テックラウンジVol.100「ぼくたちの感じるKAIZENとは」(10月8日開催)
広報担当 山野井2025年10月8日(水)、社内ナレッジ共有イベント「テックラウンジVol.100」が開催されました。このイベントは、技術だけでなく、ディレクション・デザイン・チーム運営など幅広いテーマを扱い、部署や職種を超えた学び合いの文化を育むことを目的としています。記念すべき100回目の開催となった今回は、「ぼくたちの感じるKAIZENとは」をテーマに3名のスタッフに登壇いただき、「業務改善」にまつわる実践的な知見を共有いただきました。
公開後のトラブル対応から見えた「改善」のヒント
まずは事業開発部のKさんから、Webサイト公開後に実際に発生した3つのトラブルとその対応について紹介がありました。1つ目は、外部提供のサーバーが一時的にダウンしたケース。自社で直接管理していないサーバーでしたが、事前に監視設定をしていたことで、すぐに異常に気づき、迅速に対応できたそうです。2つ目は、外部サービスを利用した動画が再生されなくなったトラブル。 JavaScriptの挙動変更が原因でしたが、社内に知識のあるメンバーがいたことで、短時間で原因を特定し、修正までスムーズに進められたそうです。3つ目は、CMSの画像一括アップロード機能の不具合。原因がなかなかわからなかったものの、別案件で得た経験をもとに解決に至ったとのことです。Kさんはこれらの事例を通じて、「改善の源は変化にある」と語り、問題解決に必要な3つの力として「事前に備える力」「事前に身につけたスキル」「経験から得た知識」の重要性を強調されました。さらに、AIを活用したエラー検知や対応支援の可能性にも触れ、今後の導入に向けた準備が進められていることも紹介されました。
誰のためのKAIZEN?~技術以上に大切なこと~
続いて登壇されたのは、事業開発部のSさんです。「ミツエーリンクスで働くうえで技術的以上に大切なこと」として、日々の業務を通じて自分に何ができるのかを考えることの重要性について語られました。Sさんはまず、「制作の仕事とは、自分たちの持つ技術や知識を使ってお客様の課題を解決することであり、Webサイトそのものだけでなく、それを取り巻くプロジェクト全体が成果物である」と説明しました。さらに、経験の浅いスタッフや新卒社員に向けて、「不安を感じるかもしれないが、お客様から見れば新人もベテランも同じミツエーリンクスの社員。先輩や上司のサポートを受けながら積極的にお客様と関わり、理解を深めていくことが大切」と呼びかけました。また、技術や知識の不足を感じたときには「目を背けず、チャレンジし続けること」が重要であり、「成功や失敗の中にある学びの積み重ねこそが成長や改善につながる」と締めくくりました。

テックラウンジの様子
日々の業務をより良くするために~KAIZENの本当の意味~
技術研究開発部のKさんは、「KAIZENとは何か」をテーマに、日々の業務改善における考え方や姿勢について紹介しました。「KAIZEN」とは単なる「改善」ではなく、業務における無駄を排除し、作業のやり方やプロセスを見直して、より効率的で価値の高い状態を目指す継続的な取り組みを指すと説明。例えば、「残業を減らすために早く帰る」といった行動は、作業プロセスの無駄を解消していないためKAIZENとは言えないと指摘しました。Kさんは、童話の「木こりのジレンマ」を例に挙げ、「必要なのは努力ではなく変化」と語り、今のやり方が本当に正しいのかを見直すことの重要性を強調しました。KAIZENを進めるための具体的な考え方として「制約条件の理論(TOC:Theory of Constraints)」を紹介。「あらゆる課題に手を出すのではなく、成果を妨げている『ごく少数のボトルネック』を特定し、そこに集中して対策を講じることで、最小の労力で最大の改善効果を得られる」と説明しました。最後にKさんは、「KAIZENを考えると、今より少し良い未来が見える。それがモチベーションにもつながる。だからこそ、このテックラウンジの後に、自分ができるKAIZENを少しでも考えてみてほしい」と締めくくりました。
まとめ
今回のテックラウンジでは、トラブル対応の実例から日々のKAIZENまで、「問題をどう捉え、どう向き合うか」という姿勢の大切さが語られました。どんな小さな一歩も、組織全体の成長につながる----そんな気づきの多い時間となりました。
次回のテックラウンジも、どうぞお楽しみに!