2023年6月のWebプラットフォームの新機能
エグゼクティブ・フェロー 木達このページの一部は、Google が作成し、クリエイティブ・コモンズ 4.0 著作権表示情報に記載されている用語に従って使用されている、著作物を複製したものです。
以下の内容は、2023年6月30日に公開された記事「New to the web platform in June」の日本語訳です。翻訳の正確性は保証いたしかねますので、必要に応じ原文を参照ください。また、ブラウザサポートについては原文公開時点のbrowser-compat-dataに基づいており、必ずしも最新の状況を反映しているとは限りませんので、ご注意ください。
2023年6月に安定版およびベータ版のWebブラウザに搭載された興味深い機能を複数ご紹介します。
安定版ブラウザのリリース
今回は、2023年6月に安定版となった唯一のブラウザ、Firefox 114を取り上げます。ベータ版が安定版になることで相互運用可能となる機能の詳細については、「ベータ版ブラウザのリリース」のセクションをご覧ください。
WebTransport API
Firefox 114は、WebSocketの最新版であるWebTransport APIを含んでおり、複数のストリームや一方向のストリーム、アウト・オブ・オーダーの配信をサポートしています。
SVGのcrossorigin属性
Firefox 114はSVGの<image>要素と<feImage>要素でcrossorigin属性をサポートし、要素がデータを取得する際のCross-Origin Resource Sharing(CORS)リクエストの設定をサポートします。これは、HTMLのcrossorigin属性と同じように動作します。
118サポート済み
118サポート済み
114サポート済み
17.2サポート済み
ベータ版ブラウザのリリース
ベータ版のブラウザは、次の安定版で実装されるもののプレビューを提供します。新機能や既存機能の削除など、あなたのサイトに影響を与える可能性のあるものを、リリース前にテストする絶好の機会です。新しいベータ版はFirefox 115、Safari 17、Chrome 115で、Safari 16.6もベータ版のままです。これらのリリースは、プラットフォームに多くの素晴らしい機能をもたらします。詳細はリリースノートをご覧ください。ここでは、ハイライトをいくつかご紹介します。
Firefox 115はCSSのanimation-compositionプロパティをサポートしています。このバージョンのFirefoxの安定版が7月4日にリリースされると、3つの主要なエンジンすべてでanimation-compositionがサポートされます。詳しくは、Specify how multiple animation effects should composite with animation-compositionをご覧ください。
またFirefox 115により、ArrayとTypedArrayのメソッドも相互運用性を達成します。Array.toReversed()、Array.toSorted()、Array.toSpliced()、Array.with()、TypedArrays.toReversed()、TypedArrays.toSorted()、TypedArrays.with()は、シャローコピーされた要素を持つ新しい配列を返します。
Safari 17のベータ版には、新機能と修正とが満載されています。Safari 17は、macOS SonomaにWeb Appsを追加します。ファイルメニューまたはShare SheetからWebサイトをDockに追加すると、そのサイトは独自のウィンドウで開くようになります。
またSafari 17によりcontain-intrinsic-size、@counter-style、@font-face size-adjustの各機能が相互運用可能な状態となるほか、overflow-blockとoverflow-inlineのメディア特性がすべての主要なエンジンで利用できるようになる予定です。