(この記事は、2019年6月11日に公開された記事「Tesla's global website shifts into reverse」の日本語訳です。)

Teslaは、2019年版Webグローバリゼーション・レポートカードにおいて調査した一社です。

同じ自動車業界で調査した16社のうち、Teslaは真ん中より下位にランクされました(HondaSubaruよりスコアは高かったものの、改善の余地が多くありました)。

残念なことに、最近行われたリニューアルの結果、2020年版のレポートカードでTeslaはさらにスコアを落とすことになりそうです。

その理由が思いつくか、ちょっと考えてみてください。

以下に示すのは、今年1月に取得したDenmark向けWebサイトのトップページの画面キャプチャです:

そして次に示すのが、同じページの今日現在の画面キャプチャです:

1月の時点では、国旗がフッターに位置していることに気づくでしょう。その国旗は、次に示すようなグローバルゲートウェイを表示させるよう機能していました:

国旗の掲載は今や、私が決して取ることをお勧めしない、極めて重大なリスクとなっています(レポート「FLAG FREE: 10 Reasons to Remove Flags from Your Website」をご覧ください)。また、フッターにグローバルゲートウェイを配置するのはベストプラクティスではありません。そしてリニューアルにより、事態はさらに悪化してしまいました。

目下グローバルゲートウェイは、画面右手にあるメニュー内に隠されています:

加えて現在のグローバルゲートウェイのつくりでは、(何もしない状態では選択肢が網羅されて見えるため)ユーザーが下にスクロールしない限り、アクセス可能なサイトへのリンクが一部表示されないようになっています。

一体なぜ、このようなことが起きたのでしょうか? 私が思うに、Teslaにはグローバルゲートウェイに関し「責任をもつ」担当者がいなかったのではないでしょうか。仮に担当者がいたとして、その方は今回のリニューアルに際しユーザーを擁護する機会がなかったのでしょう。グローバライゼーションやローカライゼーションのチームからのインプットを受けることなく行われるデザインリニューアルは、少なからずあります。

もしこの記事がいくらか影響を及ぼせるなら、願わくば時代の流れに順行し、次のリニューアルではヘッダーに地球のアイコンを設け、メニューを(国旗を無くすことで)改善し、全体的に表示パフォーマンスを改善して欲しいと思います。

2019年版Webグローバリゼーション・レポートカード

追伸:自動車業界のグローバルWebサイトで2019年のトップはVolvoでした。

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書籍「グローバルWebサイト&アプリのススメ」

米国Byte Level Research社の許諾を得て、同社が運営するWebサイト「Global by Design」より、グローバルサイトWebサイト運用に関する記事を翻訳してお届けします。

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