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「Global by Design」日本語版

米国Byte Level Research社の許諾を得て、同社が運営するWebサイト「Global by Design」の記事を翻訳してお届けします。翻訳の正確性は保証いたしかねますので、必要に応じ原文を参照ください。

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グローバル・ゲートウェイに国旗を使うべきではないもうひとつの理由

(この記事は、2018年7月14日に公開された記事「Yet another reason to avoid using flags on your global gateway」の日本語訳です。)

このBlogの読者ならよくご存知かと思いますが、グローバル・ゲートウェイに国旗を使うべきではないと主張する際、私はよく中国と台湾を引き合いに出しています。もちろん理由は他にも多くありますが、地政学的な理由というのは最近、深刻さを増しているのです。

国旗の使用を避けるべき別の理由として、ロシアとコソボに言及することもできます。New York Timesが記事にしているように、コソボはFIFAのメンバーであるにもかかわらず、自身の国旗をワールドカップの競技場に掲げることができませんでした:

金色で描かれたコソボの国の形と白い星を6つ、青地にあしらったその国旗は、トーナメントの主催者によってワールドカップ競技場に掲げることを禁じられた、20以上ある国旗のひとつです。

以下の画像にある国旗が、スタジアムでの掲示を禁じられたものです:

New York Timesの記事に掲載された、掲示を禁じられた国旗

多くの国がコソボとその国旗を法的に認めているいっぽう、ロシアは認めていません。今年のワールドカップはロシアが主催国だったため、上述のような結果となりました。

グローバル・ゲートウェイの話に戻りましょう。

グローバル・ゲートウェイは、訪問者がロケールの設定を見つける(または変更する)手助けをするためのものであって、地政学的な見解を示すものではありません。

質素に、国旗を使うのは避けましょう。

多くの企業が苦い経験を通じてこの教訓を学んでいますが、より多くのWebサイトから国旗が削除されつつあることを私は知っています。より詳しくはWebグローバリゼーション・レポート・カードや『Think Outside the Country(日本語版タイトルは「グローバルWebサイト&アプリのススメ」)』をご利用ください。

運転席へようこそ:サウジアラビアにおける女性運転解禁を歓迎する自動車メーカーの取り組み

(この記事は、2018年7月12日に公開された記事「Welcome to the driver's seat: Which automakers are doing the best job of welcoming female drivers in Saudi Arabia」の日本語訳です。)

サウジアラビアで女性の運転が法的に解禁されてから1ヶ月が経ちましたが、これを機に誕生した大量の新規顧客を各国の自動車メーカーがどれだけ歓迎しているか、私は知りたいと思いました。

多くの自動車メーカーのサウジアラビア向けWebサイトを調べるのに時間を費やし、その結果をすべて2018年版Webグローバリゼーション・レポート・カードに含めました。

目下、グローバルな自動車メーカーにおける歓迎の動きは悠長で、のんびりし過ぎていると思います。

しかしここで注目に値する企業を2社、紹介したいと思います。FordAudiです。

少しだけ背景を書きますと、私がWebグローバリゼーション・レポート・カードで調査した自動車メーカーの半数以上は、今やWebサイトでアラビア語をサポートしています。また大抵の自動車メーカーは、一部ないしほぼ全てのコンテンツをサウジアラビア向けにローカライズしたWebサイトを運用しています。

FordとAudiの話に戻りましょう。

Fordは以下に示す通り、とても魅力的なトップページを公開しています:

Fordのサウジアラビア向けサイトのトップページ

見出しには「あなたがドライバーです。運転席へようこそ。」とあります。

そしてその下にあるリンクをたどると、以下のような女性ドライバーの画像を目にすることになります:

