英国Bowen Craggs & Co.の許諾を得て、同社が運営するWebサイトの「BC Tips」から抜粋し、グローバルWebサイト事例に関する記事を翻訳してお届けします。

ミツエーリンクスではBowen Craggs社と提携し「グローバルWebサイトベストプラクティス調査」サービスもご提供しています。

Tesla : 革新的なインフォグラフィック

目を引く動画やアニメーションで製品を紹介する手法は、企業情報の理解促進にも活用できます。

(この記事は、2021年3月10日に公開された記事「Tesla: Eye catching infographics 」の日本語訳です。)

Screen capture of an animation from Tesla's website

The Feature(特筆すべきこと)

アメリカの電気自動車および再生可能エネルギー企業であるTeslaは、自動車や太陽光発電の関連製品などを販売するWebサイトで、動画やアニメーションを使ったインフォグラフィックを活用しています。

例えば、高級電気自動車である「モデルS」のページでは、遠くの物体を360度カメラと長距離レーダーで検知する機能を、アニメーションを使って紹介しています。

そのほか、自動運転、自動車線変更、リモコンによる車の呼び出し、自動駐車などの機能も、アニメーションで視覚的に伝えています。

「Solar Roof」という太陽光パネルの製品ページでは、既存の屋根を撤去してソーラーパネルを設置する様子を、工程ごとに短い動画で紹介しています。

The Takeaway(ここから得られる知識)

Teslaのインフォグラフィックは、最小限のテキストで主な機能を紹介するための、斬新で、魅力的で、モダンな手法です。

今回は製品マーケティングでの活用例ですが、この手法を巧みに活用すれば、企業のエバーグリーンコンテンツ(長期にわたってユーザーに必要とされる情報やコンテンツ)でも効果を発揮するでしょう。

しかし、マルチメディアを駆使したTeslaの製品ページは、表示速度が遅くなっています。高速ブロードバンドでも、高速な表示はできません。技術的な配慮と潜在的なメリットとは、必ず比較検討するべきです。

www.tesla.com

Target : 求人情報を充実させる

アメリカの小売業大手Targetは、採用サイトで求人情報とともに、魅力的な補足動画や求職者に役立つ資料へのリンクを置いています。

(この記事は、2021年2月23日に公開された記事「Target: Enriching job descriptions」の日本語訳です。)

Screenshot from Target's recruitment website

The Feature(特筆すべきこと)

アメリカで1800以上の店舗を運営している総合ディスカウントチェーンTargetは、採用サイトの求人情報ページで、右カラムとフッター直前に、情報を補足するためのパネルを置いています。

そこに掲載している情報はさまざまです。例えば、短い動画に加え、企業文化や地域、FAQなど詳細情報へのリンク、応募書類の記入方法や、希望の求人情報を通知するジョブ・アラートの設定方法などを掲載しています。

最近の例は「ミシガン州のエグゼクティブ・チームリーダー」の求人情報です。ここでは、現場のエグゼクティブ・チームリーダーであるシドニー氏が、仕事の魅力や誇りに思うことについて話した、28秒間の動画を掲載しました。

The Takeaway(ここから得られる知識)

私たちが実施したユーザー調査の結果、企業のWebサイトにアクセスする求職者や従業員の多くは、仕事を探して応募することを最大の目標としていることがわかりました。

おそらく求人情報ページには多くの求職者や従業員が訪れるはずで、そこにTargetを売り込む情報をわかりやすく置くことは、理にかなった方法といえます。

Targetはそれを巧みに実行しています。動画は簡潔で魅力的であり、リンクは本当に便利で有益です。

また、企業が職場の雰囲気を正確に伝えるために、外部のデジタルチャンネルを開設し、従業員を紹介する風潮があることも、この動画は示しています。

https://jobs.target.com/search-jobs/

GSK : 求職者のコロナに関する懸念に対処する

世界有数の製薬企業GSKは、Webサイトの採用カテゴリーで新型コロナウイルスに対する取り組みを掲載し、コロナ禍においても求職者の注目を集めています。

(この記事は、2021年2月9日に公開された記事「BC Tips : Addressing jobseekers' Covid concerns」の日本語訳です)

