(この記事は、2018年1月12日に公開された記事「Marriott's China websites get shut down -- and your website could as well if you're not careful」の日本語訳です。)

もしあなたが今日、Marriottの中国サイトにアクセスしたなら、次のような画面を目にすることでしょう;

Marriottの中国サイトのスクリーンショット

Google翻訳でテキストを英語に翻訳したものを以下のスクリーンショットに示します:

Marriottの中国サイトに掲載されていた文言を、Google翻訳で英語に翻訳した内容

(訳注:現在Webサイトをアップデート中であり、ホテルの予約を希望する方は電話で連絡いただくかグローバルサイトにアクセスして欲しいとのお知らせに続いて、Marriottが中国の主権と一括統治を尊重しており、それらを阻む分離主義者の組織をMarriottがサポートすることは決して無く、そうした立場について誤解を招くようなMarriottの行いに関しお詫びする旨が記されています。)

一体、何が起こったというのでしょう?

Skiftの記事によればMarriottはチベット、マカオ、台湾を「国として」取り扱ったアンケートを、中国のロイヤルティメンバーに送ったとのこと。このBlogをお読みの皆さんはよくご存知のように、中国当局の視点からすると、これは些細な見落としなどではありません。今回のサイトの閉鎖は、一週間は続くようです。

今現在、Marriott社内の上層部でどのようなどのような議論が持たれているか、想像することしか私にはできません。

すべての組織に対する警告

私は目下、2018年版Webグローバリゼーション・レポートカードの作成に取り組んでおり、中国当局の反発を招きかねないWebサイトのリストをまとめていたところです。

念のために書いておきますと、私は中国の考え方に同意しません。そしてまた、欧米に本拠のある多国籍企業の経営陣の多くも同意していないことを、私は知っています。しかし、それは今回の件と関係のないことです。中国でビジネスを展開したいなら、中国のルールに従わなければなりません。

MarriottのWebサイト上では、台湾は国として扱われていませんでした。しかしマーケティング部門において、この非常にデリケートな地政学上の問題に詳しくない方がいらしたようです。今回の件は、中国だけでなしに国外でビジネスを展開するすべての企業にとって、グローバル化に関するセミナーを定期的に開催することを検討する良い機会ではないでしょうか。長年にわたって、私はその種のセミナーを数多く開催してきました。そしてセミナーを通じ、広範な地政学上の問題について意識を高めたり、ベストプラクティスを共有してきました。より詳しい情報をお求めでしたら、是非ご一報ください。私の著書である『Think Outside the Country』をセミナー参加者に差し上げます。

追伸:2017年版Webグローバリゼーション・レポートカードをまだ購入していない方向けに、近々購入可能になる2018年版とのセットを特別に提供します。ご希望の方は2017年版のページからどうぞ。

そして既に2017年版を購入された方には、2018年版の先行割引オプションも提供します。ご希望の方は、今すぐご連絡ください

こと旅行業に関していえば、観光地のWebサイトに特化したユニークなレポートを提供しています。中国当局の反発を招くリスクについて、同レポートの中でも複数言及しています。

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書籍「グローバルWebサイト&アプリのススメ」

米国Byte Level Research社の許諾を得て、同社が運営するWebサイト「Global by Design」より、グローバルサイトWebサイト運用に関する記事を翻訳してお届けします。

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