CSS Snapshot 2020が発行されました

アクセシビリティ・エンジニア 中村(直)

CSS Snapshot 2020が発行されました(参考日本語訳)。

この文書は各CSS仕様がどの程度安定しているのかを示すものであり、次の3つの分類がなされています。

  • CSSの公式の定義(Official Definition):CSSを定義する仕様群です。
  • かなり安定しているが実装経験不足(Fairly Stable Modules with limited implementation experience):仕様としての設計作業は終えていますが、テストや実装の経験が不足しているものです。
  • ラフな相互運用性をもつ(Modules with Rough Interoperability):実装に差異がある一方で、多くのウェブサイトで使用されているものです。テストとバグ修正が必要と判断されています。

前回のCSS SnapshotはCSS Snapshot 2018でした(参考日本語訳)。以前のSnapshotと比較してみると、以下のような変更がされています。

新たにCSSの公式の定義に加わったものは次のとおりです。

新たにかなり安定しているが実装経験不足とされたものは次のとおりです。

新たにラフな相互運用性をもつとされたものは次のとおりです。

新たに公式の定義に加わった仕様について以下に簡単に示してみます。

  • CSS Cascading and Inheritance Level 4に関するLevel 3からの変更点は、Level 4の変更点に記載されています。
  • CSS Box Model Moduleは、以前はCSS Basic Box Moduleと呼ばれていたもので、2018年7月付けのドラフトでは11年ぶりに更新され、個人的に驚いた記憶があります。今回のCSS Snapshot 2020と同日に勧告候補として発行され、一足飛びに公式の定義として加えられました。内容としてはボックスやマージン、パディングを定義しているモジュールを示しており、おなじみのものです(他のCSSモジュールを勘案したものになっています)。
  • CSS Containment Module Level 1はW3C勧告になったために定義として加えられました(以前の記事CSS Containment Module Level 1が事実上の策定完了も参照ください)。
  • CSS Easing Functionsはその名のとおり、イージング関数を示すものです。どのようなものかは、イージング関数チートシートMDNのページを参照するのが早いでしょう。

CSSの公式の定義も、22と結構な数になりました。これを機に各CSS仕様を俯瞰し直してみてはいかがでしょうか。