.comにとらわれずに考えよう:国別コードから国際化ドメイン名まで

(この記事は、2021年4月30日に公開された記事「Think beyond .com: From country codes to internationalized domain names」の日本語訳です。)

Webグローバリゼーション・レポートカードで得られる知見のひとつに、ローカライズしたサイトに「表玄関」を設けることの重要性があります。

表玄関はアドレスそのものから始まり、中には.comドメインを含まないものもあります。実際、ほとんどのローカライズされたWebサイトでは、.comドメインを使用しないことをお勧めします。

この記事では、国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)を手始めに、ブランドがよりローカライズされたアドレスを作成するさまざまな方法について紹介します。

国別コード

国別コード地図

世界中で250以上の国別コードが使用されています。ドイツの.de、日本の.jpなど、人気の高いものもあります。.comドメインの省略版として使用される.co(コロンビア)のように、国を超えた目的で利用されているものもあります。

.fr(フランス)について見てみましょう。

.frドメインの数は2020年に7%増加し、360万件以上の登録があります。しかし最も興味深いのは、外国人オーナーが登録した割合の増加です。

.frドメインにおける、外国人オーナーが登録した割合の変遷をあらわしたグラフ。2013年は4.9%、2014年は5.7%、2015年は6.8%、2016年は7.5%、2017年は8.6%、2018年は8.3%、2019年は8.4%、2020年は8.7%。わずかずつながら増加している。

これは、より多くの国際的な企業が、ローカルの人々と繋がるより良い方法として、国別コードに投資していることを示しています。世界中の多くの国々で、国別コードを使用するブランドは、消費者と高いレベルの信頼を築いています。

2021年版のレポートカードによれば、調査したWebサイトの3分の2以上が、複数のローカルサイトで国別コードを使用しています。

国際化ドメイン名

先に載せた国別コード地図をよく見ると、すべてのccTLDがラテン文字で記されていることがわかります。しかし中国ロシア中東の大部分のように、世界の多くの地域ではラテン文字ベースの言語を用いません。

そこで想起されるのhが、国際化ドメイン名(IDN)です。以下に示すのは、世界のIDN地図です。

世界のIDN地図

IDNの採用は、多くの要因から非常に不均一です。しかし、IDNの採用をリードする国のひとつがロシアということは言えます。韓国もまた、IDNのアーリーアダプターとなっています。

André Schappo氏は、IDNの数を調査しています。韓国語(ハングル文字)を使ったIDNには、例えば以下のようなものがあります:

地域ドメイン

国別コードは国連の定義する国と一致していますが、その定義に従っていない地域や、より文化固有ないし都市固有の地域が、世界中にあります。そうした地域のドメインは、汎用トップレベルドメイン(gTLD)の傘下にあり、.NYC.berlin.cat(カタルーニャ語の話者が対象)などのドメインが含まれています。

仮に、スコットランドがターゲットとします。あなたは、.co.ukを登録すればうまくいくと考えるかもしれません。しかし、ブレグジットの名で知られるちょっとした混乱により、スコットランドが欧州連合に復帰する可能性があります。では、どうしましょう?

そんなあなたに、.scotがあります。これまでのところ、このドメインを使用する国際機関の例を目にする機会は多くありませんが、スコットランド議会(parliament.scot)のようなローカルの事例はたくさんあります。

スコットランド議会のサイトの画面キャプチャ

そしてスコットランドの自然庁:

スコットランドの自然庁のサイトの画面キャプチャ

人気が高まっている地域ドメインのひとつに、カタルーニャ語の話者のための.catがあります。

Airbnbは、このドメインを早い時期に採用したことで知られています。

Airbnbのサイトの画面キャプチャ

ブランドドメイン

続いて、企業が自社ブランドをサポートするために登録するドメインがあります。接尾辞のないブランド名、単なる.brandnameをイメージしてください。

ブランドが事実上のレジストラになることを可能にするため、ブランドドメインは目下、ドメイン名のなかでも最も魅力的な存在となっています。言い換えるなら、ブランドは登録したドメインを使用して、その想像力の限りサービスをいくつでも提供できます。例えば、BMW(.bmwを登録)は、独自のパーソナライズされたBMWメールアドレスを顧客に提供することができます。既にブランドTLDを利用しているサイトを2つ紹介します:

Barclays

Barclaysのサイトの画面キャプチャ

KPMG

KPMGのサイトの画面キャプチャ

実際の登録状況に比べると、ブランドドメインの活用の度合いは今ひとつです。うまくいけば、その状況は今後1年で変わるでしょう。

ローカルを考える

結局、選択肢は選択肢にすぎません。最終的に最も大事なのは、世界中の顧客にとってどの選択肢が最も重要か、です。ある市場ではccTLDが最も効果的に機能しても、他の市場では.comがうまく機能するかもしれません。私はよりグローバルで一貫した戦略を好む傾向がありますが、潜在的なccTLDをすべて登録している企業もいくつかあります。ブランドドメインについては、印象的ではあるものの、先行投資や継続的に生ずるコストが理由で、ほとんどの中小企業からすると手の届かない存在です。

追伸:国別コード地図は、Global by Designのオンラインショップで販売中です。

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