ヘッドレスCMSでWeb担当者が見落としがちな盲点とは?
X-tech推進本部 副本部長加藤 健志これまでいくつかのお客さまに対して、ヘッドレスCMSを使ったサイト構築をご提案してきました。その際、たいてい最初にいただくのは「これまでのCMSとの違いはなんですか?」というご質問です。
Google 検索で「ヘッドレスCMSとは」と検索すると、AIは以下のような概要を示してくれます。
ヘッドレスCMSとは、コンテンツ管理機能(バックエンド)と表示機能(フロントエンド)を分離したCMSのことです。従来のCMSのように、表示機能とコンテンツ管理機能が一体化しているのではなく、APIを通じてコンテンツを配信します。 これにより、フロントエンドを自由に選択・変更でき、複数のチャネルでコンテンツを再利用することが可能です。
この説明に間違いはありません。しかし、これだけ読んで「なるほど、分かった」と腑に落ちる方は、そう多くはないだろうな、というのが私の感覚です。
その理由の1つは、そもそも「従来のCMSではバックエンドとフロントエンドが一体化していた」という点もいまいちピンとこないのでは?という点です。その認識がないまま「分離されている」と言われても、具体的に何がどう変わるのかをイメージしづらいのは当然です。
「どう作るか」の説明だけでは見えてこないもの
先ほどのAIによる説明文はどちらかといえばどう作るかという構造的な仕組みにフォーカスした説明です。ですが、CMSを導入・活用したいと考えている方がまず関心を持つのは「CMSによって自分たちの課題を解決できるのか?」ではないでしょうか。
もちろん「分離されている」という構造を理解することはとても大切です。そこを理解していれば、なぜ高速に表示できるのか、なぜセキュリティが高まるのか、なぜ運用が柔軟になるのかをより深く理解できます。
ただしWeb担当者として最も重要なのは、自分たちは何に困っていて、どういう状態を目指したいのかを言語化し、どのCMSが自分たちの目指す運用にフィットするのかを見極めることです。
運用における盲点
「課題はなんですか?」と聞かれても、すぐには答えにくいものです。よくあげられるのは普段の更新作業の中で感じる煩雑さや、アクセス解析から見える課題が多いと思います。
ではデータ化しづらい、目に見えづらい非機能要件はどうでしょうか?具体的には表示パフォーマンス、アクセシビリティ、セキュリティなどです。これらの領域は、問題が顕在化しない限り「課題」として認識されにくいという特徴があり、実際にご相談いただくRFPでも、それらは一行だけ簡潔に触れられているだけ、というケースが少なくありません。どれも重要なテーマではあるものの、どうしても「優先順位が低いもの」として扱われてしまう印象があります。
これを私は見落とされがちな「盲点」だと思っています。
盲点に気付くためのセミナー
当社では9月9日に「企業サイトの発信力を高める「ヘッドレスCMS」入門」セミナーを開催します。
本セミナーでは、Webサイトの課題を挙げる際に見落とされがちな「盲点」をご紹介。そしてCMSの見直しにおいて、なぜ今「ヘッドレスCMS」がその選択肢となり得るのか、デモやQ&Aを交えながらお届けします。
単なるCMSの比較や紹介にとどまらず、みなさまの課題を見つめ直していくきっかけになれば幸いです。
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