Screenshot of GSK's recruitment related Covid page

The Feature(特筆すべきこと)

イギリス・ロンドンに本社を置く製薬企業GSKは、Webサイトの採用カテゴリーで、新型コロナウイルスの世界的大流行に向けた対応を紹介しています。

このページでは、求職者に採用活動の継続を知らせるだけではなく、GSKのオンライン選考の採用プロセスと、それを案内する実用的なヒントを提供しています。

加えて、求職者に安心感を与えるため、GSKが患者や従業員の安全確保を目的として、自治体の指示に従いながら、世界的な新型ウイルスとの戦いに貢献していることを説明しています。

The Takeaway(ここから得られる知識)

私たちが、多くの企業や組織によるコロナ関連の情報発信ページを見てきた中でも、GSKのコロナ関連ページは特に優れた例だといえます。

一般的な新型コロナ情報ページと採用ページのコロナ情報がリンクされているとさらに効果的です。これは、一般的な新型コロナ関連情報ページは、サイトのヘッダーで目立つように広告されており、求職者がより簡単に見つけることができる可能性があるためです。

現在、多くの企業がWebサイトに、新型コロナウイルスに関する情報発信ページを設けています。しかし、新型コロナウイルスの世界的大流行が続く中、各企業のデジタルマネージャーは、特定ユーザーに向けたコロナ関連情報ページの設置を検討すべきです。

GSKでは、新型コロナウイルスが採用に与える影響について、求職者の疑問に直接答えています。このことは、GSKが求職者のニーズを重要視していることを示す、強力なメッセージとなっています。

このページは応募者を引き付け、採用に関する人事部への質問を減らすことでしょう。

https://www.gsk.com/en-gb/careers/covid-19/

Goldman Sachs : 高頻度な動画公開で、従業員とトレンドを強調する

アメリカの大手投資銀行Goldman Sachsは、オンライン動画を使って知識や専門性を効果的に伝えるのに、高い制作費用は必要ないことを立証しています。

(この記事は、2021年1月26日に公開された記事「Daily videos highlight people and trends」の日本語訳です。)

Screen capture of Goldman Sachs' Insight page

The Feature(特筆すべきこと)

世界有数の投資銀行Goldman Sachsの企業サイトには、経済のトレンドについて自社の見識を伝える「Insight」というカテゴリーがあり、その中に「Daily Check-In」というサブカテゴリーがあります。

そこで、Goldman Sachsのアナリストや研究者が特定のトピックについて語る、5分~10分の短いインタビュー動画を多数掲載しています。

動画内では、ブランド・コンテンツ戦略のグローバル責任者が、ビデオ会議でインタビューを実施しています。

そして、インタビュアーとインタビュイーは双方とも、自宅から参加しています。

各動画は、社名とタイトルのモーショングラフィックスと、サウンドロゴで始まります。そして、動画内はスライドなどを使用せず、通常のビデオ会議のスタイルで進行しています。

毎週数本ずつ新規動画を公開していて、2020年9月から2021年1月下旬までの期間で、約50本の動画を公開しました。

動画のトピックは「ワクチン流通と世界的な成長の見通し」「2021年の石油関連株」「ブラジルの未来は?」など、多岐にわたります。

さらに、インタビュー内容をテキスト化した原稿を、動画ごとに提供しています。

The Takeaway(ここから得られる知識)

Goldman Sachsが「Daily Check-In」で公開する動画は、さまざまな点で効果的です。

第一に、Goldman Sachsが持つ専門知識の幅と深さを、明確に伝えることができます。これは潜在顧客・求職者・その他優先度の高いユーザーが、関心を持ちやすくなる方法だといえます。

