートカードより引用)。

2005年から2024年にかけての、ロシア語とウクライナ語それぞれをサポートするサイトの割合の変遷を折れ線グラフに示したもの。ロシア語は35%(2005年)→72%(2010年)→87%(2015年)→86%(2020年)→77%(2023年)→74%(2024年)と、増加から減少に転じているのに対し、ウクライナ語は14%(2005年)→30%(2010年)→47%(2015年)→51%(2020年)→55%(2023年)→55%(2024年)と、概ね増加傾向にある

ロシアの行動は多くの多国籍企業に衝撃を与えました。「どんな犠牲を払ってでも世界に進出する」という考え方は、「自国の近くに留まろう」という考え方に取って代わられています。

それこそ、主要なグローバルブランドがサポートする言語数の平均値が2022年に史上初めて減少した理由の1つです。

しかし今年、その平均値が34言語に達したことを、私は嬉しく思いました。企業は、世界に投資する価値のある機会がまだあると認識しているということです。実際、そこには多くの機会があります。

言語は目的を達成するための手段です。私のように、言語にまつわる状況を追いかけていると、一種の先導役として言語が機能していることがわかります。確かに、世界は現在、大きな課題に直面しています。グローバル化はリスクを伴う取り組みであり、それは今後も変わらないでしょう。しかし、一部の企業にとっては、グローバル化しないこともまた同様にリスクになる可能性があります

ロシア語サポートの衰退の副作用の1つはポーランドベトナムルーマニアなどの他の市場への投資の増加です。言い換えれば、ロシアの損失は他国の利益となります。

来年に向けての私の唯一の願いは、少しでも平和が訪れることです。

Multilingual誌のサイトにQ&Aが掲載

(この記事は、2024年3月1日に公開された記事「Q&A with Multilingual Magazine on 20 years of the Web Globalization Report Card」の日本語訳です。)

最新のWebグローバリゼーション・レポートカードについて、Multilingual誌のサイトに記事が掲載されたことを嬉しく思います。記事はQ&A with John Yunker, author of The Web Globalization Report Card | MultiLingualでお読みいただけます。

Webグローバリゼーションの20年間

(この記事は、2024年2月26日に公開された記事「20 years of web globalization」の日本語訳です。)

2024年版Webグローバリゼーション・レポートカードを手短に紹介する動画を制作しました:

(訳注:動画は約11分間の長さです。音声は英語ですが、YouTubeの機能である字幕の自動生成を利用できます。)

Information

書籍「グローバルWebサイト&アプリのススメ」

米国Byte Level Research社の許諾を得て、同社が運営するWebサイト「Global by Design」より、グローバルサイトWebサイト運用に関する記事を翻訳してお届けします。

ミツエーリンクスのグローバルWebサイトソリューション

グローバルビジネスを支えるWebサイトにグローバルスタンダードな品質を提供する、各種サービスをご紹介します。