2004年1月16日 企業ホームページで自社の価値、機会、信頼を最大化する

ビジネス開発チーム プランナー
棚橋 弘季

今回は「企業ホームページで自社の価値、機会、信頼を最大化する」と題し、これまでの様々な顧客企業様との企業ホームページ構築、運用に関するお仕事を通じて得られたノウハウやアイデアなどの一部をご紹介させていただきたいと思います。

企業ホームページ構築・運用の現場で感じた、企業経営の新たな潮流

企業経営における最近の話題の1つとして、CSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任) というキーワードをよく耳にします。情報化した社会において、ステークホルダー(利害関係者)との間に良好なコミュニケーションを築くことで、サステナビリティ(持続可能性)を高める無形資産を構築しようということが目的となります。また、さらに先のステップとしては、英国で生まれた「SIGMA計画」といったものも存在し、ここでは「価値の最大化」、「機会の最大化」、「信頼の増大」の3つが目的となります。いずれも高度に情報化した現代の社会環境のなかで企業が生き残る(勝ち抜く)ための重要なキーワードであると言えるでしょう。
(関連コラム:「CSRとSIGMA計画」 「CSR:「らしさ」をアピールするサステナビリティ報告へ」)

こうした流れは、実際、仕事をしていく中でも肌で感じることができました。今年1年、様々なお客様とお仕事をご一緒にさせていただく中で、私がお客様からいただくご要望として多かったのは、「自社のブランド力を高めたい」、「企業イメージを向上させたい」というものです。また、それとは別に、投資家向けのIRサイトや採用情報サイト、環境サイトの充実など、顧客以外のステークホルダーを対象にしたコミュニケーションを、自社のホームページを有効利用して向上させたいというニーズが非常に多くありました。
こうしたお客様のニーズはいずれも、顧客、従業員、株主、取引先企業など、様々なステークホルダーとの良好で継続的な関係を築くことで、自社が生き残るための無形資産を形成することを目的としています。企業のホームページ担当者が実際にCSRやSIGMA計画という言葉を知っているかどうかには関わらず、多くの企業でステークホルダーとの関係構築〜無形資産の創造のための重要なツールとして、自社ホームページを捉えるようになってきているということが、今年1年で非常に強く感じたことでした。

企業ホームページは、自社の価値、機会、信頼を最大化するツール

とりあえずホームページがあればいい、見栄えさえよければいいという時代は明らかに終わりました。また、短期的な視点だけで収益向上を目的としたコンテンツを揃えていればいいという考え方ではなく、中長期的な視点で企業ブランド構築=ステークホルダーとの良好な関係の構築のために必要なコンテンツを用意し、運用するという方向で、自社ホームページの構築〜運用を捉える企業が増えてきています。いま、先端をいく企業のニーズを図にすれば、下図のようになるでしょうか。
弊社ではこの1年あまり、「インターネットを経営革新ツールに導く」をコンセプトに様々なお客様とお仕事をさせていただきましたが、そのコンセプトが単なる弊社側からの押し付けではなく、真に顧客企業のニーズにあったものになり始めたという感触が得られたのもこの1年の収穫です。また、こうした傾向が来年以降、さらに一般化する方向で進むであろうことは、単なる予感としてだけでなく、市場環境、社会環境の動きを見た上での予測として言えることだと思います。
そうした市場環境、社会環境の変化を考えた上で、弊社は先日、「Webサイト構築・運用を通して、価値・機会・信頼を最大化致します」を新事業コンセプトとして採用しました。このコンセプトはこれまでの「インターネットを経営革新ツールに導く」を覆したものではなく、それを引き継いだ上で、変化する市場環境の中で今後もお客様のニーズに見合ったサービスを提供するため、新たに採用したものです。

企業ホームページの効果を左右する、最初の一歩=プランニング

もちろん、市場のニーズの変化に対応するために変えたのは事業コンセプトだけではありません。サービスの体制やフロー、価格を市場のニーズにあった形に一部再編しましたし、新たにサービス・ラインナップに加わったものもあります。