第二に、研究やその他の活動をおこなう多様な従業員が動画に出演し、Goldman Sachsで生き生きと働く姿を映し出しています。

第三に、Goldman Sachsはシンプルなビデオ会議のフォーマットを採用することで、在宅勤務という制約下ながら、高頻度かつ低コストの動画制作を可能にしています。

https://www.goldmansachs.com/insights/series/the-daily-check-in/index.html

Nike : サステナビリティの目標をオンラインで明確に示す

目標達成に向けた活動実績を色分けして表示することで、企業のサステナビリティに関する目標の達成状況が一目でわかります。

(この記事は、2021年1月13日に公開された記事「Nike: Presenting sustainability targets online」の日本語訳です。)

Screen capture of Nike's sustainability tables

The Feature(特筆すべきこと)

アメリカ最大手のスポーツ関連製品のメーカーであるNikeは、企業としての考え方や姿勢をまとめたマイクロサイト「Purpose」で、2020年の目標達成に向けた活動実績の概要を掲載しています。

コミュニティーへの投資、工場の労働状況、二酸化炭素の排出量、エネルギーと廃棄物の消費量など、そこにはいくつものカテゴリーがあります。

基準とする2015年まで、5年間のデータをさかのぼれます。パーセンテージや二酸化炭素量を表すキログラムなど、各項目の測定単位も記載しています。

また、2015年に公開した数値との変化、2020年の目標は右側の列に表示しています。

そして「FY19 Change vs. Baseline」という列では、緑と赤の矢印を使用して、2019年の変化が「好ましい」か「好ましくない」かを示しています。例えば、エネルギー消費量の4%増加は、赤の上向き矢印で好ましくないことを示し、埋め立て地からの廃棄物転用の増加は、緑の上向き矢印で好ましいことを示しています。

The Takeaway(ここから得られる知識)

Nikeの各目標は、全体的にコンパクトでわかりやすい表で示されています。特に実績の表示方法が革新的で、結果の良しあしが一目でわかるようにデザインされています。

緑(好ましい)と赤(好ましくない)で色分けした矢印の導入は、シンプルですが効果的です。

特定の指標におけるパーセンテージの増減を見て、サステナビリティ全体にプラスの影響を及ぼすのか、マイナスの影響を及ぼすのか、理解するのは簡単ではありません。しかし、Nikeの表はそれを明確に示しています。

https://purpose.nike.com/2020-targets-performance

Netflix:Zoomスタイルの決算報告動画で、内容に広さと深みをもたらす

アメリカの動画配信大手Netflixの四半期決算報告インタビュー動画は、企業のWeb担当者やIR担当者が参考にすべき好例です。

(この記事は、2020年11月24日に公開された記事「Zoom-style results videos offer breadth and depth」の日本語訳です。)

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The Feature(特筆すべきこと)

190以上の国々に動画を配信しているNetflixは、投資家向けWebサイトの四半期収益というページで、各四半期の決算報告書などに加えて「インタビュー動画」へのリンクを設置しています。

ユーザーが「インタビュー動画」へのリンクをクリックすると「Netflix Investor Relations」というYouTubeチャンネルに移動します。

このチャンネルでは、2013年第2四半期から現在までの、四半期ごとの「決算報告インタビュー動画」を公開しています。

それぞれのインタビュー動画は、約40分の長さにまとめられています。最新となる2020年第3四半期の動画では、NetflixのIR担当副社長が冒頭の挨拶を務めています。

そして動画内では、大手投資銀行バークレイズキャピタルの投資アナリストが質問を投げかけ、Netflixの執行役員(2人の共同CEO、最高財務責任者、最高執行責任者)である4人が回答しています。 

このインタビューはリモートで実施され、ほとんどの参加者が自宅から参加していました。

過去数年間に公開されたインタビュー動画は、ほとんどが2万回以上再生されています。中でも2019年第3四半期の動画は、約25万回もの再生回数を記録しました。

The Takeaway(ここから得られる知識)

