「Code4Lib JAPAN Conference 2016」基調講演のフォローアップ

取締役 木達

2016年9月10日、11日の両日、エル・おおさか(大阪府立労働センター)で開催されたCode4Lib JAPAN Conference 2016にお招きいただき、私は「Webアクセシビリティのこれまでとこれから」と題して基調講演をさせていただきました。参加者の皆様、また運営に尽力された皆様には、改めて深く御礼申し上げます。ありがとうございました。講演で使用したスライドにつきましては、当日の参加者のみダウンロード可能ということにさせていただきましたが、当日の模様はYouTubeで公開されています:

当日お話しした内容で一点、訂正させていただきたい内容があります。東日本大震災が発生した当時、ExcelやPDFといったフォーマットを用いた情報発信に対して、総務省から指摘があったというようなことをお話ししましたが、正しくは財団法人地方自治情報センターならびに経済産業省でした。誤った情報をお伝えしたことをお詫びしますと同時に、本件についてはコラム「3.11とWebアクセシビリティ」で詳説していますので、よろしければご覧ください。

続いて、質疑応答でいただいたご質問について、補足をさせていただきます。

まず、Webアクセシビリティのガイドラインに適合しているかどうかを簡単に判別する方法はないのか?というご質問についてです。会場でお返事した通り、機械的に問題点を検知できなかったり白黒を判別できない事項があるため、すべてを網羅的かつ完璧に検証できるツールというのは存在しません。しかし、tota11yHTML_CodeSnifferといったブックマークレットを利用していただきますと、あくまで簡易的にですがWebアクセシビリティの良し悪しを確認していただくことができます。また、動作環境はWindowsに限定されますが、総務省の提供するmiCheckerを使いっていただくのも一つの方法かと思います。

次に、障害当事者の方によるWebアクセスを模擬体験するためのツールに関するご質問についてです。そもそもですが、ツールを使わずとも、普段メガネをお使いであればメガネを外した状態でスマートフォンを使ってみる、あるいはマウスやポインティングデバイスに頼らずキーボードだけでPCを操作してみるといったことでも、模擬体験は可能ではないかと思います。

視覚障害をお持ちの方が使われるスクリーン・リーダーの中には、OSに初めから備わっていたり(OS X/iOSのVoiceOver、AndroidのTalkBack、WindowsのNarratorなど)、あるいは無料で入手できるものがありますから(Windows向けのNVDAなど)、そういったものを(目隠しをするなどした状態で)試用してみると良いと思います。またWebブラウザーに組み込んで使うツールとしては、Chrome用のアドオンに、NoCoffeeと呼ばれるものがあります。こちらをお使いいただくと、さまざまな視覚障害、色覚特性を模擬してWebコンテンツを表示することができて便利です。