Fordのサイトに見られる女性ドライバーの画像

AudiのWebサイトもまた、太字で「歴史はたびたび書き換えられてきました。今回は車の運転についてです。」という歓迎メッセージを掲載しています。

Audiのサウジアラビア向けサイトにあるメッセージ

リンクをたどると、家を出てAudiに乗り込む夫婦の姿を映し出す動画が現れます。そこで夫ではなく妻が運転席に収まるのを目にするのです。世界中の他の地域において、これは決して珍しいシーンとは言えないでしょう。しかし、サウジアラビアでは状況が異なります。

Audiのサウジアラビア向けサイトで公開されている動画

Audiはまた、試運転を申し込むフォームへのリンクも設けています。これは良い取り組みです。

Audiのサイトに見られる試運転を申し込むフォームへのリンク

FordAudiの他にも、潜在的にドライバーが倍増したことへの対応として前向きな事例が、わずかながら認められました:

この記事で言及しなかった自動車メーカーは、控えめに言っても、新規顧客を歓迎する取り組みを十分に進めているとは言い難い状況です。そして私には、この状況をメーカー自身が認識していないように思えます。Webのローカライゼーションとはすなわち敬意であり、それは言語や文化、人々に対する敬意です。

動車業界やそれ以外の業界について、Webサイトのグローバライゼーションにおけるベストプラクティスをもっと学びたいようでしたら、2018年版Webグローバリゼーション・レポート・カードを活用ください。

世界対応のモバイルアプリを作るなら「ライト」版のように軽量に

(この記事は、2018年7月5日に公開された記事「To create a world-ready mobile app, think small, as in “lite”」の日本語訳です。)

あなたが作ったモバイルアプリの重さ(ファイル容量)をもしご存知でなければ、新興市場に対する戦略で間違いなく微調整が必要になることでしょう。

深刻になるほどではありませんが、しかし新興市場(そして多くの先進国市場)のユーザーは、データ通信量にとても敏感であるという事実と向き合うことになります。そしてそれは、理にかなったことです。

昨年の暮れ、私はWebサイトにおける肥満の危機について投稿しました。2018年版Webグローバリゼーション・レポート・カードから引用した以下のグラフは、モバイルWebサイトにおける容量の肥大化を示しています。

モバイルWebサイトの容量を比較したグラフ。2016年は3.1メガバイトだったのに対し、2018年は6メガバイトに増加

モバイルアプリもまた、着実にその容量を増やしてきました。

ブラジル人が50メガバイトのワイヤレスプランを契約するのに、最低でも30時間ぶんの労働賃金に相当するコストがかかることを考えてみてください。そして仮にあなたのモバイルアプリの容量が、iOS版のInstagramアプリと同じ80メガバイトだったとしましょう。新興市場向けにアプリを作り始めた際、容量に制限を設けなかったからといって、自身の利用するデータプランを度外視することをユーザーに本気で求めますか?

通信費の高い市場のユーザーにとって、可能な限り電話の電源を切っておくことは、珍しいことではありません。代わりに、無料で使えるWiFiネットワークを探し回るのです。

そういうわけで、Facebookが世界的に優位に立ったのと同じ道のりを辿り、Instagramがライト(軽量)版アプリを作ったことは、驚きに値しません。

Instagramのライト(軽量)版アプリの紹介画面

軽量版アプリは開発途上市場向けを意図されており、iOS版アプリが80メガバイト超であるのに対し、573キロバイトという軽さです。これはFacebookアプリの軽量版の成功に続くもので、同軽量版アプリもまた1メガバイト未満の軽さでした。

Uberもまた軽量版アプリを作っていますが、そちらはまだ3メガバイトの容量があって、太り過ぎに思えます。この軽量版アプリはインドでデザインされ、Facebookのそれと同様、Android用となっています。

Uberのライト(軽量)版アプリの紹介画面

Android用というのがポイントで、なぜなら通信速度が比較的遅い新興市場においては同OSが優勢だからです。ここで、軽量版アプリを作るのがあくまで第一歩に過ぎない点は、重要なので強調しておきます。同じくらい重要なのは、ユーザーが限られた(そして高価な)通信量をできるだけ有効活用できるよう手助けすることです。Uberの軽量版アプリで地図がデフォルトで無効化されているのは、その理由からです。

