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ディレクターの役割とは(1)

2005年10月21日

プランニング&ディレクショングループ ディレクター
田口 公章
(ITコーディネータ資格保有者)

「Webサイト構築」とは何か

今回は、Webサイト構築における「ディレクターの役割」とはどのようなものかについて、業務を通じて考えたことをお話しします。

一口に「Webディレクション」といってもその業務は多岐にわたり、案件によってディレクターの立ち位置はさまざまに異なります。「Webサイト構築」という一連の業務の中で、ディレクターは何を行い、どうやって能力を発揮すればよいのでしょうか。

この問いに答えるためには、そもそも「Webサイト構築」とはどのようなものなのか、ということに触れなければなりません。

私たちミツエーリンクスの使命は、「お客様のWebサイトを構築する」ということです。ここで「制作」ではなく「構築」と表現するのは理由があります。それは、私たちは単に最新技術を用いて見栄えや使い勝手のよいコンテンツを作るだけにとどまらず、Webサイトというツールを用いて、お客様の経営課題に対するソリューションを提供することを目指し、お客様と当社、お客様とエンドユーザーとの間の信頼関係を築きたいと考えているからです。Webサイトありきではなく、お客様の課題を解決する手段のひとつがWebサイトでなければならない、という考え方が基礎にあります。お客様の経営戦略があり、戦略に基づいた戦術があり、その中にIT活動、そしてWebサイトの構築・運用活動がある。こういった視点を抜きにして、目的に対する有効なアプローチを行うことはできません。

Webサイト構築・運用の経営上の位置づけ2003年度 ITCスルー研修資料を基に作成

インターネットは儲かるか?

先日私が参加したビジネスBlog活用に関するセミナーにおいて、講師から「インターネットは儲かるか?」「Blogは儲かるか?」という問いがなされました。このコラムをお読みの皆さんなら、この問いかけにどのようにお答えになるでしょうか。

答えは、「そんなことは分からない」というものです。

この問いは、言い換えると「電話は儲かるか?」「FAXは儲かるか?」という問いと同じことになります。つまり、インフラやツールそれ自体は何も生み出さない、ということです。WebサイトなりBlogを「どのように活用するか」という、Webを取り巻く「戦略」がなければ、いくら頑張って作り、維持しているWebサイトだとしても、宝の持ち腐れになってしまう可能性が高いといえるでしょう。

Webサイトがその目的を達成できるかどうかは、こうした「Web以外」の戦略の部分が80%を占めるともいわれています。このことを理解したうえで、Webサイトをツールとしていかに使いこなすか、どのようなターゲットに向けてどのように作りこむかという付加価値の部分を考えなければなりません。私はここに、ディレクターの能力の発揮しどころがあると考えています。

ディレクターの役割とは

Webディレクターに期待される役割とは、WebサイトとWeb以外の部分を広い視野で捉え、課題に対するソリューションを具体的な形で提供することだといえるでしょう。絵に描いた餅を、実際に手に取れる形にするのです。

Webディレクターには「手段を目的と取り違えないバランス感覚」「常に広い視野を持ち、目的を見失わない力」「ひとつの目的を共有してチームを率いる力」が必要になります。こうした能力を基盤として持ちながら、表現や技術といった部分を個性として付加してゆく、というのがディレクターの重要な役割だといえるでしょう。Webサイトの一部分に固執するあまり、その内容が本来の目的とかい離してしまうようではいけません。そのWebサイトの目的は、例えば「ECサイトへの集客」かもしれませんし、「就職活動中の学生たちとのコミュニケーション」になるかもしれません。そうしたお客様ごと、サイトごとに違う個別の目的に応じて最適な技術を採用し、心に響くデザインを実装する。こうしたアプローチが、すなわち「戦略的なWeb活用」であり、それを具体的な形にするのが「Webディレクター」に求められる重要な活躍しどころだといえます。

Webディレクターの役割

私たちは、Webサイトを通じてお客様と夢を共有し、具体的な成果を持ってお応えしたいと願っています。