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ミツエーリンクスの中途採用研修制度について

2018年6月15日

第一事業部 設計チーム UI開発者
古川 佑紀

ミツエーリンクス社内では、2018年1月から「中途採用研修制度」がスタートしました。私は中途採用研修制度において講師を担当しています。本コラムでは、中途採用研修制度の概要と、研修を行う上で務めていることをご紹介します。

中途採用研修制度とは

中途採用研修制度とは、中途採用時点で主にコーディング関連の業種において経験が浅い方に対し、配属前に約2週間の研修を行っていただく制度です。卒業時には「研修生が配属されたその日から、決まった作業に対し、指示があればスムーズに対応することが可能な状態にすること」を目標としています。この制度は2018年1月から開始し、2018年6月時点で7名の卒業生を輩出しました。

中途採用研修のカリキュラムについて

この研修のカリキュラムは、主に以下の項目で構成されています:

  • コーディング業務に必要な開発環境の設定
  • 社内ルールや社内ドキュメントなどのナレッジ共有
  • サイト運用業務の社内ワークフロー、及び成果物のレビュー
  • サイト構築業務の社内ワークフロー、及び成果物のレビュー

サイト運用業務やサイト構築業務の研修に関しては、可能な限り実際の案件を想定した形で学習していただきます。

カリキュラムの内容はすべて一律ではなく、研修前段階における個人のスキルレベルと、研修後に配属予定の職種に応じて、大まかに分けて3種類程用意しています。

すべて一律のカリキュラムを施行していた時期がありましたが、コーディングにおける研修生のスキルレベルが基礎段階である場合、無理に難しい内容を詰め込んでも知識が身につかず、モチベーションの低下にも繋がっているように見受けられることがありました。そこで、社内業務フローの決まった手順を除いて、初学者にはHTML・CSSの基礎的なところを補完する内容を多めに、上級者はより高度な内容の研修を行えるような組み合わせができるようにカリキュラムの組み合わせにバリエーションを増やしました。

学習内容に柔軟性を持たせることで、カリキュラムの幅が広がり、2週間(約10営業日)という短期間で効率的に学習していただく仕組みを構築することができました。

ティーチングとコーチングのバランス

研修を行う際に気を付けていることの一つは、育成手法としての「ティーチングとコーチングのバランス」です。ここでの「ティーチング」とは、知識やスキル、ノウハウを相手に教えることを指します。そして「コーチング」とは、ここでの意味合いとしては、相手に問いかけ、自分で考え、そこから学んでもらうアプローチのことを指します。

ティーチングは、言い換えれば情報の伝達という一方通行な育成手法になるため、教えられる側は受け身になりがちであり、また、内容も教える側の知識や経験に左右されてしまいます。しかしコーチングは、自分で試行錯誤しながら学習していく割合が過ぎる場合、未知の知識を短期間で習得することは困難であり、仮に無理に強いたとしても、効率的に学習する術を知らないため無為に時間を過ごしてしまう可能性があります。そもそもティーチングかコーチングかどちらがよい、といった二極的な話ではなく、これらの育成手法は相手の習熟度によって使い分け、両立させることが大切なのではないかと考えます。

中途採用研修では、コーディング業務においてほぼ未経験に近い方が研修を受けるため、「ティーチング」に比重を置いています。決まり切った手順や、一般的にベストプラクティスと思われている手法は、ある程度答えを教えてしまいます。一度講師で手順を示し、それを一度まねてもらう形にしています。しかし、なぜこれをやるのかを問いかけるようにし、「なぜ」を考えてもらう習慣付けをすることで、ただ手順をなぞるだけではなく、思考しながら課題を行うよう促すように工夫をしています。

また、毎朝30分程度、前日に学習した内容の中で不明な単語や用法があれば、翌日までに調べてきてもらい1分間で要約を発表する、という時間を設けています。この時間は、「不明点は自分で調べ、定着させる」経験をすることで、現場に配属された際に、自分で疑問点を解決する力をすぐに発揮できるよう、研修段階で練習していただく意図があります。

中途採用研修制度の今後の課題

5カ月間、中途採用研修を運営、施行してきて、前述のようなこと以外にも講師の立場として様々なことを学び、改めて他人に何かを教える難しさを痛感しました。

中途採用研修制度の今後の課題は、カリキュラムのシンプル化です。研修時に知って欲しいこと、覚えて欲しいことは考えれば考えるほど尽きませんが、一番大切なのは「学習内容が現場で実践できるかどうか」です。中核となる知識をおさえれば、あとはそれを応用できれば、課題解決に繋げやすくなります。そのため、カリキュラム内容については要点をまとめ、かつ、その知識をどのように普段の業務で使っていくのか、知識と作業の結びつけをどのように促すかを模索しています。

このように、ミツエーリンクスの中途採用研修制度は、日々進化しながら、初学者に対する人材育成制度の充実化を目指しています。よい建築にはよい土台が必要であるように、将来的に社内で活躍する人材の土台作りを、中途採用者という枠組みに囚われず、本研修制度以外の取り組みとも連携しながら今後も行っていきたいと考えています。