Firefox 143.0がリリース
エグゼクティブ・フェロー 木達デスクトップ版Firefoxのバージョン143.0がリリースされました(リリースノート:Firefox 143.0, See All New Features, Updates and Fixes)。
本バージョンではまず、Windows環境において、開いたWebサイト/アプリをタスクバーに追加することができるようになりました。リリースノートで直接そうは書かれていないものの、PWA(Progressive Web Apps)に対応したことになります。なお、現状Microsoftストア経由でインストールしたFirefoxでは機能しない点には、注意が必要です。
また、サイドバー最上部にドラッグすることでタブをピン留めできるようになったり、サイドバーから利用するAIチャットボットの選択肢にMicrosoft Copilotが追加されたり、カメラへのアクセスが要求された際にプレビューを確認できるようになったり(複数のカメラが利用可能な状況において特に便利)、といった機能が追加されています。
Webフロントエンド周りでは、フォームコントロールの<input type=color>において、従来の16進数に基づくものに加え、すべての<color>値が認識されるようになりました。値に具体的にどのような記法が利用可能かは、<color> - CSS: カスケーディングスタイルシート | MDNをご覧ください。
個人的には、実験的な位置付けであり、about:configページから有効化してもなお表示上の違いはまだ得られないものの、CSSのtext-autospaceプロパティに対応した点が気になりました。text-autospaceプロパティは、漢字や平仮名などのCJK文字と、それ以外の文字との間隔を調整するもので、CSS に 4 つの新しい国際化機能を導入 | Blog | Chrome for Developersで詳細を読むことができます。初期値を巡る議論([css-text] Reconsider the initial value of the `text-autospace` property · Issue #12386 · w3c/csswg-drafts)の今後には、注目したいと思います。
本バージョンには、ほかにも複数の機能追加、バグ修正、セキュリティ修正(全11件、うち重要度が高:3件)が含まれています。開発者向けには、Firefox 143 for developersが参考になるでしょう。
次のメジャーバージョンアップ、Firefox 144のリリースは、Firefox Release Calendarによると2025年10月14日の予定のようです。