Netflixの決算報告インタビュー動画には、4つの強みがあります。

まず、40分という時間の中で、他社が作成したほとんどの四半期決算報告インタビュー動画よりも、詳しく説明していることです。

次に、第三者である投資アナリストがインタビュアーを務めていることです。このことで、少なくとも質問という点では客観的な印象を与えています。

さらに、複数の執行役員が動画に出演していることです。このことにより、異なる視点で解説や分析をすることができ、さまざまなテーマについてより深く、より広く取り上げることができています。

最後に、Netflixは他社と異なり、コロナ禍の制約下でも決算報告インタビュー動画の制作を止めていないことです。パンデミックの発生以降に制作されたZoomスタイルの動画は、スタジオで収録した動画のような洗練さはありませんが、投資家やアナリストにとっての価値はまったく失われていません。

もしNetflixがこれらの動画をYouTubeだけで公開するのではなく、自社の投資家向けWebサイトにある四半期収益ページのアーカイブにも埋め込めば、さらに便利で有効な対策となるでしょう。

https://ir.netflix.net/financials/quarterly-earnings/default.aspx

HSBC:配慮されたユーザー導線

世界最大級のメガバンクであるHSBCは、顧客の問い合わせやログインをサポートするために、ユーザーセントリックのアプローチを活用しています。

(この記事は、2020年11月11日に公開された記事「HSBC:Coordinated customer routing」の日本語訳です。)

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The Feature(特筆すべきこと)

世界有数の金融グループHSBCは、Webサイトのグローバルナビゲーションの右側に「Online Banking」「Contact」という2つの目立つリンクを配置しています。

そのうちの1つ「Online Banking」リンクをクリックすると、サービスの種類と国名を選択するページへ移動します。

選択を終えると、Webサイト内の適切なページに移動します。ユーザーは「Remember me」というチェックボックスにチェックを入れることで、自分が選択した組み合わせをWebサイトに登録できます。

もう1つの「Contact」リンクをクリックすると「お客様からのお問い合わせ」「当行のオフィス」「その他の連絡先」「よくある質問」という4つのタブがある、お問い合わせページへ移動します。これらのタブは、ユーザーが必要に応じて選択肢を絞り込むのに役立ちます。

デフォルト設定されている「お客様からのお問い合わせ」タブでは「Online Banking」と同じように、サービスの種類と国名を選択します。

The Takeaway(ここから得られる知識)

「Online Banking」で使われているこの仕組みは、複雑なHSBCのWebサイトの中から、ユーザーが適切なページを見つけやすくする優れた方法です。

ユーザーがHSBCについて詳細まで理解していなくても使用できるこの仕組みは、ユーザーセントリックのアプローチといえます。「Remember me」というチェックボックスが、その印象をさらに強くしています。複数のWebサイトを所有しているかどうかに関わらず、多くの企業はWebサイトで、ユーザーの現在地に合わせたサイトナビゲーションとともに、検索機能やお問い合わせリンクを提供しています。しかしこれは、社内全組織のWebサイトやサービスに深い知識を持たないユーザーにとって混乱の種であり、探したい情報を見つけられない可能性があります。

HSBCが提示する解決策は、お問い合わせページとの連携により、さらに強力になります。

HSBCに問い合わせたいユーザーは「Contact」リンクをクリックし、項目を選択するだけで、適切なビジネスサイトやローカルサイトにアクセスできます。これは最も効率的なお問い合わせの方法です。

この仕組みを使用することは、ユーザーとWeb担当者の双方にとって効率的です。また、HSBCでは「Contact」「Online Banking」という2つのリンク先にこの仕組みを配置し、目的地までのルートを複数提供していますが、もちろんこれもユーザーのニーズをくむ形で実施しています。

https://www.hsbc.com/who-we-are/contact-us?countryid=GB

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