2025年4~6月の検品実績と品質改善の取り組みについて
品質管理部スタッフ 小稗今回は、2025年4~6月の検品実績と、検品にもとづく品質改善の取り組みについて取り上げます。
社内用語の定義
検品
- ミツエーリンクス社内で開発されたWebコンテンツについて、原則納品直前にその出来栄えについてチェックすることを「検品」と定義しています
- 検品は原則、品質管理部によって行います
- 社内では様々なクライアントのプロジェクトが進行していますが、この検品は品質管理部に集約して行っています
- 検品プロセスで検知した問題点は、その問題がすべて解消されるまで開発スタッフとの出し戻しを繰り返し、納品物に問題が残らないよう努めています
検品依頼
- 検品を進めるための、開発スタッフからのインプットを検品依頼と定義しています
- 開発スタッフは作業のまとまりごとに検品依頼を作成、専用の社内システムに登録しています
- 品質管理部はその検品依頼に沿って検品を行います
- ページ数、内容は検品依頼ごとに異なっています
検品合格率
- 検品によって不備や修正すべき箇所が見つからなかった場合(=ミスがなかった場合)、検品依頼ごとに検品合格とみなしています
- 顧客要望にもとづいてコンテンツが作成されているか、アクセシビリティ標準対応の基準に照らして問題ないか、が主な判定基準となります
- 一定期間の総依頼件数を分母に、合格した件数を分子として、その比率を数値化したものが「検品合格率」です
- Webコンテンツ作成の作業精度をみるKPIとして機能しています
- 2025年度の社内目標は事業部ごとの案件特性等を考慮して、以下の2つの目標値を設定
- Webインテグレーション事業部およびソリューション事業部:通年で60%以上
- デジタルオペレーション事業部:通年で70%以上
2025年4~6月の検品実績
Webインテグレーション事業部およびソリューション事業部
- 検品依頼件数:784件
- 検品合格率:55.7%
デジタルオペレーション事業部
- 検品依頼件数:464件
- 検品合格率:61.6%
検品合格率にもとづく改善アクション
検品合格率が低下するということは、作業上のミスが最終工程である検品まで見つからなかったことを意味します。より前工程でミスを予防するため、ミスの原因と今後取り得る対策について検討するアクションに取り組んでいます。
改善事例の紹介
検品合格率低下を受けてのヒアリングと原因分析
ある案件で不合格となる検品依頼が重なったことを受けて、検品依頼を出した実装担当のスタッフにヒアリングを行いました。ヒアリングは該当スタッフの上長に依頼し、ミスの原因確認と今後の対策について共有を受けました。
- 指示書内での整合性
- 問題点:title要素や見出しなどで、指示書内での整合性がとれていないことが検品時に発覚
- 対策:実装者がセルフチェック時に確認する
指示書内での情報の不整合については、これまで想定しておらず、都度チェックするという視点を持っていませんでした。今後は、役割分担や担当者ごとの作業コストも踏まえ、まずは実装者によるチェックから取り組んでいくことにしました。
後工程へのインプットミスとその対策
また、検品の不合格とは別に、検品担当者への情報共有に関する問題点も併せて見つかりました。
- 後工程へのインプットミス
- 問題点:実装指示ファイルに記載されていない追加指示内容を検品スタッフにインプットし損ねてしまった
- 対策:ディレクターが追加指示を1カ所にとりまとめて記載する
実装作業は問題ありませんでしたが、検品時に比較元となる原稿の情報が足りなかった、というケースでした。こちらについては、入稿を取りまとめる立場にあるディレクターが、追加指示を集約するという改善策を実施する方針でまとまりました。
これらの対策後、案件単体での合格率にて改善傾向が確認できました。 今後もこうした社内集計にもとづいた改善活動を続けてまいります。