日本視覚障害者ICTネットワークが第5回支援技術利用状況調査を実施
アクセシビリティ・エンジニア 大塚日本視覚障害者ICTネットワークが、5回目となる支援技術利用状況調査を開始しました。
本調査は、日本語でパソコンやスマートフォンを利用し、視覚障害者向けの支援技術を利用するユーザーを対象に、2021年から毎年行われています。今年の調査は、2025年10月31日まで、フォームまたはメールで回答を受け付けています。
前回の調査結果はすでに公開されており、当Blogでも日本視覚障害者ICTネットワークが第4回支援技術利用状況調査報告書を公開という記事で取り上げています。前回の調査結果については、特に年齢ごとのスクリーンリーダーの利用率の違いが明らかになった点が興味深かったです。今回の調査でも、スクリーンリーダーの利用率と年齢の変化には注目したいと思います。
今回の調査の設問に注目すると、パソコンやスマートフォンに関する項目に大きな変更はありませんでしたが、利用するブラウザの選択肢にBraveが追加されたり、利用するメールソフトの選択肢について、クラシックOutlookと新しいOutlookが追加されるなど、昨年の調査結果やアプリケーションの更新を反映した形となっています。新たに選択肢として追加されたアプリケーションの利用率が大きく増加することはないと予想していますが、どの程度の利用率となるかには注目したいです。
さらに今年の調査では、新たに金融サービスに関する質問が追加されており、金融系のWebサービスやアプリケーションの支援技術での利用のしやすさや、課題が明らかになることが期待されます。
日本語環境で支援技術を利用するユーザーを対象とした興味深く貴重な調査であり、対象者はぜひ回答いただきたいですし(スクリーンリーダー利用者として私も回答しました)、調査結果については公開され次第、当Blogで取り上げる予定です。