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様々なアプリ開発の方法と考え方

2014年9月30日

インタラクティブ・コンテンツ部 インタラクション・エンジニア
大室 和久

様々なアプリ開発の方法

スマートフォンアプリの開発方法は、大きく分けて、ネイティブアプリ、ハイブリッドアプリ、Webアプリの3種類に分かれます。各アプリの特徴は以下のとおりです。

ユーザ要件 ビジネス要因
デバイス機能との連携 動作パフォーマンス UI最適化 アプリストア配布 クロスプラットフォーム展開 アップデートの行いやすさ
ネイティブアプリ
とてもしやすい

とてもよい

とてもしやすい

できる

展開しやすい

行いやすい
ハイブリッドアプリ
あまり向いていない

よい

しにくい

できる
ケースによる
あまり向いていない
Webアプリ ×
できない

よい

しにくい
×
できない

とても展開しやすい

とても行いやすい

一般的に、ネイティブアプリは、iOSならiOS用のプログラミング言語、AndroidならAndroid用のプログラミング言語を使い開発をします。

対して、ハイブリッドアプリは、OSに依存しない「Web技術」が基になっているため、ひとつのソースでiOSにもAndroidにも対応するクロスプラットフォームが実現できます。しかし、ここでよく勘違いされているのが、「ひとつのソースで作れるなら、ネイティブで作った場合と比較すると、予算もスケジュールも半分で済むのでは?」という点です。確かに間違いではありませんが、「クロスプラットフォームに対応できるケースもある」というのが正解だと、私は考えています。

クロスプラットフォームは、非常に魅力があるものです。しかし、「銀の弾丸」ではありません。よく考えずにハイブリッドアプリを選択してしまうと、無駄に時間や予算がかかってしまったうえ、しかも使いづらいアプリになってしまった、なんてこともありえるのです。

ネイティブか、ハイブリッドか、それともWebアプリか

では、どういった考えを基にすれば、最適な開発方法を選択できるのでしょうか。ここで大事な点は「何を重要視するアプリなのか」という点です。

ゲームのような、その世界観を表現し、ユーザーがのめり込むようなデザインや演出が必要になるアプリであれば、華麗なグラフィック表現や演出を表現しやすい方法をとったほうがよいでしょう。こういった場合、私はAdobe AIRを使ったハイブリッドアプリという方法をおすすめします。

これは、

  1. 世界観を表現するためにはOSに依存しないデザインが必要
  2. Adobe社がFlashテクノロジーで培ったアニメーションなどの演出を作りやすいツールを用意している
  3. デバイスの性能を適切に引き出し、家庭用ゲーム専用機にも引けをとらない演出をすることが可能

といった理由からです。

では、家計簿アプリのような、「使いやすさ」が重要なユーティリティ系アプリではどうでしょうか。

  1. 家計簿に、独自の世界観や演出は不要
  2. わかりやすく見せるために履歴をグラフにしたり、何に使ったかなどを整理しカテゴライズした状態で保存する必要がある
  3. 頻繁に使うものなので、使いやすさが大切。そのためユーザーが使い慣れているOS標準のUIコンポーネントを使ったほうが良い

これらのことから、ネイティブアプリがおすすめです。

OS標準のUIコンポーネントは、AppleやGoogleがたくさんの知見と時間を使い、非常に洗練された機能やデザインになっています。これらのUIコンポーネントを有効に使わない手はありません。「オリジナリティを出したいから、OS標準のUIは使いたくない」という考えをお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。しかし、オリジナリティはコンテンツで出すべきで、UIは使いやすさを最重要視すべきです。 また、デバイスにある各センサーと連携すれば、さらに使いやすくすることもできるでしょう。

使いやすさを重要視するアプリでも、例えば「色々な保険を簡単に比較できるアプリ」ではどうでしょうか。新しい保険サービスが出てきたときのメンテナンス性を考慮する必要があります。比較アプリなのでグラフは必要かもしれませんが、大量のデータを元にグラフ化することは少ないでしょう。また、保険という性質上、頻繁に使うアプリではないのでインストールしてから使ってもらうというのは少し手間に感じます。こういった場合では、Webアプリという選択もアリかもしれません。

簡単ではありますが、ケーススタディをご紹介しました。実際には「ゲームのように楽しめる演出のある家計簿アプリ」であったり、その他の要因も影響してくるため、これらはあくまで一例にすぎません。また、ハイブリッドアプリに属する技術もAdobe AIR以外にもさらに詳細に分かれています。

弊社では、どういったアプリを作るのか、デザインはどうするのか、予算はどうか、メンテナンスの頻度はどの程度必要か、グローバル化は視野に入れるのか、など仔細な要因を複合的に判断したうえで、適切な方法をご提案しています。

より良いアプリに

弊社では、UI/UXデザインのスペシャリストや、アイトラッキングを使ったテストなど、ユーザー目線を取り入れたUI/UXにも力を入れています。また、Google アナリティクスを使った、スマホアプリとWebサイト間を連携した解析も行っています。これら組み合わせることで、何度も使いたくなるような良いアプリになっていきます。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。