横浜デジタルアーツ専門学校で、Webアクセシビリティの出張授業を行いました
エグゼクティブエディター 上原ミツエーリンクスは社会貢献活動の一環として、日本全国の専門学校向けにWebアクセシビリティの出張授業を無償で提供しています。これまで2校で出張授業を実施しており、今回の学校法人 岩崎学園 横浜デジタルアーツ専門学校(以下、横浜デジタルアーツ専門学校)が3校目となります。
実施内容について
当日は、総合デザイン科の2年生とWebデザイン科の1年生、約40名の学生のみなさまに向けて、当社エグゼクティブ・フェローの木達が特別授業「これからはじめるWebアクセシビリティ」を実施しました。約3時間という長丁場の授業を前半・後半に分け、どちらも講義60分とグループディスカッション30分という構成で実施しました。
前半は、「Webアクセシビリティ入門」と題し、Webアクセシビリティの基礎知識と取り組むべき理由などを解説しました。グループディスカッションでは、「アクセシビリティは障害者や高齢者のためだけのものと考えていたか」「Webアクセシビリティに対する見方は変化したか」などについてグループ内で話し合いました。

講演に耳を傾ける学生のみなさま
後半は、「改正障害者差別解消法とWebアクセシビリティ」というテーマで展開。改正障害者差別解消法とはどのような法律か? Webアクセシビリティにおいて配慮すべき点は? などについて解説しました。その後、「障害者差別解消法のような法律は必要か」「企業に対する合理的配慮/合理的調整の法的義務化に賛成か」などの題目で、グループディスカッションを行いました。

木達の講演の様子
参加された学生のみなさまの感想
当日参加された学生のみなさまから寄せられたコメントを、一部抜粋・編集して紹介します。
今回アクセシビリティに触れなければ、このままちゃんと考えることなく大人になっていたと思います。なので、こうやって講習を受けて自分で考えて、みんなと話し合うことができて、本当に良かったと思いました。
私は高校生のときに福祉の授業をとるなど興味があり、アクセシビリティがどのようなものかは知っていました。今回、他の生徒がどんな考えを持っているのかを聞くことで、また新たな気づきもあったと感じました。
アクセシビリティは障害者や高齢者のためだけのものかと思っていました。実際は、一時的に赤ちゃんを抱っこして片手しか使えない主婦など、幅広い人が対象になっていることを初めて知ることができました。
コーディングの面だけではなく、デザイン面でもアクセシビリティを実践していくために、自分が使いづらいなと思った部分や、実際のWebサイトを見て直感的に操作ができるなと思った部分を、自分でも再現できるように今後も勉強を頑張りたいと思いました。
以前までは、一応色のコントラストをつけておこう、少しだけ文字を大きくしておこう、程度の意識しかしていませんでした。これからは誰もが使いやすいものを実現するために、どんな機能が必要なのか、本当に必要な機能なのかを考えてから制作していきたいです。
横浜デジタルアーツ専門学校 木村先生のコメント
今回、ミツエーリンクスに特別授業をお願いした理由は、2つあります。ひとつは、学生にWeb業界への関心を高めてもらいたいと考えていたから。そしてもうひとつは、Webアクセシビリティが、通常の授業ではあまり扱えていないテーマだったからです。
実際に現場で活躍されている企業の方から直接学べる機会は、学生にとって非常に貴重だと感じました。やはり、教員が教えるのとは違い、現場の実務経験を踏まえた「生の声」を直接聞くことで、学生の心に響く、よりリアルな学びになると考えました。この経験が、学生の将来に必ずプラスになると信じています。
最後に
当社では今後もこの出張授業を通じて、学生のみなさまがWebアクセシビリティについて学ぶ機会を提供していきたいと考えています。ご関心のある教育機関のご担当者さまがいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。