2023年版Webグローバリゼーション・レポートカードに掲載された各業界のリーダーたち:AdobeからIKEA、Wikipediaまで
(この記事は、2023年3月17日に公開された記事「Industry leaders from the 2023 Web Globalization Report Card: From Adobe to IKEA to Wikipedia」の日本語訳です。)
2023年版Webグローバリゼーション・レポートカードから、グローバルWebサイトの上位25サイトは掲載済みです。
しかし、それはレポートカードのほんの一部でしかありません。
各企業が同業他社とどのように競い合っているか深く理解できるよう、自動車や金融サービス、旅行&ホスピタリティなど、13のカテゴリーに調査対象を分類しました。以下はそのカテゴリーと、カテゴリー内でトップになったリーダー企業の一覧です。
| 業界 | リーダー企業 |
|---|---|
| 自動車 | Volvo |
| 消費者向け製品 | Nestlé |
| 消費者向けテクノロジー | Adobe |
| コンテンツ&ソーシャル | |
| 多角経営 | Philips |
| エンタープライズ向けテクノロジー | DHL |
| 金融サービス | Visa |
| 高級ブランド | Cartier |
| 医療 / 製薬 | Pfizer |
| 非営利 / コミュニティ | Wikipedia |
| プロフェッショナルサービス | Deloitte |
| 小売&eコマース | IKEA |
| 旅行&ホスピタリティ | Airbnb |
ここで指摘しておきたいのは、すべての業界で同じようにグローバリゼーションが進んでいるわけではない、ということです。(Cartierが総合の上位25サイトに入らなかったことからお分かりのように)高級ブランドのような、かなり遅れている業界もあります。
そういうわけで、あなたの勤務先が上記のいずれかの業界に属しているなら、直接の競合だけでなくWebサービス、旅行、消費者技術といった業界のリーダーにも注目すると良いでしょう。2003年にレポートカードを作成し始めたのは、まさにそうした理由からです。
1つ例として挙げたいのが、航空会社のWebサイトにおけるグローバルゲートウェイです。

多くの航空会社は、私が「マルチパートプルダウンメニュー」と呼ぶものを採用し続けています。このメニューは、英語のわからない訪問者にとって、利用が面倒なものからほとんど利用不可能なものまで、さまざまあります。なぜ多くの航空会社のWebサイトが、そのような難しいインターフェースを採用しているのでしょうか?理由は、競合他社がそうしているからです。競合他社はベストプラクティスを実践していると信じ、その真似をすれば自分たちも正しいことができると思い込むのです。しかし、例えばAirbnbやAdobeのWebサイトを見れば、もっと使いやすいグローバルゲートウェイを考えるかもしれません。
幸い最近の企業は、次のデザイン変更に着手する際に、競合他社に対象を限らない視点を持つようになりました。しかし高級ブランドや航空会社、自動車のWebサイトに関しては、まだ改善の余地があります。