Webサイトの重さは、2018年版Webグローバリゼーション・レポート・カードにおいて、ランキングに用いた数多くの指標のひとつです。どのサイトが一番軽量だったかって? 答えはWikipediaです。

要因は、単に同サイトがテキストに厳格にフォーカスし、安っぽい装飾を制限しているからだけではありません。アクセス解析のためのトラッキングコードが埋め込まれていませんし、広告もありません。

より詳しくはレポート・カードをご利用ください。

Globaliaのサイトが示す、グローバル・ゲートウェイがヘッダーにあるべき理由

(この記事は、2018年7月2日に公開された記事「Globalia illustrates why your global gateway should be in the header」の日本語訳です。)

Globaliaはスペインの大手旅行会社であり、10あまりあるブランドを通じての総売上高は35億ユーロに及びます。

最近、同社のグローバルサイトを訪れた私は、トップページに私の母語で書かれた情報が見当たらないことに気づきました。驚くに値しませんが、そのページはスペイン語版がデフォルトになっていたのです。そこで私は、英語版へのリンクを探すことにしました。

まずヘッダーを探しましたが、見当たりません。ツイてませんね。

Globaliaのサイトのヘッダー

次いで私はフッターに目を移し、ひどく小さな文字で書かれた「English version」へのリンクを見つけました。

Globaliaのサイトのフッター

明らかに、これは「グローバル・ゲートウェイ」を置くのに最もふさわしい場所ではありません。たとえそのゲートウェイが、単純な別の言語版へのリンクであったとしてもです。検索あるいはスクロールといった、本来であれば不要な行為をユーザーに強制することの無いよう、言語や地域に関するリンクは常にヘッダーにあるべきでしょう。

Globaliaは、子会社のAirEuropaを見習うことができたはずです。AirEuropaのサイトでは、グローバル・ゲートウェイはちゃんとヘッダーに位置しており、以下のスクリーンショットにあるように、一般的な地球のアイコンを用いています:

AirEuropaのサイトのグローバル・ゲートウェイ

あまりに多くのグローバルサイトで、トップページがデフォルトで英語版に設定されているため、Globaliaのサイトはアメリカにある多国籍企業の多くにとっては有用な事例であると思います。アメリカ国内においては、どんな企業であってもグローバルサイトのトップページは英語版であるべき、などと考えられがちです。それは大抵の多国籍企業にとって当てはまることですが、最も優れた企業であればどんな言語であれ、ユーザーの好みの言語でもって出迎えることでしょう。

Webサイトのローカライゼーションにおいては、単にサポート言語の数のみならず、それが何語であれ、顧客にとっても最も重要な言語をサポートしているかどうかが問われます。そして言語に投資するならば、グローバル・ゲートウェイをフッターに追いやってユーザーを惑わせるようなことはしてはいけません。

より詳しくは書籍『Think Outside the Country(日本語版タイトルは「グローバルWebサイト&アプリのススメ」)』や2018年版Webグローバリゼーション・レポート・カード(無料サンプルがご利用になれます)をご活用ください。

異言:言語について米国企業が宗教的になる必要性

(この記事は、2018年6月18日に公開された記事「Speaking in Tongues: Corporate America needs to get religious about languages」の日本語訳です。)

MultiLingual誌の最新号に寄稿でき、私は嬉しく思います。

記事のなかで、私は次のように書きました:

Wikipediaが298、Googleが172、Facebookが107の言語をそれぞれサポートしているものの、Jehovah's WitnessesのWebサイトには遠く及びません。

そうなんです。世界で最もサポート言語数の多いWebサイトはJehovah's Witnessesが運営しており、www.JW.orgでアクセスできます。

記事の全文は、こちらでお読みいただけます。

プロフェッショナル・サービスで最も優れたグローバルWebサイトはDeloitteのサイト

(この記事は、2018年5月29日に公開された記事「Deloitte: The best global professional services website of 2018」の日本語訳です。)

