WCAG 2.2 達成基準 1.4.2「音声の制御」の検品について
品質管理部スタッフ 坂下今回は、WCAG 2.2の「1.4.2 音声の制御」について、その確認方法をご紹介します。
詳細はSuccess Criterion 1.4.2 Audio Controlをご参照ください。
達成基準の概要
以下は達成基準の日本語訳を引用したものです。
ウェブページ上にある音声が自動的に再生され、3 秒より長く続く場合、その音声を一時停止又は停止するメカニズム、もしくはシステム全体の音量レベルに影響を与えずに音量レベルを調整できるメカニズムが利用できる。
この基準は、ユーザーが意図しない音声に煩わされないようにすることを目的としています。特に、スクリーンリーダーを使用するユーザーにとって、不要な音声が操作の妨げになる可能性があるため、音声の制御手段を提供することが求められます。
検品の方法
音声の自動再生の有無を確認
Webページを開いた際に、意図せず音声が自動的に再生されていないかを確認します。
音声が自動的に再生される場合は、その音声が3秒以内で停止するかどうかを確認します。
もし3秒以内で停止しない場合は一時停止、停止するメカニズムやシステム全体の音量レベルに影響を与えずにその音量レベルを調整できるメカニズムが利用できる状態であるかを確認します。
音声の制御手段の確認
音声が3秒より長く再生される場合は、音声の停止、一時停止、または音量調整ができる明確なUI(ユーザーインターフェース)が提供されていることを確認します。また、音量を調整できるスライダーやミュートボタンが適切に配置されていることを確認します。
これらの操作が簡単に行えるか、視認性に問題がないかもチェックします。
確認時に気を付けるポイント
音声が再生されるコンテンツには、制御ボタンが目立ち、ユーザーが簡単にアクセスできるデザインになっているかを確認しましょう。また、キーボードでも音声の停止・調整ができることが望ましいです。
音声がループ再生される場合は、ユーザーが簡単に停止できる設計にすることが重要です。
さらに、ページを開いた際に意図せず音声が自動再生されないように注意しましょう。もし自動再生がある場合は、3秒以内に停止するか、ユーザーが自分で一時停止・停止・音量調整できる仕組みを提供することが求められます。
音声の制御機能を適切に実装し、より多くのユーザーにとって快適に利用できるWebサイトを提供しましょう。