JIS X 8341-3改正原案作成委員会が発足
アクセシビリティ・エンジニア 中村(直)WAICのニュースにあるとおり、10月30日にJIS X 8341-3改正原案作成委員会が発足され、第1回の委員会が開催されました(JIS X 8341-3改正原案作成委員会 発足のお知らせ)。お知らせにあるとおり、第2回の委員会を来年1月、第3回の委員会を4月に開催予定であり、大きな支障がなければ改正JISが2026年に発行される見通しと考えられます。
改正JISのテクニカルな話題としては、
WCAG 2.2の正誤表の内容がISO/IEC 40500:2025に反映されていない
というものがあります。WCAG 2 Overview ISO/IEC 40500, EAA, EN 301 549では
WCAG 2.2 is an approved International Organization for Standardization (ISO) standard: ISO/IEC 40500:2025, and is available free from ISO. ISO/IEC 40500:2025 is exactly the same as the October 2023 version of WCAG 2.2. We expect the December 2024 version of WCAG 2.2 to be available as ISO/IEC 40500:2026 by late 2026.
とあるように、ISO/IEC 40500:2025は、2023年のWCAG 2.2と同一です。執筆時点では2024年のWCAG 2.2が発行されており、これが最新です。また、W3Cいわく、2024年のWCAG 2.2をISO/IEC 40500:2026(予定)として発行されるようにしていくとのことです。
さらに、Errataのページでは、2025年6月と10月のEditorial Errata(正誤表)が存在することがわかります。このErrataは、2024年のWCAG 2.2に含まれていないものであるため、ISO/IEC 40500:2026(予定)には含まれない可能性があります。これについて、改正JISで先行してWCAG 2.2の正誤表を取り込むことができないのかという意見が出ていました。
JIS原案の詳細については月1回の頻度で開催される分科会で議論が行われる見込みであり、規格本体はもちろん、附属書JA、JBについてもその中で議論していくことになります。