2004年11月26日 Webサイトにおける「事実と想定」

ディレクショングループ 取締役 プロデューサー
岡田 貴彦

今回のテーマは「コミュニケーション」における「事実と想定」の区分のお話です。
数年前に、友人から『事実と想定』という話を聞きました。その話は、その友人が新人時代に受けた研修の内容であり、部下を持つようになってから、何度となく繰り返し聞かせた話だそうです。

目の前にある黒いセーター

研修ではテーブルに黒いセーターが置かれており、「このセーターに関する事実を述べなさい」と指示されるそうです。例えばこんな感じだそうです。

事実

  • 価格:2万円
  • 生産地:イタリア製
  • 素材:ウール50%・アクリル50%
  • 色:黒
  • サイズ:クルーネック
  • 袖口・ウエストはリブ編み

想定

  • イタリア製なのにお手ごろ価格
  • イタリア製だからつくりがしっかりしている
  • 家庭でも手洗いができ、お手入れが楽
  • 引き締まった色でスリムに見える
  • 何にでも合わせ易く、着回しが利く
  • 袖やウエストがしまって、ラインがきれい

大半の人は、相当な数の「個人の意見」や【想定】を【事実】として述べることが多いそうですが、【事実】は、上記に列記した通り、現物から得られる情報以外はありません。

この情報の構造化というテーマが多い中、なぜこのようなテーマなのかというと、Webサイトディレクションにおける最大の課題は「依頼者」と「作業者」の間に立ち、「INPUT」と「OUTPUT」を繰り返していくというコミュニケーションの難しさにあると言っても過言ではなく、非常に示唆に富むテーマだからです。

社内でのホウレンソウにおける「事実と想定」

例えば、社内でのホウレンソウの場を想像してみると、お互いに慣れていない間は、コミュニケーションには、それなりの面倒が付きまといます。何が事実で、何が想定なのか、誰の想定なのか、これらを明確にすることから始めなければなりません。当初は、事実をベースにした報告を受け、お互いの感覚値が掴めてきたら、想定ベースの報告を認めるというように、お互いの「阿吽の呼吸」は確実に存在します。
判断を求められる際には、想定や意見よりも、抜けのない事実を伝えられた方が判断がはるかに楽な場合は多々あるはずです。

売り手と買い手の「事実と想定」

このセーターが製品であり、お客様に売らなければならない時、みなさんはどうするでしょう?【事実】のみを伝えるだけでは、恐らくお客様は購入をしてくれないのではないでしょうか?【事実】から導き出される、個々のお客様に合った、【想定(提案)】を打ち出すことで、初めてお客様はこのセーターを買ってくれるのではないでしょうか?
ここで、イノベーター理論を思い出すと、知識を持ち自己判断が出来る人たちは、【事実】を基に判断して、購入を決めるかもしれません。そうでない人たちは、【想定】によって、イメージを掴み取り、購入を決めるでしょう。
つまり、【事実】から導き出される売り手と買い手各々の【想定】によるコミュニケーションこそ、商売の醍醐味だといえるでしょう。

Webサイトにおける「事実と想定」

最後にWeb構築のお話をしたいと思います。極論するとWebサイトにおける「事実と想定」は、「データとコンテンツ」だと置き換えることが出来るでしょう。事実を元にした「データ」だけでは、信頼は獲得できてもユーザーに対してのアピールは低く、想定を元にした「コンテンツ」だけでも、ユーザーの信頼は獲得できません。
Webサイトをビジネスのツールとして考えれば、「事実と想定」をうまく利用して、ユーザーの信頼と購買意欲の両方を獲得しなくてはなりません。

そのためには、「事実」としての、企業情報や製品情報だけではなく、BLOGのようなツールで、スタッフや既存のお客様の声を「事実」として提供することも必要ですし、「想定」を提案や啓蒙のための「コンテンツ」として提供することも必要になってきます。

そして、この「事実と想定」をご提案するために、弊社では、「Blog構築サービス」「DNA型Web構築ソリューション 」「ATOM型製品ページ支援ソリューション」などの、コンテンツ開発のためのソリューションをご提供させていただいています。

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