そうした数ある変更点の中の1つに、「プランニングの強化」があります。企業ホームページの構築〜運用を考える際、いきなりホームページを設計しはじめるということはありません。どのように(How)ホームページを設計するかということの前に、まず、ホームページで具体的に何を(What)行なうかを決めなくてはなりませんし、目的(Why)が明確でなければ何を行なえばいいかも決められません。弊社が考える、企業ホームページ構築〜運用におけるプランニングとは、まず最初にお客様の目的を明確にした上で、そのために何を具体的に行なうかを定義していくフェーズです。お客様のビジネス環境(市場/競合/マクロ環境など)、ビジネスにおける課題(強みと弱み/文化や特徴/有形資産、無形資産/現行ホームページの問題点など)を捉えた上で、目的達成のために企業ホームページを有効に活用する方法を策定していきます。
弊社では、このプランニング・フェーズで作成した「何を具体的に行なうか」という計画を元に、コンテンツ内容、ユーザービリティ設計、ヴィジュアル・デザイン、機能、SEO/SEM対策、コンテンツの更新や効果測定など、実際にどんなホームページにし、どう運用していくのかを設計していきます。マーケティングの世界で一般的に使われるプロセスに、R(リサーチ)⇒STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)⇒MM(マーケティングミックス)⇒I(実行)⇒C(コントロール)がありますが、企業ホームページ構築〜運用における、プランニングのフェーズと設計のフェーズの関係は、前者がR⇒STP、後者がMM⇒Iという風に捉えることができるでしょう。事実を捉え(R)、分析を行ない、戦略を策定した(STP)上ではじめて、自社のホームページをビジネスに有効に活用できるよう設計することが可能になるのです。

新しい市場環境のニーズに合ったプランニング・サービス

昨年、弊社では、はじめに書いたような企業が直面する新しい社会的課題に対応できるよう、以下の3つのプランニング・サービスを新たに開発しました。

1.IRサイト・ソリューション

ただ過去の数字を並べただけでは投資家の心を惹きつけることはできません。いまや企業のIR活動は株主、投資家に向けたブランディングです。IRサイト・ソリューションは、「らしさ」「もてなし」「継続性」「応答性」で、投資家の満足度を向上するIRサイト構築のためのプランニング・サービスです。

2.ブランディング・ソリューション

いまや自社のブランド力を経営的課題にするのは大規模なB2B企業ばかりではありません。法人顧客相手にビジネスを行なうB2B企業にとっても、自社ブランドの構築は、競争の激しい市場環境で、熾烈な価格競争を避け、生き残るための重要な課題です。規模の大きなB2C企業のようにマス媒体を使ったブランディングが適さないB2B企業こそ、自社ホームページを中心に、会社案内、販促ツール、イベントなどを統合的に活用したブランディングが効果を発揮します。ブランディング・ソリューションは、そうしたB2B企業のための、自社ホームページを中心に置いたブランド構築を可能にする、プランニング・サービスです。

3.サステナビリティ・ソリューション

高度化した情報社会という環境の中で、企業はただ自分の都合だけで外に向かって発言しているだけでは、どんなに優れた製品・サービスを持っていても、ビジネスを成功させ続けるのはむずかしくなっています。言わなければわからないという考え方はすでに無効となり、どんなことでも黙っていればいるほど事態は悪化していきます。サステナビリティ(持続可能性)を追求しようとすれば、企業は自社の行なっている活動を様々なステークスホルダーに向けて、みずから進んで包み隠さず発信していかなくてはなりません。サステナビリティ・ソリューションは、そうした企業の社会的責任(CSR)としてのレポート活動をサポートし、価値、機会、信頼の最大化を目指す、サステナビリティ・サイト構築のためのプランニング・サービスです。

お客様との「共生(Symbiosis)」をテーマに

あらためて振りかえれば、こうしたサービス・パッケージの開発は、すべてお客様と実際に企業ホームページを構築、運用する仕事をしてきた経験から得られたノウハウ、アイデアがなくては実現できなかったように思います。お客様と協力して仕事を進めさせていただけているからこそ、その協働の中で、我々も日々お客様に育てていただいていると感じますし、我々の方も企業ホームページをビジネスに有効活用するという面でお客様の意識の向上をお手伝いできているという自負があります。
2004年もこうした「共生(Symbiosis)」をテーマに、お客様のビジネスに貢献できるサービスをご提供できればと考えておりますので、本年もミツエーリンクスをよろしくお願いいたします。

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