2018年版Webグローバリゼーション・レポート・カードにおいて、プロフェッショナル・サービスのWebサイトで調査したのは以下に挙げる6社のサイトです:

昨年は、DeloitteKPMGが同列首位でした。今年は、DeloitteがKPMGを上回る得点で首位となりました。

KPMGはサポート言語についてはDeloitteより優れていましたが、Deloitteはグローバルナビゲーションとタイムリーかつ豊富なローカル向けコンテンツの点でKPMGより優れていました。

以下は、レポート・カードからいくつか要点を抜粋したものです:

これらのWebサイトの一部に見られる、グローバルでの高い一貫性やサポート言語数にもかかわらず、それらが総合ランキングのトップ25にランクインするには、なお多くの改善が必要な状況です。

より詳しくは、Webグローバリゼーション・レポート・カードをお求めください。

もしプロフェッショナル・サービスのWebサイトにのみ特化したレポートをお求めでしたら、どうかご連絡ください

英語さえサポートすればインドで成功できるとお考えなら、再考を

(この記事は、2018年5月21日に公開された記事「Think you can succeed in India supporting English only? Think again.」の日本語訳です。)

#serveinmylanguageは単なるハッシュタグではなく、一種の社会運動であり、そしてそれは拡大中です。

Twitterでハッシュタグ #serveinmylanguage を検索した画面のスクリーンショット

インドの消費者のあいだでは、ビジネスにおいて母語をサポートするよう企業に求める動きがあります。

Times of Indiaの記事曰く:公的およびプライベートな銀行の多くは、インド人が22の主要な言語と720の方言を扱っているにもかかわらず、ATMから預金伝票、引き出しフォーム、コールセンターに至るまで、サービスを顧客に提供するのにヒンディー語と英語だけで十分であると考えています。

この記事は銀行業界に特化したものですが、これはより大きな何かの始まりであると言って良いでしょう。言語の視点からみて、インド向けのWebサイトはまだまだ十分とは言えません。

2018年版Webグローバリゼーション・レポート・カードにおいて記したように、ヒンディー語をサポートしていたグローバルWebサイトはたった7%に過ぎず、ウルドゥー語やタミル語はさらに少数です。Nielsenが2017年に行った調査によれば、インドのインターネットユーザーの68%が、英語よりも自身の母語で書かれたコンテンツのほうが信頼できると考えています。Facebookはおそらくこれを理解しているのでしょう、同社はインドの公用語の半数以上をサポートしています。だからこそ、Facebookが今やアメリカ国内より多くのユーザーをインドで獲得していることは、驚きに値しません。

幸い、インドの銀行のいくつかは、より多言語になりつつあります。Times of Indiaの記事には次のようにあります:

ICICI銀行、Axis銀行、Kotak Mahindra銀行といったプライベート銀行は、オンラインバンキング戦略においてますます、多言語対応に注力しつつあります。「例えば、Kotak Bharatアプリは、ファイナンシャル・インクルージョンが目的のアプリです。ユーザーはヒンディー語、英語、グジャラート語、マラーティー語、タミル語またはカンナダ語でもって、送金や携帯電話へのチャージ、保険の購入などができます。他の地域の言語も取り扱うようアプリを発展させる予定です。」と、Kotak Mahindra銀行のチーフデジタルオフィサーであるDeepak Sharma氏は述べています。

以下に示す、私が最近作った国際化ドメイン名のポスターからの抜粋でお分かりのように、インドは言語や文字の多様性が顕著なところです。

国際化ドメイン名のポスターからインドの辺りの抜粋

結局のところ、言語とは単なる手段にとどまらず、敬意のあらわれなのです。

言語に投資する企業というのは、顧客に投資しているのみならず、自らの将来に投資していると言えるでしょう。

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